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第284話 ムカッとした……『空間障壁』
しおりを挟む「どうしたらこう言うことになるのよ」
「タクトちゃんってやっぱり何か持ってるのよね~」
外に居た二人を呼びに行き、屋敷の中で何があったかを簡単に説明するとラキさんは不機嫌になり、ジェーさんには笑いながら感心された。
「死の商人は神出鬼没、私達イリス教の聖騎士団でも長年探しているけど目撃情報は多くあるのに見つけられなかったのよ。それが居たうえに倒したですって!どう言うことよ」
「いや、そんなこと言われても偶然としか、それになんかボク責められてます?悪いことしてませんよ」
「別に怒ってないわよ。ただ腹立たしいだけよ」
いや、怒ってんじゃん!
俺悪くないんでやめてもらえます~
「ほら、二人共そんなことしてる場合じゃないわよ。さっさと屋敷に入りましょう」
ジェーさんが気を遣って屋敷に入ることが出来た。
……………▽
屋敷に入るとソファに寝かせていたエリックさんが起き上がりラウラさんと座っていた。
「来たか、先程は助かった。傷はこの通り治ったよ。かなり良い魔道具だ。是非とも購入先を教えてもらいたいものだ」
もう治ったか、絆創膏(ばんそうこう)は怪我の具合ではなくどれだけ前に怪我をしたかが問題だからな。十分くらい前の怪我なら俺達を待っている間に治っちゃったか。
「ん~残念ですけどそれ非売品なんで、教えられないですね」
「ん!そうか、それは残念だ。それで君達は私達に何の用かな?言っておくが子供達は渡さない。力尽くでと言うのなら助けて頂いて礼節に欠けるが相手になろう」
エリックさんの眼光に強い覚悟を感じる。
「それについては聞かせて貰いたいんだけど、良いかしら」
ラキさんが俺の前に出る。
「あの子供達、孤児よね。私が確認したいのは、あの子達が不当に働かされたり酷い目に遭ってないか、正直に答えなさい」
ラキさんはギロッと鋭い目つきに変わり問いかける。こちらも強い思いを感じさせる。
「不当?酷い目に……そんなことをするヤツがいたら私が裁く」
「そう、それが聞ければ良いわ。でもあまり良い生活が出来てないように思えるわよ」
「それは……すまない。私達の力不足のせいだ。なんとかしたいとは思っているが……」
エリックさんはすまなさそうにしていると。
「なんとか?はぁ~!バッカじゃないの!思ってるだけじゃダメに決まってるでしょう!」
ラキさんは遠慮なく罵倒、エリックさんはシュッとなる。
ちょっと可哀想なのではラキさん……
「ちょっとあなた、何も知らないのに兄様をイジメるようなことを言わないで下さいませ!」
「別にイジメてないわよ!子供達をしっかり守りなさいって言ってるの!それにウジウジしてるくらいならさっさと行動しなさいよ!バカなの!」
「なんですって!言わせておけばですわ」
「何よ文句があるならかかって来なさいよ!」
おーい!待て待て待て!煽るなラキ!
激怒したラウラさんが立ち上がりこちらに向かって来たのででラキさんが迎え撃とうとしている。
俺は慌ててラキさんを止めたら殴られる。
痛い……この人条件反射で動き過ぎ。
俺は流石にムカッとしたので、二人の間に空間障壁を作る。
「あ!痛った!?」
「うーー痛いですわ」
空間障壁は透明で視えない。二人は勢いよく顔面から衝突し大の字みたいな形で張り付いた。ちょっとカッコ悪い姿に笑ってしまった。今は二人共顔を押さえて悶絶している。
「ちょっと!?今のあなたでしょ!何すんのよ!」
ヤバ!?バレたわ。怖いから一応俺の前にも空間障壁を張っとこ。
「二人共やめるんだ!」
二人を止めたのはエリックさん。
「ですが兄様この方はとても酷いことを」
「良いんだラウラ、それは事実だよ。私達には責務がありそれが果たせなければ言われるのは当然だ」
「しかし兄様は頑張っておられます。それをあんな風に言われたら私悔しいですわ!」
キィーっと地団駄するラウラさん、さっきまでの品のある姿からは懸け離れている行動だな。ハハッ。
その二人をじっと見てラキさんは口を開いた。
「確かに、少し言い過ぎたわ。私自身もちょっと前にとても酷いことをして多くの人達に迷惑をかけた。だから自分の不甲斐なさと重ねてイラついてしまったわ。ごめんなさい」
ラウラさんはキョトンする中、エリックさんはそれに答えた。
「君の言ったことは、とても心に響いた。今まで私達の周りに居る人は遠慮して何も言ってはくれなかったから、………すごく嬉しかったよ」
エリックさんは爽やかな笑顔を向ける。
ラキさんはそれを聞いて少しホッとしているように見えた。
なんとか落ち着いたな。これで話が進められる。
俺はホッしつつも話し合いする準備するのだ。
『タブレット』
何にしようかな!
シュッシュッシュッの言う通り~……「ポチッとな!」
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