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第352話 VS ゴエティア72柱 ボティス①
しおりを挟む◆ルナの視点
私達が大聖堂に着くと待ち伏せされたのか大勢の悪魔憑きになってしまった住民に襲われた。その数総勢百人以上、恐るべき戦力、本来ならこちらも死ぬ気で相手をしなければならない強敵なのだが、この者達、本当に自ら悪魔と契約したのだろうか、いくらなんでも多過ぎる気がする。もしも何らかの方法で無理やり悪魔を取り憑かされたとしたら、救いたい!なんとしても………急ぎ作戦を立てなければいけない。
悪魔憑きとなった者から悪魔を浄化することが出来るのは司祭以上の者と言われている。しかもしっかりとした準備をして浄化な儀式を行わなければいけない。戦闘中に浄化する魔法もあるが、この場でそれを使える者は居ない。
「それならやれることは限られているか、アーチ、レアリー各隊に伝令、悪魔憑きを捕縛せよ!方法については任せる!でも決して殺さないこと、もしもそれが難しければ時間を稼げと、もしもそれも出来ない場合は私を呼びなさい!以上よ!行きなさい」
二人は私の命令を聞くとすぐに移動を開始、そして私も戦場へと向かう。
最初に向かって来たのは二人、一人は四十代の女性と十代の青年、二人とも左の額から角を生やし、私をギラギラとした獲物を狙う目で睨見つける。
動きはただの一般人とは思えない。悪魔に取り憑かれたことによる急激な身体能力強化、尋常ではない速さと力で私を薙ぎ倒そうとする。
『ホーリーソード』
二人とすれ違うさなかに腹部に一閃、二人は倒れ動かなくなる。
確かに強くはなっている。
しかし私達聖騎士団は常に過酷な訓練を受け。
その力を高めている。
一般人にただの悪魔が憑いたくらいで負けはしない。
「ん!……あなたは違いますね!」
こちらを観察するように見る男が一人。
年齢は二十代前半といったところか。
この男は他の悪魔憑きと違い目が血走っていない。
その目には意思を感じる。ただし悪意を……
「はじめまして、私はゴエティア72柱が一人ボティスと申します。宜しく。ルナ団長殿」
「そうですか、この中に混じっているとは、他にも居るのですか?」
「う~ん、居ますよ!でも教えません。だってあなたと私の敵なのですから」
「えぇ、最もな意見ね!それじゃ~あなたには容赦しなくて済む!」
私は剣を構えると悪魔の姿を見せた。
大きな二本の角を生やし両腕からはの袖から大蛇が「シャー」と鳴きながら私を威嚇しながら出て来た。
私は横薙ぎで一閃、ボティスは一歩後退し躱す。
その動きに私は何か違和感を感じる。
しかし私は動きを止めない、連撃でボティスに攻撃、それを尽く躱していく。
攻撃が当たらない。
私の剣が見切られた?
ボティスは動きから武術の心得があることは分かる。でも速さはそれほどではない。だから私の剣が見切られたと思った。
「どうされましたか?動きに繊細さが欠けていますよ」
「ぐぅ!」
剣を躱されたタイミングに合わせ腹部に蹴りを入れられ私は後退する。すぐに体勢を整えるが追撃はされなかった。
「素晴らしい剣技ですが、どうやら私には通じない様ですね!どうですか、降参してもいいですよ」
「ふざけないでぇ!聖騎士団である者は悪魔に屈したりしない」
「そうですか、それは良かった。私楽しみは長く楽しみたいんですよ。ゆっくりとジワジワとなぶり殺して差し上げますね」
ボティスは片腕をスーッと上げこちらに向けると、大蛇がヌゥ~っと私を見定めるように見ていた。
私の剣技が通じない………
いえ、そんなことはない!
私の剣はそんなに弱くはない!
弱気になっていた自分に気合を入れた。
だって私は聖騎士団団長なのだから!
私は天使化し白い翼を広げ飛び立つ。
上空を旋回しながらボティスを狙う。
『フェザーシュート』
翼から羽を飛ばし攻撃、当たればナイフで切られたように切り裂く。
でもこれはあくまでも目眩まし、相手の隙を作りそれを突く!
「くだらない。………そんな遠くから、接近戦では勝てないと思いましたか、実につまらないことです」
ボティスの服から何十匹もの蛇が顔を出し、私が放った羽をすべて叩き落とした。
「あなたは剣士ですよね。そんなに離れては剣が振るえませんよ!ハッハッハッ」
馬鹿にしたように笑うボティス。
彼はどうやら接近戦をご希望のよう。
そこに何らかの理由がある。そう感じだけど……
この敵は戦い慣れている。そして強い!
本来であれば強敵を相手にする場合は時間を稼ぐように部下に伝えたのにわざわざ危険を冒すことはそれに反することなのだけど、長として簡単に逃げることは好ましくない。
団長の役目は部下を守ることがあるけど、強さがあっての団長よ!相手の土俵に立つことになろうともそれを打ち負かす力を持ってこそよ!
私は地面に降り立ち接近戦で挑む。
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