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第2章 骸帝編
第40話 vs二人の鬼神!!(5)
しおりを挟む「キタァァァ‼︎シーカーだぁぁぁ‼︎」
大喜びで飛び跳ねるSyo。だが、まだ疑心暗鬼なメリクリ。勝敗はまだ決まっておらず、喜ぶSyoに軽く引いていた。
「これで勝てる‼︎」
「でも相手は2人だ、大丈夫なのかね~」
「大丈夫‼︎あいつなら‼︎アルちゃんが頑張った分しっかりやれよ‼︎シーカー‼︎」
ーーーーーーーーーーーーーー
「行くぞぉ‼︎」
圧倒的なオーラを見せつけるシーカー、掛け声と共に一気にオーガスターの元へと目にも留まらぬ勢いで向かった。
オーガスターも構えた瞬間には、もう目の前に現れていた。
「⁉︎何っ⁉︎」
「うおぉぉぉりゃぁぁぁ‼︎」
まさに一瞬の出来事だった。全力で振りかぶった渾身の一撃はオーガスターの頬を直撃。あまりの強烈に攻撃にオーガスターは怯んだ。シーカーは更に追撃をした。そのままの態勢のオーガスターに握りしめた左拳で首にアッパーを喰らわし、軽く宙に浮いた。
「うぉぉぉぉぉぉ‼︎‼︎」
右手全体に炎を纏い、全力振りかぶった。その拳は腹にねじ込ませて激しい爆撃音と共に一気にオーガスターを吹き飛ばした。顔は歪んだような苦痛の表情が伺え、相当のダメージを与える事に成功した。
真横にいたアモレには、あまりのスピードに何が起きたのか全く分からなかった。
「な、何が⁉︎」
「はぁ‼︎」
呆然としているアモレをシーカーはすぐに蹴り飛ばし、奥へと遠ざけた。
「結構痛えパンチじゃねぇか……」
頰を抑えながら立ち上がったオーガスター。シーカーの予想以上な威力の攻撃に心底喜んでいた。いつ以来だが、こんな強烈なパンチを食らったのは久しぶりだった。
そう喜んでいるのもつかの間、眼前にいるシーカーは平然と片手を軽く上げていた。すると全指先から5つのピンボールサイズで炎の球体が現れた。
「あれは……」
そして野球ボールを投げるように華麗なフォームを描き、振りかぶって全力投球をした。
「獄・爆導弾‼︎」
投げられた5つの球はそのまま直線に100kmを超える速度で迫った。自分の服に軽く当たった瞬間、爆弾のように大爆発を起こした。同時に放たれた球も連鎖するように大爆発を起こした。
爆風が吹き荒れる中、砂煙でオーガスターの場所が分からない中、シーカーは冷静な顔で手を突き出した。
「獄炎‼︎」
手の平から強力な炎が放たれ、真っ直ぐと煙を裂き貫いた。更に巨大な爆発を起こし、森に引火し始めた。
「こっちの方が演出的に丁度いいぜ‼︎」
やたらやる気なシーカーに、すぐに態勢を整えてオーガスターの心配をするアモレ。
「オーガスター⁉︎」
「大丈夫だぁ……俺はな……だが」
煙の中から怒りながら出てきたオーガスター。その怒りの矛先は
「俺の大事な服が燃えちまったじゃねえか‼︎」
「そ、そこ……なの?」
上半身の服が燃え尽き、そこには引き締まった筋肉が露わとなった。
「こっちの方が動き易いからいいけどな‼︎」
「へへ……なら、もう一度行くぞ‼︎」
「来い‼︎」
一斉に2人はぶつかり合い、片方がパンチすれば、片方がそれを受け止めて蹴りで反撃をする。そんな顔寸前で目にも止まらない早さの攻防が繰り広げられていた。
「はぁ‼︎」
「とぉぉぉりゃぁ‼︎」
お互いに両手を掴み合い、顔を見合った。どちらも笑っており、戦いを心から楽しんでいる。
「流石だ……オーガスター‼︎俺の予想以上の強さだ‼︎」
「俺もだ‼︎久しぶりだ‼︎こんな戦いは‼︎」
シーカー自身も憧れのオーガスターと戦え、オーガスター自身も久しぶりの腕がなる戦いに胸が躍っていた。2人は手を離し、距離を置き、再び殴り合った。そして攻防を繰り広げているシーカーの背後から、気配を感じた。
「はぁぉぁ‼︎」
「⁉︎」
背後からアモレが飛び蹴りを仕掛けてきた。一瞬、背後の気配に惹きつけられた時、オーガスターの拳が顔面に入り、そのまま蹴りが背中に直撃した。
「ぐはっ‼︎ぐっ‼︎」
そのまま膝をつきそうになるが、力を全力で入れ、爆風と共にオーラを噴出させて2人を吹き飛ばした。
「はぁぁぁぁぁぁ‼︎」
「あっち‼︎」
2人はすぐに態勢を整え、息の合うように一気にシーカーへと攻撃を仕掛ける。
オーガスターが正面から拳を突き立て、シーカーは衝撃に耐えて防御した。その背後から更にアモレが攻撃を仕掛けるが、シーカーは瞬時に判断し、攻撃を片手で受け止めてなげ飛ばした。
そして正面のオーガスターへと肘を突き出して顔を殴り、空へと蹴り飛ばした。
だが、アモレは再びシーカーへとトンファーで攻撃を仕掛けた。だが、シーカーは余裕の表情で避けて一撃で両手のトンファーを弾き飛ばし、燃やし尽くした。そしてアモレは尻餅をついた。
「くっ……」
「一気に片付けてやる」
握った右拳に力を入れ、手に周囲の炎が集まり始め、徐々に膨らんできた。まるで焚き火の燃え上がる炎のようだった。
そしてその拳を思いっきりアモレに振りかざした瞬間、森の奥から赤く鋭い目が見え、それが猛スピードで目の前迫ってきた。
「うぉぉぉ‼︎」
「オーガスター⁉︎」
鬼気迫る顔でシーカーの拳を受け止めたのは、もちろんオーガスターだった。
「その顔……スキルだな……目で分かる……それは……鬼ノ目‼︎」
シーカーは自ら後退し、炎を纏った刀を取り出した。するとオーガスターは頭に手を当て、嬉しそうな語った。
「刀勝負か……いいねぇ~俺も試したい剣がある‼︎」
「⁉︎その剣は⁉︎」
取り出したの二刀流の剣、それも紅くマグマのような熱気と輝きを見せた剣を煌びやかに構えた。
「私も……戦うわ……」
背後から聞こえてきたのはやっとこさ立っていられる程の体力しかないアルだった。
そしてオーガスターの横にもアモレが構えていた。
「私もよ……戦う」
オーガスターはニヤリと笑い、大声で叫んだ。
「さぁ‼︎ここからコンビネーションバトルだ‼︎」
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本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
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