上 下
1 / 7

【気味の悪い呪われた子】

しおりを挟む
【気味の悪い呪われた子】
ボクはいつもそう言われていた。なんで?ボクはただアソンデルだけ。変なことなんてしてないよ?ねぇ、パパママどうしてそんな変な目で見るの?

◇。+。◇。+。◇。+。◇。+。◇。◇。+。◇。+。◇。+。◇。
あの子。なんだか様子がおかしい。
そう思い始めたのはあの子が5歳の時。

「ママみて!」
無邪気な笑顔で私に見せてきたのは

動物の死骸。

気持ちが悪い。そう思うのは当然のこと。

「へへ。すごいれしょ!おいえのねのにわにいたからころしたの!」

やめて。これ以上何も言わないで。

「ママどうしたの?」
血で汚れている手で私を触ろうとした。

「触らないで!!!!!!!この、気味の悪い子!!あんたは呪われているのよ!!」

そう言い放った。これでいい。あの子もううちの子じゃない。

その日の夜私は夫と話した。

あの子が動物を殺していること
よく森に行くこと。
あの歳で部屋に篭もることが多くなったこと。
私達はもう限界が近ずいていたのだ。

「もう少し様子を見てみようじゃないか。」
そう夫が言うのであと少しだけ様子を見ることにした。

次の日の朝。あの子がいない隙を見計らい夫とあの子の部屋を覗きに行った。

「「ッ!!!」」
私達は息を飲んだ。
鼻が曲がるくらいの腐敗臭。棚には動物の頭や臓器がホルマリン漬けにされている。
壁は血のようなもので汚れている。

今まで気が付かなかった。匂いで分かるだろう?それが分からなかった。

「ほ、ほらぁ、、!やっぱりあの子は悪魔なのよ!!」

「ママパパただいまー!どこにいるの?」

あの子が帰ってきた。急いで部屋を出た。バレないように。その時夫がその子に

「そうだ、久しぶりに3人で散歩にでも行かないか?」
「そ、そうね久しぶりに行きましょうか」

「ほんとー?!やったー!おさんぽ!」

そしてその日。あの子を森に捨てた。
使われていない屋敷に。


◇。+。◇。+。◇。+。◇。+。◇。◇。+。◇。+。◇。+。◇。

ママとパパはどこに行ったのかな?
ここはボクの知らない場所。でも知ってる気がする。お散歩だと思ったから何も持ってきていない。あるのは近所のおじさんがくれたクマのふわふわのお人形さんだけ。

「とりあえず中に入ってみよう!ぼうけん!ぼうけん!」

ホコリがすごい。あと広い。ここは@☆*&おじちゃんの家。パパのパパの家だったところ建てたんだけど1回も使ってないんだって。
「ボクここに1人か。うーん。おカネもない食べるものもない。っあ!パパがやってるお仕事?をしに行こう!」
こうしてボクは元々住んでた街と反対にある村に行った。

体の事調べるの好きだけど最初はダメって言われたからお薬作ったりしてお金を稼いだんだ。
どのくらいしたのかな?今は8歳になったよ!
3年お薬作ったんだ!まだまだ未熟だ~って言われたけどお薬は評判だからね!

それから2年。10歳になったから手術のお手伝いをすることになった!人間の体の中身見れる。
それだけで興奮してしまう。でも物足りない。何かが足りない、、

12歳になった。集めたお金は結局あまり使わなかった。楽しくない。楽しクナイ。楽シクナイ。タノシクナイ。

【じゃあ、楽しいことするかい?】
そう聞こえた。誰の声?
【ここだよ。少年】

「貴方は、、誰?」
【なんとでもお呼び。君が好きなように】
「あ、うん。」

その人は黒色の深くローブのフードを被っているみたいで口元しか見えない。声は若くもなく歳でもない。

【でだ。君は今退屈しているんだろ?そこでだ。私が退屈しないようにしてやろう。どうだ?】

心が踊る。退屈しないそんなことが出来るのか。

【ただし、、まぁいい。これは知らない方がいいだろう】

なにか聞こえた気がするが気のせいだろうか。

「ボクは退屈しない日々を送りたい。それが願いだ」
【分かった。】

そう返事をした魔女はボクの肩に手を置きおでこをくっつけてきた。

ドクンッ!!
「ッッツ!!!!」
ありえないほどの動悸。一瞬見えた魔女の瞳。
吸い込まれそうな瞳。その瞳。欲しい!!!!

【さ。終わったぞ。退屈しない日々を送りたまへ】

「ま、待って!!」
そう言いきった時にはもう魔女はいなかった。
あの瞳。あの瞳がもう一度みたい。いや、欲しい…瓶に入れてずっと見ていたい。

そうだ。探せばいい。見つかるまで。ボクの命が尽きるまで、、、


◇。+。◇。+。◇。+。◇。+。◇。◇。+。◇。+。◇。+。◇。

その日からボクの日常は変わった。あの瞳を探すべくボクの屋敷に人を招いては殺して瞳だけを集めていた。でも臓器がとても勿体ないと思ったから闇商売で売ってる。高値でね。その中でも肝臓はとても高値で売れる。

でも、見つからない。あのダイヤモンドのような輝きの瞳。あぁ思い出しただけでうずうずして興奮してしまう。火照った頬を冷ますように両手で扇ぎしずめる。

「そろそろボク1人では限界だな、、」
ろくに食事をしていないせいか動いてもすぐ疲れてしまう。たまに目玉を飲み込んで心の空白を埋めているくらいだ。
なにか、なにかボクを飽きさせない出来事があるのか、、

そう考えていた時、ボクの脳内に1人の人物が浮かび上がった。
始めてみる顔だがそれは光に照らされキラッと光るまるで宝石のような目をしたやつだった。

この瞳も欲しい。そう思ったボクは館内の配置を変えそいつも屋敷に入れた。

「ボクの部屋まで来るといい」

そう呟いて屋敷に入るのを待った


To Be Continued
しおりを挟む

処理中です...