きみのもとにかえる

１ かわいた地面とキラキラの瞳

あめが　ふらない　ひが　つづいていた。

ちいさな　ぼくは、あつさと　かわきで、もう　うごくことも　できなかった。

みずが　なければ　ぼくら　カエルは　いきられない。

「せめて、ちいさな　みずたまりでも……」

そんなふうに　おもいながら、ぼくは　ひとみだけを　キョロキョロ　うごかしていた。

そのときだった。

「あー！　かえるしゃんだぁ！」

ぴんくのくつ、はなのししゅうのくつした。かわいらしい女の子が、ぼくをみつけてくれた。

「きらら、だめよ。カエルなんてさわらないの」

と、となりにいた　おとなの　おんなのひと。

でも　そのひとが　ぼくの　あたまを　よく　みると……

「あら、このこ……ホシニカエルじゃない！」

そのことばが　ぼくの　いのちを　すくったんだ。