居場所を無くした孤独女子は、エリート上司に甘く囲われる〜二人で美味しい同棲生活〜《R-18》

清澄 セイ

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第四章

野菜たっぷりラーメンと、初めてのお出掛け⑤

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大澤係長は何回かシャッターを切った後、スマホの画面を見て薄っすら満足げに頷く。

「後で送る」

「は、はい。お願いします」

「じゃあ次、二人で」

「えっ」

涼しい顔をして私の隣にやってきて、グッと顔を寄せた。

うわぁ、近い近い近いっ!

「もっとこっち来ないと滝まで入らない」

インカメラにして腕を伸ばした大澤係長が、角度を変えながら私にそう言う。

(息止めないと無理!)

インカメに映ってる私の顔が、ここから見ても大分変だ。外でも分かるくらいに真っ赤だし、息を止めてるから頬っぺたも鼻の穴も膨らんでる。

「撮るよ」

その合図と同時に精いっぱい笑顔を浮かべたけど、絶対変な顔してるからもう泣きそうになった。

「山田さんっていちいちおもしろい」

そんな私を見ながらくすくす笑ってる係長を見て、ますます顔が熱くなる。

この人、さっきから私のことをからかってばかりだ。

「怒りました、もう怒りましたからね!」

「ごめんって、機嫌なおして」

「私のこと、思いきり子供扱いしてますね?」

「反応があんまり可愛いからつい意地悪したくなる。山田さん、嫌?」

「っ」

彼はいつも言い方がズルい。嫌ですなんて言えるわけないし、それに本心では嫌じゃないし…

「そういう顔が、可愛いって言ってんの」

悪戯っぽい表情に声のトーン。頭をポンポンとされて、私はただ陸に上がった魚みたいに真っ赤な顔で口をパクパクさせるしなかなった。

(会社での顔と違い過ぎだよ…っ)
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