居場所を無くした孤独女子は、エリート上司に甘く囲われる〜二人で美味しい同棲生活〜《R-18》

清澄 セイ

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最終章

美味しい同棲生活⑦

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久しぶりに会えた同期のみんなは、私の結婚をとても喜んでくれた。

「大澤係長の私生活って想像つかないわ」

桜子ちゃんがそう言いながら、豪快にビールを流し込む。

「でもさ、最近大澤係長前より全然話しかけやすくなったよ」

私が答える前に、新太さんや野々原さんと同じ営業部にいる同期が横からひょいっと顔を出した。

「怖いのは怖いんだけど、変なトゲがなくなったっていうか。色んなこと聞きやすくなって助かるって、みんな言ってる」

「それって山田ちゃんのおかげじゃないの?」

「えっ、私?」

「一緒にいると、パートナーに影響されるって言うじゃん」

「新太さんは最初から優しかったよ」

「それ前も言ってたけど、俺らには分からん」

「ま、なにはともあれ大澤係長と山田ちゃんの相性は抜群ってことよ」

「まとめ方適当じゃない?」

「アハハ」

会社を辞めても、こうやって仲良くしてくれるのはありがたいことだ。

むしろ、いっぱいいっぱいだったあの頃よりも自分の気持ちを話せている気がする。

「山田ちゃんのドレス姿、今から楽しみ」

「ありがとう、桜子ちゃん」

「あ、そういえば聞いた?庶務課のこと」

桜子ちゃんの表情が曇る。

「凄いよね、あれ。まさに社内騒然って感じ。あんな人数一気に辞めるなんて、相当色々言われてるよ」

「うん、そうだよね」

私が辞めた経緯を知っているのは、この場では野々原さんだけ。彼は新太さんから聞いて全部知っているけど、きっと誰にも言わないでいてくれてるはずだ。

「あのさ。もしかして山田ちゃんが辞めた理由って…」

「…うん。多分、みんなが思ってることで合ってると思う」

一瞬、場がシンと静まり返った。
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