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第一章「愛されぽっちゃり双子と悪役令嬢の姉」
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「そういえば、ベルの着けてるそのネックレス初めて見たけど、凄く似合ってるね」
いつの間にか話題は変わり、ルシフォードはケイティベルの首元で輝いているペンダントを指差す。大きなイエローダイヤモンドはドレスとマッチしており、彼女の明るく愛らしいイメージにもぴったりだ。
「確か、永遠の絆とか愛って意味があったんじゃないかな」
「あら、ルーシーってば詳しいのね」
「エトワナ領には宝石鉱山があるから。色々調べてたら、楽しくなっちゃって」
互いに褒め合い、にこにこと笑う。周囲はその様子を、実に微笑ましく見守っていた。
「お誕生日のプレゼントに貰ったんだけど、贈り主が分からないの。枕元に置いてあったから、きっとお母様とお父様のどっちかだと思う」
「えっ!僕もだよ。この飾りボタンとカフスが、ベルと同じように今朝枕元にあった」
「凄く素敵ね、ルーシーにぴったり」
ケイティベルのペンダントと同じ、イエローダイヤモンドを貴重としたそれ。二人は顔を見合わせながら、綺麗な空色の瞳をまん丸にして瞬きを繰り返した。
「後でお礼を言わなくちゃ」
「ずっと大切にしよう」
「ルーシーとお揃いって最高!」
ケイティベルの顔に笑顔が戻ったことに、ルシフォードはほっと胸を撫で下ろす。すると背後からリリアンナが現れたことで、ほんわかとした雰囲気が一変した。二人の表情も、さっと曇る。弟妹が大好きな姉は、内心ぐさっと心を抉られた。
「今日の主役が、こんなところで何をしているの?」
光沢のあるベルベットのドレスは、ペチコートの膨らみが少なめで彼女のスタイルを際立たせている。髪を高くアップにしている為、すらりとした細いうなじも惜しみなく露わになっていた。アイラインをキツめに引いた目元は、リリアンナの凛々しい美しさを象徴している。
「お姉様、とっても綺麗……」
あまりの迫力に、二人は思わず感嘆の声を漏らす。その後すぐにはっとして、互いの口元を手で塞いだ。
「ご、ごめんなさい」
「謝る必要はないわ」
抑揚のない声でそう口にすると、リリアンナは気付かれないようちらりと視線を下に向ける。ケイティベルの首元とルシフォードの襟や袖を見て、
――ああ、私が贈ったプレゼント、つけてくれているわ!なんて可愛らしいのかしら、宝石の輝きがくすんで見えるくらいよ!
と、気を抜けば涙を流して悶絶してしまいそうになるのを、彼女は理性を総動員させて必死に堪えた。
「でも、珍しいね。お姉様パーティーの時はいつも地味にしてるのに」
「そう言われるとそうね、どうしたのかしら」
ただでさえ派手な顔立ちのリリアンナは、パーティーやお茶会の席ではなるべく目立たないような服装を心がけている。特に今日の主役は双子なので、本来ならばこんなドレスは絶対に選ばない。
内緒話をしているつもりでも、二人の会話はしっかりと彼女に届いている。ふっくらとした可愛らしい姿を目の当たりにすると、今から自分がしようとしていることは本当に正しいのかと、決心が鈍ってしまう。
ケイティベルが婚約の話を知って以降、ずっと元気がないのを知っているリリアンナは、なんとかして妹を救う手立てがないかと考えた。両親にとって自分が取るに足らない存在だと分かっている彼女は、自身の抗議など意味がないと最初から諦めていた。だから、他の方法を取るしかないと。
いつの間にか話題は変わり、ルシフォードはケイティベルの首元で輝いているペンダントを指差す。大きなイエローダイヤモンドはドレスとマッチしており、彼女の明るく愛らしいイメージにもぴったりだ。
「確か、永遠の絆とか愛って意味があったんじゃないかな」
「あら、ルーシーってば詳しいのね」
「エトワナ領には宝石鉱山があるから。色々調べてたら、楽しくなっちゃって」
互いに褒め合い、にこにこと笑う。周囲はその様子を、実に微笑ましく見守っていた。
「お誕生日のプレゼントに貰ったんだけど、贈り主が分からないの。枕元に置いてあったから、きっとお母様とお父様のどっちかだと思う」
「えっ!僕もだよ。この飾りボタンとカフスが、ベルと同じように今朝枕元にあった」
「凄く素敵ね、ルーシーにぴったり」
ケイティベルのペンダントと同じ、イエローダイヤモンドを貴重としたそれ。二人は顔を見合わせながら、綺麗な空色の瞳をまん丸にして瞬きを繰り返した。
「後でお礼を言わなくちゃ」
「ずっと大切にしよう」
「ルーシーとお揃いって最高!」
ケイティベルの顔に笑顔が戻ったことに、ルシフォードはほっと胸を撫で下ろす。すると背後からリリアンナが現れたことで、ほんわかとした雰囲気が一変した。二人の表情も、さっと曇る。弟妹が大好きな姉は、内心ぐさっと心を抉られた。
「今日の主役が、こんなところで何をしているの?」
光沢のあるベルベットのドレスは、ペチコートの膨らみが少なめで彼女のスタイルを際立たせている。髪を高くアップにしている為、すらりとした細いうなじも惜しみなく露わになっていた。アイラインをキツめに引いた目元は、リリアンナの凛々しい美しさを象徴している。
「お姉様、とっても綺麗……」
あまりの迫力に、二人は思わず感嘆の声を漏らす。その後すぐにはっとして、互いの口元を手で塞いだ。
「ご、ごめんなさい」
「謝る必要はないわ」
抑揚のない声でそう口にすると、リリアンナは気付かれないようちらりと視線を下に向ける。ケイティベルの首元とルシフォードの襟や袖を見て、
――ああ、私が贈ったプレゼント、つけてくれているわ!なんて可愛らしいのかしら、宝石の輝きがくすんで見えるくらいよ!
と、気を抜けば涙を流して悶絶してしまいそうになるのを、彼女は理性を総動員させて必死に堪えた。
「でも、珍しいね。お姉様パーティーの時はいつも地味にしてるのに」
「そう言われるとそうね、どうしたのかしら」
ただでさえ派手な顔立ちのリリアンナは、パーティーやお茶会の席ではなるべく目立たないような服装を心がけている。特に今日の主役は双子なので、本来ならばこんなドレスは絶対に選ばない。
内緒話をしているつもりでも、二人の会話はしっかりと彼女に届いている。ふっくらとした可愛らしい姿を目の当たりにすると、今から自分がしようとしていることは本当に正しいのかと、決心が鈍ってしまう。
ケイティベルが婚約の話を知って以降、ずっと元気がないのを知っているリリアンナは、なんとかして妹を救う手立てがないかと考えた。両親にとって自分が取るに足らない存在だと分かっている彼女は、自身の抗議など意味がないと最初から諦めていた。だから、他の方法を取るしかないと。
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