ワガママ姫とわたし!

清澄 セイ

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第四章「あの子にそっくり」

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──前から思ってたけど、照町って目の色キレイだよな。

ふと、有栖君がわたしに言ってくれたことを思い出す。彼は昔からずっと、優しかった。人気者だけど気さくで明るくて、よく話しかけてくれて。

泣いてたわたしを助けてくれたあの時からずっと、有栖君は変わらないまま。

いつかうまく話せるようになって、有栖君にちゃんと伝えたいってずっと思ってる。

いつも、ありがとうって。

有栖君とソックリのソル君を見てたら、つい昔のことを思い出した。

早く帰りたいって気持ちがないわけじゃないけど、この世界のこともルミエール姫のことも、このまま見ないフリなんてできない。

「もういいわよ!ソルについて来てもらわなくたって、わたくしはちゃんとやれるわ!」
「ああそうかよ!せいぜい頑張れ!」

ちょっとボーッとしていた間に、いつのまにか言い合いがエスカレートしてる。わたしはゴクンと唾を飲み込んでから、二人の間に飛び出した。

「まってください!」
「なんだよ、関係ないだろ!」

鋭い視線を向けられると、思わず体がすくむ。それでも勇気を振り絞って、わたしは勢いよく頭を下げた。

「お願いします!わたしたち二人じゃきっと、森の神殿には辿り着けないから…だからどうか、力を貸してください!」

森の中には、魔獣がたくさんいる。なんの用意もしないまま飛び込んだら、あっという間にやられてしまう。

「……お前、ルミエール姫とは血も繋がってないんだろ?なのになんでそこまで必死になれるんだよ」
「力になりたいって、思うから」
「まさか、理由はそれだけ?」

ソル君の驚いたような声に、わたしは顔を上げる。

「見たところ貴族って感じはしないな。助けたら金がもらえるとか?」
「い、いえ、そんなこと考えてないよ」
「じゃあ、なんだよ。なんの見返りも求めず協力するなんて、そんなのおかしいだろ」

きっと、この世界ではそうなのかもしれない。貴族だとか貴族じゃないとか、お金持ちとか貧しいとか、そういうのがハッキリ分かれてる世界なんだと思う。

わたしだって最初は、ここを追い出されたら行くところがないから、だから姫さまの身代わりを引き受けた。

でも今は、そんな気持ちだけじゃない。

変わりたいと願うルミエール姫とわたしは、おんなじだって思うから。
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