ワガママ姫とわたし!

清澄 セイ

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第五章「ルミエール姫の気持ち」

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途中からは荷物を背負って、わたしたちはひたすらに歩いた。

今目の前には、絵本で見たままの草や木がうっそうとおい茂った深い森が広がってる。

示し合わせたように、みんながゴクンと唾を飲み込んだ。

「妖精つかいのことは知ってるんだろ?」
「う、うん。本の通りなら」

妖精は、妖精つかいがいてはじめてその聖なる力を使うことができる。魔女の唯一の弱点である、妖精が作り出す聖なる光。

「ルミエール姫、大丈夫ですか?」
「へ、平気よ。こんなものなんでもないわ。わたくしを誰だと思っているの」

明らかに怯えた表情の彼女を見つめながら、自分のて手も震えてることに気づく。わたしは慌てて、その手を後ろに隠した。

「本当なら、季節関係なく花が咲き誇るステキな森なのよ。動物もたくさんいて、みんなで助け合って暮らしていたの」

ラランの金色の瞳が、悲しそうに揺れる。

「今は魔女のせいでこんな風になっちゃったけどね」
「このままじゃ、あたしらは暮らしていけない。魔女を倒さなきゃ、仲間もみんな死ぬ」

ソララは、悔しそうにグッと唇を噛んだ。

本で読んでる時は、確かにハラハラしたシーンだった。何百年も生きてる魔女は強いし、容赦なく襲ってくる。

強くて優しくてみんなから愛されるルミエール姫を、すごく妬んでた。

こんなこと本人には言えないけど、今のルミエール姫にも嫉妬してるのかな。

そもそも、うらやましいからって他人を傷つけるようなことをするなんて、わたしには理解できない。

「もうここまで来たんだ。やるしかないだろ」

ソルの言葉を聞いて、わたしは力強く頷いた。
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