ワガママ姫とわたし!

清澄 セイ

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第六章「妖精の剣」

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♢♢♢

次の日、わたしたちは聖なる妖精の剣を手に入れたその足で、魔女のいる城へと向かう。歩くたびに腰元に刺さった剣がガチャガチャ音を立てて、ちょっと歩きづらい。

「そういえば、ラランもわたしの知ってる子にソックリなんだよ」

頭の上をフワフワ浮いてるラランに向かって、わたしはそう話しかける。

「そうなの?その子も妖精?」
「アハハ、わたしの世界に妖精はいないよ。人間の女の子なんだけど、すごくいい人なんだ」

心谷さんを思い浮かべる。友達になれたらいいなっていつも思ってるけど、なかなか勇気が出せないまま。

「無事に帰れたら、わたしから話しかけてみようかな」
「大丈夫よ。きっとまたその子に会えるわ」
「うん。ありがとうララン」

今は過去を後悔してるヒマなんてない。わたしにはわたしの出来ることを、せいいっぱいやらなくちゃ。




ガサッ

「ルミエール姫、覚悟!」

草葉の陰から突然誰かが現れる。いち早く反応したのはソルで、相手がわたしに向かって振り下ろした剣を、彼が受け止める。

ガキン!という金属が激しくぶつかり合う音がして、わたしは思わず目をつむった。

「そ、ソル!」
「大丈夫か!?」
「わ、わたしは平気!」

ソルは相手の剣を弾くと、すぐに構えの姿勢を取る。わたしは邪魔なならないよう、ルミエール姫を庇いながら素早く後ろによける。

わたし(ルミエール姫と勘違いしたみたい)を狙って剣を向けてきたその人は、真っ黒い不気味な仮面をつけてて顔が見えない。

わたしはとっさに、ルミエール姫の前に立つ。勘違いしてるならその方がいいと思ったから。

「髪が短いな。出立前に散髪したのか」
「わ、わたしは……」
「ルミエールはわたくしよ!」

長い髪をなびかせながら、ルミエール姫が大きく声を張り上げる。

「だ、ダメです!」
「代わりにメイが危険を引き受けるなんて、わたくしはそんなこと望んでいないわ!」
「ひ、姫……」

ズイッと私の前に出て、逆に庇われるようなかたちになる。ルミエール姫の表情は凛々しくて、こんな状況なのにカッコよくて見とれてしまいそうになった。

「バカ、前に出るな!」

キィン!

ソルは片足で地面を蹴ると、剣を構えたままわたしたちの前に飛び出す。

突然現れた仮面の男は、その勢いを受け止めきれずに後ろに飛ばされた。
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