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第二章「ムクチな同級生」
⑧
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それからまた次の日のお昼休み、甘崎君が席を立って教室を出たタイミングで、私もタタッと彼を追いかけた。
「甘崎君っ」
クルッと振り向いた甘崎君は、相変わらずのポーカーフェイス。やっぱり学校では、オカン部分を隠してるらしい。
周りに聞こえないよう、私は甘崎君の耳元に少しだけ近付く。
「昨日のクッキー、めちゃくちゃおいしかったよ!ありがとう」
「そっか。ならよかった」
あれ。無表情かと思ったら、そうでもないみたい。どうやら甘崎君は、作ったものを褒められるとちょっと照れるみたいだ。
そのギャップが、何だか可愛く見える。
「それでね、その時一緒にいた先輩にもあげちゃったんだ。勝手にごめんね」
「俺が作ったって言った?」
そういえば私、誰が作ったとかは言わなかったよね。王寺先輩は多分、私が作ったって勘違いしてる気がする。
「ううん、言ってないよ」
「じゃあ、言わないままにしといて」
「分かった」
甘崎君、料理上手だって知られるの嫌なのかな。凄いことなのに。
「あのさ、今日夜食べに来れたりする?」
「えっ?」
「翠達が呼べってうるさい」
その言葉に、頭の中にこの間のことを思い浮かべる。甘崎家の男の子達皆、人懐っこくて可愛かったなぁ。
「でも、またご馳走になるなんて悪いよ。お家の人もいないのに」
「父さんには話してあるから。もちろん、無理にとは言わないけど」
「そんなことないよ。甘崎君のご飯、おいしかったもんなぁ…」
炊き込みご飯の味を思い出すと、お腹が鳴りそうで危険だ。
「よだれ垂れてる」
「えっ、嘘!」
慌てて口元に手をやると、甘崎君が声を上げて笑った。
「ごめん、嘘」
「も、もう!」
初めて甘崎君の前回の笑顔を見て、思わずドキンと胸が高鳴る。普段は前髪が長くてよく分からないけど、甘崎君って綺麗な顔してるよね。
「でも、ホントにいいの?」
「こっちから頼んでることだし」
「じゃあ、お言葉に甘えて行かせてもらおうかな」
私がそう答えると、甘崎君はコクンと頷いてそのままスタスタとどこかへ消えていった。
「甘崎君っ」
クルッと振り向いた甘崎君は、相変わらずのポーカーフェイス。やっぱり学校では、オカン部分を隠してるらしい。
周りに聞こえないよう、私は甘崎君の耳元に少しだけ近付く。
「昨日のクッキー、めちゃくちゃおいしかったよ!ありがとう」
「そっか。ならよかった」
あれ。無表情かと思ったら、そうでもないみたい。どうやら甘崎君は、作ったものを褒められるとちょっと照れるみたいだ。
そのギャップが、何だか可愛く見える。
「それでね、その時一緒にいた先輩にもあげちゃったんだ。勝手にごめんね」
「俺が作ったって言った?」
そういえば私、誰が作ったとかは言わなかったよね。王寺先輩は多分、私が作ったって勘違いしてる気がする。
「ううん、言ってないよ」
「じゃあ、言わないままにしといて」
「分かった」
甘崎君、料理上手だって知られるの嫌なのかな。凄いことなのに。
「あのさ、今日夜食べに来れたりする?」
「えっ?」
「翠達が呼べってうるさい」
その言葉に、頭の中にこの間のことを思い浮かべる。甘崎家の男の子達皆、人懐っこくて可愛かったなぁ。
「でも、またご馳走になるなんて悪いよ。お家の人もいないのに」
「父さんには話してあるから。もちろん、無理にとは言わないけど」
「そんなことないよ。甘崎君のご飯、おいしかったもんなぁ…」
炊き込みご飯の味を思い出すと、お腹が鳴りそうで危険だ。
「よだれ垂れてる」
「えっ、嘘!」
慌てて口元に手をやると、甘崎君が声を上げて笑った。
「ごめん、嘘」
「も、もう!」
初めて甘崎君の前回の笑顔を見て、思わずドキンと胸が高鳴る。普段は前髪が長くてよく分からないけど、甘崎君って綺麗な顔してるよね。
「でも、ホントにいいの?」
「こっちから頼んでることだし」
「じゃあ、お言葉に甘えて行かせてもらおうかな」
私がそう答えると、甘崎君はコクンと頷いてそのままスタスタとどこかへ消えていった。
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