超魔法こがね

湯殿たもと

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いよいよテスト

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超魔法こがね8


意識は寝てても起きてもずっと続いているので精神に毒じゃないかな、と思いながら学校へ向かう。いつも通りみすずちゃんと合流して通学路をとぼとぼ歩く。


「もうこんなにもみじが赤く染まってるよ、秋だねぇ」

「そうだね、こっちには柿がなってるよ」

「あっという間に一年が終わるねぇ。もうすぐ冬だよ」

学校に入るとみんな勉強していた。いよいよ今日から試験なのだ。やたらとみんなピリピリしている。

試験の嫌なところはみんなピリピリしているところだ。まあ私とかみすずちゃんは全然ピリピリしてないけど。不思議なのは成績がいい人がピリピリしてるところだ。良い点数を取りたいのはわかるけど、そこまでピリピリしなくてもいいのに。

いよいよテストが始まった。はじめは国語。まずはここで士気をあげよう。超読解こがねちゃんの実力を見よ!


・・・これはキタ。今回は歴代ハイスコアだ。

「こがねちゃん、どう?国語」

「んっふ~今回は八十は堅いね。みすずちゃんが手伝ってくれたからね」

「私は手伝ってないよ?こがねちゃんが自分で頑張ったんだよ、私はそれを応援して見守ってただけ」

みすずちゃんがそう笑顔で言ってくれたので自信がついた。次は数学。本気出していくよっ!


・・・あちゃ~これは・・・・・・まずい。壊滅しちゃった。もともと苦手とはいってもこれじゃ・・・


お昼を挟んで今度は社会科。これはもともとそこまで嫌いじゃないからいつもそれなりに出来てた。今回もまずまずだと思う。明日は理科と英語。今日も帰って頑張らなきゃ。

家で唸って勉強を続ける。ご飯とお風呂以外は机に向き合って勉強した。


夢の中。

グラシアさんがいつものようにすっと立っていた。が、手に見慣れないもの・・・いや見慣れてるけどグラシアさんが持っているという想像がつかなかったものを持っていた。それは私使っている英単語の本。よく見るとグラシアさんのは高校生向けの少し難しいバージョンだったけどシリーズは一緒。

「グラシアさんも勉強するんですね」

「学生だからね」

「それより・・・その本はどうやって持ってきたんですか、こっちでも手に入るんですか?」

「持ってきた。寝るときに本を抱えて寝ると本を持ち込める。ごはんとか枕とかも持ち込める」

「へぇ~そうなんですか、参考にします」

「テスト近いの?」

「明日英語と理科なんです」

「そう、バッチリ?」

「少し不安ですけど・・・」

「それなら・・・」

とグラシアさんがいうと一瞬で意識が飛んで、真っ暗になった。気がつくと自分の部屋。

・・・勉強しろってことかな。カーテンを開けるとあけぼのの頃、夜が明け始めていた。

「・・・勉強しよ」


続きます
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