寄り道戦線異状ナシ!

湯殿たもと

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寄り道戦線異状ナシ!9

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寄り道戦線異状ナシ!9


六月二十五日。火曜日。今週は梅雨のピーク、今日から三日はずっと雨。どんよりと黒い雲が立ち込める。

学校につくと時間に余裕がある。少しは勉強するか。普段遊んで帰ってるわけだしな。

「今日の体育は中だってよ」

「うわぁ、あの蒸し暑いなかでやるんかよー」

かったりい事実が聞こえる。本当にしんどい。

放課後には雨で気温が下がるか、ということは期待してもいなかったがやはりその通り、ということだった。ただ蒸し暑い。ふるさとの涼しい風が恋しい。そしてそのなかに高原が立っていた。

「よっ、高原」

「こんにちは明智さん」

しとしとと雨が降るなか二人で歩く。この前の忍び込み騒動も沈静化して、またこうして買い食いして歩けるようになった。

「高原さん、そしてそこの男子生徒」

声をかけてきたのはいつもの風紀委員。

「どうしたんだ」

「その行為、違反です」

「何が」

「今日は買い食いはしてませんけど」

「信号無視もしてないし」

「スピード違反だってしてません」

「詐欺だって人殺しだってしてないぞ」

「違います、あなたたちのその行為、男子生徒と女子生徒が一緒に帰るのは『不純交際』です!」

・・・・・・。

「暑いからな。これだけ暑くなれば誰だっておかしくなる。いこうぜ高原」

「待ちなさいっ」

「どこが不純なのですか」

「そうだ、不純っていうのは」

「だまらっしゃい」

「だいたい俺は別の学校の生徒なんだからその校則には縛られないぞ。そうか、お前高原のことが好きなんだろ、それで俺を恨んでるんだな」

「そ、そ、そんなことは・・・・・・」

「行こうぜ千穂、日曜は楽しみだなぁ」

「そうだね佳樹くん」

・・・・・・

・・・

「千穂ってさっき呼んでくれましたよね?」

「なんかたまたまだな、千穂もノリがよくて助かったぜ、あんな嘘にのってくれて」

「ちょっとあの人しつこかったから」

「そうだな」

「日曜日、本当にどこかに行きませんか?」

「そうだなぁ、せっかくだから出かけようか、どこに行こうか」

「おいしいものたくさん食べたいですね」

「いよし、任せろ」

続きます。

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