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月夜の椿ネクスト
月夜の椿ネクスト 9
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月夜の椿 ネクスト 9
チッチッチッチ。まだ目覚ましは鳴っていない。七時だ。久しぶりに朝早く起きられた。少し喉が痛いな。風邪でもひいたのかな。昨日は雪だったしな。水曜日あたりが一番疲れるからこうやって、ゆっくりと朝御飯を食べ家を出る。さむい。昨日の雪は残ってきらきらしている。
「翼くん。今日はちゃんと起きられたのね」
「愛さんおはよう」
愛さんがどこからかふらりと現れた。本当にどこからやってくるのか謎だ。そもそも素性をしらないのだけど。でも別に知らなくてもいいような気もする。隠し事は誰にでもある。というよりなんでも暴くのはよくない。
学校につくと友達と話をする時間があった。小栗と話しているうちに朝のホームルーム。担任の山縣先生が深刻そうな顔をしている。
「最近学校に不審者が現れて先生が怪我をしているから、生徒以外のひとを見つけたら直ちに近くの先生に知らせてくれ」
ホームルームが終わった後も教室はざわついていた。
「翼、例のやつは大当たりじゃないか」
「例のやつ?」
「次誰が怪我するか賭けただろ」
「あれか、じゃあモンブランだな」
「まさかと思うが誰か学校外のやつとつるんでやったんじゃないだろうな」
「まさか」
そういえばあの謎の学生は、誰かに用が有ったようだが・・・・・・結局なんだったのか謎のままだ。再来週からテストなのでそれなりに真面目に授業を受ける。テストが近づいても普段通りだらけている奴もいればテスト近くだけはちゃんとやる人もいる。俺は一応後者だが、一ランク上の「普段から勉強してる人」にはなれそうにない。
放課後。約束通り男子でカンパした金でモンブランを食べに行く。うきうきで栗原屋に向かう。栗原屋はこの町の洋菓子の名店だ。個人的には和菓子の「白うさぎ」も好きだが、決して洋菓子が嫌いなわけではないし、ありがたい。街中の栗原屋に着いてみると、クラスメイトの久保田が来ていた。誰かと待ち合わせか?と聞いてみると彼女との返答。そのあとすぐやって来たのは昨日の翼の生えた少女。
「あれ、君は昨日の」
「それはこちらのセリフだよ」
「何だよ、二人は知り合いだったんだな」
「昨日会ったんだよ」
「そうそう。こいつが三上を突き落としてさ」
「えへへ」
流れで三人でテーブル席に座る。俺と少女はスペシャルモンブラン。久保田は普通のモンブラン。優越感があるな。流石スペシャル。
「ボクは明智いろは。よろしくね」
「俺は村山翼だ、よろしく」
明智はにこにこしているが久保田の方が不思議そうな顔。
「あれ?しげ君どうしたの?」
「村山、びっくりしなかったか?いろはが飛んだところ見たんだろ」
「まあ、多少はびっくりしないこともないけど」
「慣れてるんだね」
「その慣れはよくないぞ・・・」
夜。またまた夢を見る。このところ毎日だ。牡丹の誕生日の二日前。なかなか仲直りできないままきてしまった。まったく話さないことはないけれど、接点がつかめない。
夢、そうだ。これは過去にあったことを見ている夢だから、結末は知っている。夢の中の自分はまだ小さくて、そして悲劇的な結末に向けて進んでいくしかなかったのだ。
続きます。
チッチッチッチ。まだ目覚ましは鳴っていない。七時だ。久しぶりに朝早く起きられた。少し喉が痛いな。風邪でもひいたのかな。昨日は雪だったしな。水曜日あたりが一番疲れるからこうやって、ゆっくりと朝御飯を食べ家を出る。さむい。昨日の雪は残ってきらきらしている。
「翼くん。今日はちゃんと起きられたのね」
「愛さんおはよう」
愛さんがどこからかふらりと現れた。本当にどこからやってくるのか謎だ。そもそも素性をしらないのだけど。でも別に知らなくてもいいような気もする。隠し事は誰にでもある。というよりなんでも暴くのはよくない。
学校につくと友達と話をする時間があった。小栗と話しているうちに朝のホームルーム。担任の山縣先生が深刻そうな顔をしている。
「最近学校に不審者が現れて先生が怪我をしているから、生徒以外のひとを見つけたら直ちに近くの先生に知らせてくれ」
ホームルームが終わった後も教室はざわついていた。
「翼、例のやつは大当たりじゃないか」
「例のやつ?」
「次誰が怪我するか賭けただろ」
「あれか、じゃあモンブランだな」
「まさかと思うが誰か学校外のやつとつるんでやったんじゃないだろうな」
「まさか」
そういえばあの謎の学生は、誰かに用が有ったようだが・・・・・・結局なんだったのか謎のままだ。再来週からテストなのでそれなりに真面目に授業を受ける。テストが近づいても普段通りだらけている奴もいればテスト近くだけはちゃんとやる人もいる。俺は一応後者だが、一ランク上の「普段から勉強してる人」にはなれそうにない。
放課後。約束通り男子でカンパした金でモンブランを食べに行く。うきうきで栗原屋に向かう。栗原屋はこの町の洋菓子の名店だ。個人的には和菓子の「白うさぎ」も好きだが、決して洋菓子が嫌いなわけではないし、ありがたい。街中の栗原屋に着いてみると、クラスメイトの久保田が来ていた。誰かと待ち合わせか?と聞いてみると彼女との返答。そのあとすぐやって来たのは昨日の翼の生えた少女。
「あれ、君は昨日の」
「それはこちらのセリフだよ」
「何だよ、二人は知り合いだったんだな」
「昨日会ったんだよ」
「そうそう。こいつが三上を突き落としてさ」
「えへへ」
流れで三人でテーブル席に座る。俺と少女はスペシャルモンブラン。久保田は普通のモンブラン。優越感があるな。流石スペシャル。
「ボクは明智いろは。よろしくね」
「俺は村山翼だ、よろしく」
明智はにこにこしているが久保田の方が不思議そうな顔。
「あれ?しげ君どうしたの?」
「村山、びっくりしなかったか?いろはが飛んだところ見たんだろ」
「まあ、多少はびっくりしないこともないけど」
「慣れてるんだね」
「その慣れはよくないぞ・・・」
夜。またまた夢を見る。このところ毎日だ。牡丹の誕生日の二日前。なかなか仲直りできないままきてしまった。まったく話さないことはないけれど、接点がつかめない。
夢、そうだ。これは過去にあったことを見ている夢だから、結末は知っている。夢の中の自分はまだ小さくて、そして悲劇的な結末に向けて進んでいくしかなかったのだ。
続きます。
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