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狼の巫女 全国版 5 い号作戦
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狼の巫女 全国版 5 い号作戦
~東京~
濁った空気と騒がしさが支配する東京に戻ってくると、なんとなくのんびりする気は起きなくなってくる。仕事に向いてる環境なのかも知れないが、僕にはあまり合わないと思う。
ゆっくりはしていられない。早速指示を出さねばならない。社長になるのは四月からだけど、実権はもう僕が握っているのだ。
「爺や、こことそことあそこにこれこれの指示を出してくれ」
「かしこまりました」
これでどう動くか。うまく動いてくれるといいが・・・
不安な夜を過ごし、朝一番の新幹線で大阪へ。
はと1号の食堂車で朝食をとっていると、となりのテーブルのビジネスマンがこんな話。
「東京湾に鯨が来たんですって、それも大きいの」
「鯨が、へぇ見てみたいもんだなぁ」
東京湾の鯨。これこそ僕の流した噂。様々な全国紙が報じているようだ。八代の新聞社はともかく、ここまで大々的に広がってるのは・・・・・・。
「爺や」
「はい、うまくやってくれましたね」
「噂には聞いていたが、優秀ですね」
そう、伝説の八代のスパイ部隊。様々なところに入り込み、情報を撹乱し持ち帰る。まああまりフェアじゃないけど、大企業なんて半分は卑怯で生き残ってるようなものだし、仕方ない。
予定通り大阪に到着して、会議に望んだ。
会議が終わり、雪音に電話。
「なかなかやるじゃん」
「まあね、ところでそっちはどう?」
「結構減ったね、土日だからまずいと思ったけど大丈夫だったよ」
少しだけ安心すると、それを打ち消すような台詞。
「でも、来週あたりに調査隊が山に入るって。だから、まだ安心は出来ないかな」
「分かった、出来る限りのことはするよ」
「じゃあまたね。・・・・・・今度は二人でゆっくりしようね?」
「そうだね、それじゃね」
「ばいばい」
調査隊はこっちからだと妨害は難しい。あっちなりに頑張ってくれないと・・・・・・。でも、その頑張る準備を一生懸命しよう。
「四時から広島で会議ですよ、急ぎましょう」
「そうだね、ありがとう爺や」
しおじ11号で広島へ急ぐ・・・・・・
・・・・・・会議が終わった。いつもお父さんはこんな感じだったのだ。だから僕となかなかご飯を一緒に食べることは出来なかった。僕に代がかわったら前線からは一歩引いた立場になる。一回じっくり話し合ってみたいな。広島の夜は明るく賑わっていた。深夜の新幹線で東京へ戻る。
「食堂車へ行かれたらどうですか?わたしがいますから多少飲んでも大丈夫ですよ」
「気分じゃないなぁ、個人的につばめの食堂車好きじゃないし。ここでゆっくり過ごすよ」
日付が変わる頃でも、東京はまだまだ眠くないようだった。
続きます。
~東京~
濁った空気と騒がしさが支配する東京に戻ってくると、なんとなくのんびりする気は起きなくなってくる。仕事に向いてる環境なのかも知れないが、僕にはあまり合わないと思う。
ゆっくりはしていられない。早速指示を出さねばならない。社長になるのは四月からだけど、実権はもう僕が握っているのだ。
「爺や、こことそことあそこにこれこれの指示を出してくれ」
「かしこまりました」
これでどう動くか。うまく動いてくれるといいが・・・
不安な夜を過ごし、朝一番の新幹線で大阪へ。
はと1号の食堂車で朝食をとっていると、となりのテーブルのビジネスマンがこんな話。
「東京湾に鯨が来たんですって、それも大きいの」
「鯨が、へぇ見てみたいもんだなぁ」
東京湾の鯨。これこそ僕の流した噂。様々な全国紙が報じているようだ。八代の新聞社はともかく、ここまで大々的に広がってるのは・・・・・・。
「爺や」
「はい、うまくやってくれましたね」
「噂には聞いていたが、優秀ですね」
そう、伝説の八代のスパイ部隊。様々なところに入り込み、情報を撹乱し持ち帰る。まああまりフェアじゃないけど、大企業なんて半分は卑怯で生き残ってるようなものだし、仕方ない。
予定通り大阪に到着して、会議に望んだ。
会議が終わり、雪音に電話。
「なかなかやるじゃん」
「まあね、ところでそっちはどう?」
「結構減ったね、土日だからまずいと思ったけど大丈夫だったよ」
少しだけ安心すると、それを打ち消すような台詞。
「でも、来週あたりに調査隊が山に入るって。だから、まだ安心は出来ないかな」
「分かった、出来る限りのことはするよ」
「じゃあまたね。・・・・・・今度は二人でゆっくりしようね?」
「そうだね、それじゃね」
「ばいばい」
調査隊はこっちからだと妨害は難しい。あっちなりに頑張ってくれないと・・・・・・。でも、その頑張る準備を一生懸命しよう。
「四時から広島で会議ですよ、急ぎましょう」
「そうだね、ありがとう爺や」
しおじ11号で広島へ急ぐ・・・・・・
・・・・・・会議が終わった。いつもお父さんはこんな感じだったのだ。だから僕となかなかご飯を一緒に食べることは出来なかった。僕に代がかわったら前線からは一歩引いた立場になる。一回じっくり話し合ってみたいな。広島の夜は明るく賑わっていた。深夜の新幹線で東京へ戻る。
「食堂車へ行かれたらどうですか?わたしがいますから多少飲んでも大丈夫ですよ」
「気分じゃないなぁ、個人的につばめの食堂車好きじゃないし。ここでゆっくり過ごすよ」
日付が変わる頃でも、東京はまだまだ眠くないようだった。
続きます。
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