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浦島さんへ
しおりを挟む私の事なんて覚えていませんよね。
当然です。
私はあの日、貴方の前で舞っていた中の一匹の魚にすぎないのですから。
だけど私は、貴方が私達の舞を楽しそうに見ている姿を忘れることができません。
亀を救っていただいた優しさや乙姫様に向けられた優しい笑顔。
そのどれもが、この暗い海に住む私には眩く見えました。
浦島さん。
もしもあの日、私がお声をかけていたらどうなっていたのでしょう。
もしもあの日、この想いを貴方にお伝えしていたらどうなっていたのでしょう。
そんなことを貴方が帰られた日から毎日考えています。
貴方は今頃何をしておられるのでしょう。
またあの浜でいじめられている動物を助けているのでしょうか。
それとも、素敵な方に出逢われて幸せに暮らしているのでしょうか。
貴方にこの手紙が届くことはありません。
これが貴方に届いてしまうことは玉手箱を開けることと同じですから。
この手紙で一匹の魚の恋を終わりにいたします。
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