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二章 明弘くんの覚醒
『四人目』溺死
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俺は次の日、学校に行く仕度をしていた。また透が家の前で騒いでいる。元気のいいやつだ。
「明弘ー早くしろよーおいていくぞー」
「すぐ行く」
俺はそう言うと玄関へ向かった。外に出るといつものように退屈そうな透がそこにいた。
「いつもギリギリだな」
俺はその言葉を無視し、
「いってきます」
といいながら玄関のドアを閉めた。
「そういえば昨日、明弘どっかに出かけてたのか?」
学校に向かって歩きながら透が聞いてくる。内心どきりとしながらも俺は冷静に答えた。
「まあちょっと買い物にな。それよりお前はどうなんだ?」
透の方を見ながら聞いてみる。
「まあ俺もそこら辺ぶらぶらしてた」
そう答えるといきなり、
「競争だー」
と透は学校走っていってしまった。全く楽しそうなやつだ。
学校につくと先に着いていた透が唯と話をしていた。
俺が見る限り透は唯のことが好きなのだろう。唯と話している透はとても楽しそうだ。
俺は唯に挨拶し、席についた。
「そうそうそこでだんごむしがね~」
透の話し声が聞こえてきたが、なんの話をしているかさっぱりわからなかった。唯の笑顔がひきつっているのを見ると、また下らない話なのだろう。
俺は次の講義の準備を始めることにした。
「はい。今日はここまで。」
教授がそう言うと、出ていった。やっと終わった。早速帰ろうとすると、透が声をかけてきた。
「課題のレポートの書き方を教えてくれよ~」
「わかったよ。じゃあ一旦家に帰ってから来るから準備していてくれ。」
俺はそう言うと道具を片付け、学校を出た。
「ただいまー」
家につくが、おかえりと声が帰ってこない。少し寂しいがしょうがない。そんなことより、早く透のところへ行かなければ。
俺は昨日使った割れた電球とオイルの缶、それと『DS』の充電器をバックに入れ、透の家へ向かうことにした。
「飲みもの持ってくるから少し待ってろ。」
透はそう言うと一階へ降りていった。ここは透の部屋だ。片付けが苦手なのか、とてもちらかっている。
俺は透が一階にいっている間に『DS』の充電器とオイルの缶をベットの下に滑り込ませた。
なにも知らない透が二階に上がってくる。
「オレンジジュースでいいか?」
「ああ。ありがとう。じゃあ早速課題を進めよう。」
俺はそう言うと課題をバックから出し始めた。
やっと透の課題が終わったのは午後8時過ぎだった。
「やっと終わったーありがとうな」
透はそう言うと机に顔を伏せた。
「いいよ。俺達友達だろう。」
そう言うとバックから凶器をとりだし、伏せたままの『四人目』を殴打した。相手は大学生だ。小学生のように簡単には死なない。
『四人目』は必死に頭を防御する。腕がしびれてくるまで殴打し続けると、やっと動かなくなった。しかし早くしないと『四人目』の家族が帰ってくるかもしれない。
俺は『四人目』を担ぐと急いで車にのせた。この車は『四人目』の車で最近ローンを組んで買ったらしい。
俺は先ほど部屋から持ち出した鍵でエンジンをかけ、手袋をして自宅に向かった。ここからは素早く行動しなければならない。俺は少しだけ緊張していた。
俺は自宅に戻ると風呂場にいる『三人目』をかかえあげ、『四人目』の車にのせた。車を運転しながら俺はわざと電信柱に軽く車をぶつけ、動転してる風を装い、さらに車を走らせる。
すると、左側が崖になっており、その下が海と絶好のポイントが見つかった。
俺は路肩に車を寄せ、割れた電球とオイル缶の蓋、ハンドルをハンカチで綺麗に拭いた。
その後、『四人目』の手のひらを、死後硬直が始まる前に服を脱がせていた『三人目』の体に押し付けた。さらに『四人目』の唾液を『三人目』の口の中に入れた。
次に俺は車を崖の方へ向けて停車させ前輪に輪止めをし、ギアをドライブに入れた。狙い通り車は動かない。そしてアクセルペダルのバネを外し動きやすくした後、水に溶ける糸をアクセルペダルに結び付け、ハンドルの動きを伝えるシャフトに沿わせるようにして車内から車外へ糸を出す。
その後『四人目』をのせ運転席窓ガラスを半分以下まで下げ、ドアを閉める。
車外に出した糸をピンと張ながら遊びのないように窓ガラスに瞬間接着剤で糸の端を張り付け窓ガラスの『auto』ボタンを引いた瞬間輪止めを蹴飛ばし外した。
すると窓ガラスが上ってきたことでアクセルペダルが引っ張られた車はみるみるスピードをあげ、ガードレールを突き破り、海に落ちていった。そして念のため、十分間待ち確実に死んだことを確認し帰路についた。
俺の考えたシナリオはこうだ。透は小学生を誘拐し電球などを使い性的暴行をした。しかし勢い余って殺してしまい、動揺し親友の俺に相談した。そして自首を進められたが気が動転して逃げ出してしまい、車で海に飛び込んで自殺した。
そして車内にあるオイル缶の蓋から『二人目』殺害も疑われ、その後家から蓋のないオイル缶と『DS』の充電器のみが見つかり、『二人目』『三人目』殺害の犯人になる。
本当は『一人目』の犯人にも仕立てあげたかったが俺の指紋のついた包丁を置いてきてしまったお陰で断念せざるを得なかった。
それより俺の親友が殺したことになれば警察も家に来る可能性もある。しばらくは『殺人』はこなさず家にある証拠を片付けるとしよう。
そう考えながら俺は『四人目』を殴った武器をだだのタオルと5円玉と紐に分解した。
「明弘ー早くしろよーおいていくぞー」
「すぐ行く」
俺はそう言うと玄関へ向かった。外に出るといつものように退屈そうな透がそこにいた。
「いつもギリギリだな」
俺はその言葉を無視し、
「いってきます」
といいながら玄関のドアを閉めた。
「そういえば昨日、明弘どっかに出かけてたのか?」
学校に向かって歩きながら透が聞いてくる。内心どきりとしながらも俺は冷静に答えた。
「まあちょっと買い物にな。それよりお前はどうなんだ?」
透の方を見ながら聞いてみる。
「まあ俺もそこら辺ぶらぶらしてた」
そう答えるといきなり、
「競争だー」
と透は学校走っていってしまった。全く楽しそうなやつだ。
学校につくと先に着いていた透が唯と話をしていた。
俺が見る限り透は唯のことが好きなのだろう。唯と話している透はとても楽しそうだ。
俺は唯に挨拶し、席についた。
「そうそうそこでだんごむしがね~」
透の話し声が聞こえてきたが、なんの話をしているかさっぱりわからなかった。唯の笑顔がひきつっているのを見ると、また下らない話なのだろう。
俺は次の講義の準備を始めることにした。
「はい。今日はここまで。」
教授がそう言うと、出ていった。やっと終わった。早速帰ろうとすると、透が声をかけてきた。
「課題のレポートの書き方を教えてくれよ~」
「わかったよ。じゃあ一旦家に帰ってから来るから準備していてくれ。」
俺はそう言うと道具を片付け、学校を出た。
「ただいまー」
家につくが、おかえりと声が帰ってこない。少し寂しいがしょうがない。そんなことより、早く透のところへ行かなければ。
俺は昨日使った割れた電球とオイルの缶、それと『DS』の充電器をバックに入れ、透の家へ向かうことにした。
「飲みもの持ってくるから少し待ってろ。」
透はそう言うと一階へ降りていった。ここは透の部屋だ。片付けが苦手なのか、とてもちらかっている。
俺は透が一階にいっている間に『DS』の充電器とオイルの缶をベットの下に滑り込ませた。
なにも知らない透が二階に上がってくる。
「オレンジジュースでいいか?」
「ああ。ありがとう。じゃあ早速課題を進めよう。」
俺はそう言うと課題をバックから出し始めた。
やっと透の課題が終わったのは午後8時過ぎだった。
「やっと終わったーありがとうな」
透はそう言うと机に顔を伏せた。
「いいよ。俺達友達だろう。」
そう言うとバックから凶器をとりだし、伏せたままの『四人目』を殴打した。相手は大学生だ。小学生のように簡単には死なない。
『四人目』は必死に頭を防御する。腕がしびれてくるまで殴打し続けると、やっと動かなくなった。しかし早くしないと『四人目』の家族が帰ってくるかもしれない。
俺は『四人目』を担ぐと急いで車にのせた。この車は『四人目』の車で最近ローンを組んで買ったらしい。
俺は先ほど部屋から持ち出した鍵でエンジンをかけ、手袋をして自宅に向かった。ここからは素早く行動しなければならない。俺は少しだけ緊張していた。
俺は自宅に戻ると風呂場にいる『三人目』をかかえあげ、『四人目』の車にのせた。車を運転しながら俺はわざと電信柱に軽く車をぶつけ、動転してる風を装い、さらに車を走らせる。
すると、左側が崖になっており、その下が海と絶好のポイントが見つかった。
俺は路肩に車を寄せ、割れた電球とオイル缶の蓋、ハンドルをハンカチで綺麗に拭いた。
その後、『四人目』の手のひらを、死後硬直が始まる前に服を脱がせていた『三人目』の体に押し付けた。さらに『四人目』の唾液を『三人目』の口の中に入れた。
次に俺は車を崖の方へ向けて停車させ前輪に輪止めをし、ギアをドライブに入れた。狙い通り車は動かない。そしてアクセルペダルのバネを外し動きやすくした後、水に溶ける糸をアクセルペダルに結び付け、ハンドルの動きを伝えるシャフトに沿わせるようにして車内から車外へ糸を出す。
その後『四人目』をのせ運転席窓ガラスを半分以下まで下げ、ドアを閉める。
車外に出した糸をピンと張ながら遊びのないように窓ガラスに瞬間接着剤で糸の端を張り付け窓ガラスの『auto』ボタンを引いた瞬間輪止めを蹴飛ばし外した。
すると窓ガラスが上ってきたことでアクセルペダルが引っ張られた車はみるみるスピードをあげ、ガードレールを突き破り、海に落ちていった。そして念のため、十分間待ち確実に死んだことを確認し帰路についた。
俺の考えたシナリオはこうだ。透は小学生を誘拐し電球などを使い性的暴行をした。しかし勢い余って殺してしまい、動揺し親友の俺に相談した。そして自首を進められたが気が動転して逃げ出してしまい、車で海に飛び込んで自殺した。
そして車内にあるオイル缶の蓋から『二人目』殺害も疑われ、その後家から蓋のないオイル缶と『DS』の充電器のみが見つかり、『二人目』『三人目』殺害の犯人になる。
本当は『一人目』の犯人にも仕立てあげたかったが俺の指紋のついた包丁を置いてきてしまったお陰で断念せざるを得なかった。
それより俺の親友が殺したことになれば警察も家に来る可能性もある。しばらくは『殺人』はこなさず家にある証拠を片付けるとしよう。
そう考えながら俺は『四人目』を殴った武器をだだのタオルと5円玉と紐に分解した。
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