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第九話
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「(さて、黒髪黒目は珍しいから……戻すか)」
不知火は朝比奈と別れて町に向かう道中、黒いローブを着てフードを被りながら髪の色を元の金髪に戻した。
「(目は……オッドアイはまずいかな……お?あの人目が碧眼か……ならどっちも)」
すれ違った人の目を似せて両目を碧眼に戻し変化させた。
そして王から貰った手紙を取り出すとその封筒を中身を見た。
「(普通ならギルド長?に見せるところだけど、中身は何書かれてるかね……?)」
その手紙を見ると『勇者』の仲間なので気にかけてくれ的な事が書かれていた。
宛名はギルドマスターだ。
何故日本語もないのに言葉や文字がわかったのかはわからないが、おそらくあの異世界召喚の魔法か何かだろうか。
それにしてもあの王もせめてもの行動だったのか力強い字で書かれていた。
「(……やっぱりそうなるよな。これって……まぁいいや。渡すか)」
その手紙は紐で巻かれていたので元に直すのは簡単だった。
暫く歩いていると一際大きな木造の建物が見えてきた。
その建物の看板には剣が二つクロスしていた。
おそらくあれが冒険者ギルドだろう。
そのギルドの中に入るとガラの悪そうな人達が酒を飲んだり話したりしていた。
とりあえず受け付けに行くと四人の受付嬢がいる。
右から胸が大きな女性、貧乳、無乳、普通だ。
全員美人でその列には多くの人が並んでいた。
不知火はとりあえず、列が短い無乳の美人受付嬢へと並んだ。
すると後ろから声をかけられる。
「おいおい、ひょろいお前が何しにきたんだ?」
「さっさと退きやがれよ」
「こいつ女が?フードしててわかんねぇな?」
「お前ここじゃぁ見ねぇな。新人かぁ?」
「なら先輩である俺達がみっちり指導してやるよぉ」
全員ガラの悪い奴等だが不知火はそれを無視する。
「おい!無視すん……」
ローブに掴みかかってきた男は突如その場で倒れ込んだ。
「てめぇ……」
「なっ……」
「へ?……」
先程の男同様に他の者達もその場でいきなり倒れてしまう。
他の者達は何が起こったのかわからないだろう。
端から見てみればいきなり怒り狂って倒れたヤバい奴等にしか見えない。
後から来た冒険者がその倒れた野郎共を壁際に移動させていた。
まさか不知火がその野郎共を沈めたとは思わないだろう。
だが黒いローブで顔もよく見えないのか不知火に近づいたり声をかけようとはしなかった。
並んで約10分程でやっと受付嬢の前にきた。
「おはようございます!どの様な件でしょうか?依頼ですか?依頼申請ですか?依頼でしたらこの横にある提示版の依頼書を取ってきてください。申請なら……」
「あ、これを」
王から渡された手紙を無乳の受付嬢に渡すとそれを見て驚いた表情となっていた。
「ちょっ、少々お待ちください!」
そう言うとその受付嬢は二階へとかけあがっていった。
5分後、その受付嬢は戻ってきた。
「シラヌイさんですよね?ギルドマスターが呼んでいるので来てください」
「絶対ですか?」
「絶対です!」
こうしてギルドマスターがいる二階へと行くのであった。
不知火は朝比奈と別れて町に向かう道中、黒いローブを着てフードを被りながら髪の色を元の金髪に戻した。
「(目は……オッドアイはまずいかな……お?あの人目が碧眼か……ならどっちも)」
すれ違った人の目を似せて両目を碧眼に戻し変化させた。
そして王から貰った手紙を取り出すとその封筒を中身を見た。
「(普通ならギルド長?に見せるところだけど、中身は何書かれてるかね……?)」
その手紙を見ると『勇者』の仲間なので気にかけてくれ的な事が書かれていた。
宛名はギルドマスターだ。
何故日本語もないのに言葉や文字がわかったのかはわからないが、おそらくあの異世界召喚の魔法か何かだろうか。
それにしてもあの王もせめてもの行動だったのか力強い字で書かれていた。
「(……やっぱりそうなるよな。これって……まぁいいや。渡すか)」
その手紙は紐で巻かれていたので元に直すのは簡単だった。
暫く歩いていると一際大きな木造の建物が見えてきた。
その建物の看板には剣が二つクロスしていた。
おそらくあれが冒険者ギルドだろう。
そのギルドの中に入るとガラの悪そうな人達が酒を飲んだり話したりしていた。
とりあえず受け付けに行くと四人の受付嬢がいる。
右から胸が大きな女性、貧乳、無乳、普通だ。
全員美人でその列には多くの人が並んでいた。
不知火はとりあえず、列が短い無乳の美人受付嬢へと並んだ。
すると後ろから声をかけられる。
「おいおい、ひょろいお前が何しにきたんだ?」
「さっさと退きやがれよ」
「こいつ女が?フードしててわかんねぇな?」
「お前ここじゃぁ見ねぇな。新人かぁ?」
「なら先輩である俺達がみっちり指導してやるよぉ」
全員ガラの悪い奴等だが不知火はそれを無視する。
「おい!無視すん……」
ローブに掴みかかってきた男は突如その場で倒れ込んだ。
「てめぇ……」
「なっ……」
「へ?……」
先程の男同様に他の者達もその場でいきなり倒れてしまう。
他の者達は何が起こったのかわからないだろう。
端から見てみればいきなり怒り狂って倒れたヤバい奴等にしか見えない。
後から来た冒険者がその倒れた野郎共を壁際に移動させていた。
まさか不知火がその野郎共を沈めたとは思わないだろう。
だが黒いローブで顔もよく見えないのか不知火に近づいたり声をかけようとはしなかった。
並んで約10分程でやっと受付嬢の前にきた。
「おはようございます!どの様な件でしょうか?依頼ですか?依頼申請ですか?依頼でしたらこの横にある提示版の依頼書を取ってきてください。申請なら……」
「あ、これを」
王から渡された手紙を無乳の受付嬢に渡すとそれを見て驚いた表情となっていた。
「ちょっ、少々お待ちください!」
そう言うとその受付嬢は二階へとかけあがっていった。
5分後、その受付嬢は戻ってきた。
「シラヌイさんですよね?ギルドマスターが呼んでいるので来てください」
「絶対ですか?」
「絶対です!」
こうしてギルドマスターがいる二階へと行くのであった。
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