転生するなら人間がいいな~

獣野狐夜

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第陸章 明日の音は、晴れ模様

1節目 一匹の金魚と小春日和

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これは、私が“神”になる前の話。

…それはちょっと早めの夏祭りの日。
私にとってそれは人生初めての夏祭りだった。
6月の夏祭りで、まだ涼しかったが、そんなのどうでもいいほど胸がいっぱいになっていた。
ワクワクしながら着物を選んでいた。
夏っぽい金魚が描かれた空色の着物を買った。まあもちろん自腹で、弟と妹の分も買った。弟も妹も初めてだし、当時の私は張り切っていた。
弟には桜柄の紺色の着物を。
妹には朝顔柄の紫色の着物を。
どんな顔するのかな。喜んでくれるかな。とてもとてもワクワクしてた。
母は病院に入院してるけど、
夏祭りでお土産買ってあげようかな。
どんなお土産にしようかな。
金魚すくいで金魚取って、弟達を喜ばせたいな。
射的とかお面とか、沢山取ってあげようかな。
ワクワクしてたの、とてもとても。
違和感にも気づかずに、浮かれた気持ちで準備をしてたの。
まあ、あの時の私はが起きるなんて知る由もなかったけどね。

☆☆☆☆☆☆☆

出発当日、ユキはトイレに行っていた。
その間のできごと。
あ…どうもお久しぶりです、ソラです。
今私たちは、船の点検をしに行っています。
行ったんですが、一緒にいたクウマ、アリサが突然
『なんか思ったけど、もたれたら危なくね?』と言ってました。
んん…確かに、泥沼に落ちたら大変だし、そもそも密度が高いから登れなくなるかもしれないですね。
何も飾りがなく、安全面でもダメな、丸太のシンプルな筏ですからね。
日差しも強いし、目がくらんで転んだら大変ですね。
『あ、じゃあ大きくするのはどうなのか?私は狭く感じたし、火の魔法使うなら広い方が安全なのだ!』とアリサが熱弁しました。
私も賛成です。
『じゃあ、早速造りましょう!』と言ってみました。
そして『よし、造るっすよ!』『なのだ!』
と言ってくれました。私は頼られたのが嬉しくて、頑張って改造しましたよ。

*******

おう、久しいな!シンだぜ。
いま、ユキがトイレ行ってる間に薬草を取ってるんだ。
理由はあるぜ?
サクラとカリスに『薬草をとって』と言われたからだ。
ちゃんと図鑑も渡された。なんか回復のやつとか諸々取って来いって雑に言われちまった…。
あー、これは回復果実キズナオシノミか。
っと、これは?…えっと、消毒草キンメツノグサか。…ん?あ、違うこれ爆毒草ドンキンノクサだ。触ると爆発して病気になるからな…危ねぇ危ねぇ。
ってか、色んな薬草あるんだな。
こっちは日光草タイヨウグサってやつか?…んん、こっちは月影果実シンゲツノミか。たしかふたつ合わせるとすごい回復薬になるんだな。…んで、これは…….。
って感じで薬草を大量に集めた。
マジで疲れたけど、調合はカリスに任せようかな。
んよし、じゃあな諸君…あれ、俺誰に話してるんだろ…まいっか。

*******

やぁ!サクラです!いまふたつの班に別れて色々やってます!
私は薬草係らしいんですけど、正直いらない気がs((((
コホン、まぁ瓶買いに行ってます。
お金すっくないけど、瓶を5本買えた。
よしよしよしよし!…え!
『ぐごぁあああああ!!』
なんか変なやつ来た。え、オオカミだ。んーえい!!(クソでかい石を投げる。)
『ぐがげええええ!?!?!?』
あ、ぺちゃんこになった……えへ。
んーこれで無事に瓶を運べるね☆
れつごー。

*******

セレンさんとマリアーナさんに別れを告げて、筏に乗った。
心做しか広くなってて、柵がついてた。
『気をつけていってらっしゃい。』
『お土産、ボクの分も買ってねー☆』
『ダメよそんなこと言っちゃー☆』
『マリー痛いんだけど☆』
と、マリアーナさんがセレンさんをグリグリしながら見送っていた。なんかメキメキ言ってるのは気にしないことにしよう。
…最後に、私はセレンハグをした。
『……無事に戻ってきてね、
………そう、言われた気がした。
なんで、
……………とりあえず何も考えずに、別れを告げた。
……なんやかんやで私たちは筏を進めた。
…進んだけど、やはり地中海と侮れないなと思った。
やっぱり相変わらず物凄く長い。
というか、沼だからかめちゃ進まない。
海岸まで時間かかるかも。
『ゲボぼぼぼ……』
『クウマ!?』
『……し、シン…うぇ…………だすけtげぼぼおお…』
なんかクウマが吐いてるけど知らないや。
筏に揺さぶられること数時間。
やっと海岸に着いた。
やっとこの生臭い匂いから開放されるのか!!!やたー!!!
…コホンコホン、この世界ウルワランドに着いた時気になったけど、あの巨大で雲も突き抜けていた塔がもう目の前にあった。え、いきなり過ぎないですか!?!?い○なりス○ーキでももうちょっと待ってくれるよ!?
…その塔は、エメラルドグリーンのキラキラした湖の真ん中にたっていた。なんか鳥が湖で溶けてる(物理的に)けど…大丈夫なやつかな。
ん、よーく見ると鳥じゃない!天使みたいななにかが飛び回っていた。
まさに神々の楽園だった。なんか一人溶けてたけど。
「うわぁ…すごい。」
おもわず呟いた。
こんなでかい建物見たことない……。
とりあえず少し歩くと、すごくでかい金属製の門があった。
よーく見ると、看板が立ってる。
私はそれを読んでみることにした。
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