妹に邪魔される人生は終わりにします

風見ゆうみ

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エイナざまぁ編

第50話 監禁部屋 3 (エイナside)

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「おい、やめろ!」

 クララの兄だと名乗っていた男が止めに入ってくれたせいで、私は何とか自由になって足りなくなっていた空気を大きく吸い込む。

 苦しいし、首が痛いわ。

 見た目は老人なのに、なんて力なの!

「どうして止めるんだ!」
「お前の娘だって公爵令嬢を階段から突き飛ばしたってんならそれなりに悪い事はしてんだよ! それに、その女を欲しいと言ってる奴がいるから売ることにしたんだ。殺されちゃあ困るんだよ!」

 男の言葉に驚いて尋ねる。

「誰かが私を買おうとしてるの…?」
「あ? ああ。お前は色んな所に恨みを買っているみたいだな。お前のおかげで俺は儲ける事ができるよ。ありがとうな」
「お礼を言うくらいなら助けてよ!」
「だからさっき助けてやったろ? あ、じいさん、ばあさん、その女の顔は傷つけるなよ?」

 男は軽い口調でそう言った後、後ろに下がって腕を組んで壁にもたれかかった。
 どうやら、傍観をするつもりみたい。
 命は助けてくれるみたいだけど、私を誰かに売る為だって言うんだから冗談じゃないわ!

 何とかしてここから抜け出さないと…。

「顔に傷付けなかったら、どこを傷付けたらいいんだ!? この女は顔が命なんだぞ!?」

 クララのお父様が叫んだ。

 顔が命って言い方もどうなのよ!?
 でもまあ、私の可愛い顔が傷付けられたら、芸術品を傷付けるのと同じ事かもしれないから間違ってはいないけれど。

「他にも色々とあるだろう。見えないところなら怪我をさせてもいいぞ。そうだ。ちょっと待ってろ」

 男はそう言うと、部屋から出ていこうとした。
 私も老人達を押し退けて出ていこうとしたけれど気付かれてしまい、すぐに扉の鍵を締められてしまった。

 男が戻ってくるまでは、私は2人から散々、罵声を浴びせられた。

 顔は可愛いのかもしれないけれど、性格は最低だと。
 
 どうして私がこんな目にあわなくちゃいけないの?
 クララが悪いんじゃないの!
 エリナにあんな事をしなければ、彼女も私も違う人生を送れていたはずよ!

 しばらくして戻ってきた男の手には、縄が握られていた。
 抵抗したけれど、手と足を縄で縛られて逃げる事が出来ない状態にされると、私は老人2人から蹴られたり殴られたりしたのだった。




 殺される事はなかったけれど、老人達が帰った後は、何日も体の痛みは続き、ほとんど動く事ができなかった。

 男が医者に診せてくれるというので診てもらうと、気持ち悪い医者で私の服を全部脱がし、体をまさぐるように触られて、本当に気持ち悪かった。

 こんな事をされないといけないほど、私は悪い事をしたというの…?
 
 涙が出て止まらなかった。
 そして数日後、お風呂に入らせてもらった私は、新しい服に着替えさせられ監禁部屋を出て、新しい地に送られる事になったのだった。

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