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25 元聖女なんですから放っておいて下さいよ
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冷静に戻ったキュララ達が、自分達が言わなくてもいい事まで叫びまくったと気付いた時には、私とリュークだけでなく、一緒に付いてきてくれていた騎士達、そして、様子を見に来たフランソワ達や宰相や当主様達、他の貴族にまで、悪事を聞かれた後だった。
聞かれていた事に気付いた陛下と殿下は、最後までキュララ達のせいだと言いはったけれど、計画を知っていて止めなかった責任は重いとして、次の日の会議で、モーリス殿下は別邸ではなく、罪を犯した王族が余生を過ごすという、結界の外にある森の中の塔に送られる事になった。
聞いてみたところ、最上階に一部屋だけ生活スペースがあり、そこに監禁される事になる様だった。
陛下もリーフ殿下が戻ってくるまでは、今までとは違い、権力のない、お飾りの陛下とされ、退位後はモーリス殿下と入れ替わりに塔に監禁される事になった。
モーリス殿下のその後の処遇については、彼の態度次第で決まるのだそうだ。
ひどい場合は平民落ちもありえるという。
陛下も、塔での生活でワガママを言うようなら、その可能性も出てくるのだそうだ。
そんな事になったら、二人共生きていけないと思うけど…。
キュララとトリンは聖女の仕事をしている時以外は、自室で軟禁状態となり、回復魔法をかける際にも監視が付けられ、次に国民から、お金を取ろうとした時点で、何らかの罰が与えられる事になった。
キュララとトリンに対しては国民の風当たりは強く、彼女達が結界を張りに来たと言うと、信用できないと嫌がる人も出てきたらしい。
そのため、私に聖女にもどってもらえないか、と、宰相からお願いされてしまった。
それだけ、聖女不足という事みたいで、だから、キュララ達も聖女の称号を剥奪されない、というよりかは出来なかったんだと思う。
そう思うと、やっぱり聖女に復帰した方が良いのかな、なんて思ったりもするけれど、自分の幸せもゆっくり考えたかったりする。
それに、今だって聖女時代よりも回数は少ないかもしれないけれど、結界を張ったり、回復魔法をかけたりして働いているわけだし。
「ミーファ。リーフ殿下達が王都に戻ってくる日が決まったらしい」
今日は身体を休める日と決めて、のんびりしていると、学園から帰ってきたリュークが私の部屋に来て教えてくれた。
「本当に!?」
「ああ。それと、その、もうすぐ学園の長期休みに入るんだ」
「うん」
「だから、リーフ殿下達に会いに行くのも兼ねて、新婚旅行に行かないか?」
「新婚旅行!?」
驚いて聞き返すと、リュークは照れくさそうな顔をして頷く。
「結婚したって言っても、ほとんど、それらしい事もしてないしさ。前の件で、宰相閣下から褒美にお金をもらえたんだ。だから、そのお金で行きたいなって思って。あと、指輪はもうちょっと待ってくれるか? 自分で稼いだお金で買いたいから」
最後の方は申し訳無さそうな顔をするから、笑顔で答える。
「その気持ちだけでも十分嬉しいけど、楽しみにしてます」
「ありがとう」
リュークが身をかがめて、安楽椅子に座っている私を抱きしめてきた。
考えてみたら、私達って結婚しているわけだし、色々と他に進めてもいい事がある様な気もするけど、やっぱり、リュークが卒業するまではお預けよね。
リュークの背中に腕を回しながら、そんな事を考えていると、リュークの顔が動いて、私の頬に彼の唇が触れた。
「えっ!?」
驚いて声を上げると、リュークが自分の額と私の額を合わせて言う。
「少しくらいは前に進んでもいいかな」
「えっ!? えっ!?」
私の心の中を読まれたかの様な発言に、動揺していると、部屋の扉が叩かれた。
「はっ、はい!」
リュークの身体を押し退けて返事をすると、アンナの声が聞こえた。
「ミーファさん宛に手紙がたくさん届いているのだけど…って、お邪魔だったかしら?」
部屋に入って来たアンナがリュークの方を見てから、私に聞いてきたので、慌てて首を横に振る。
「ううん! 気にしなくて大丈夫よ?」
「なら良いけど…」
しょんぼりしているリュークを気の毒そうに見た後、アンナが続ける。
「キュララ様とトリン様の評判は本当に良くないわね。お父様宛の手紙のほとんどは、ミーファさんに結界を張りに来てほしいという、お願いばかりみたい」
そう言って、たくさんの手紙をアンナは私に手渡してくれた。
国王陛下から手紙が届く事もなくなり、心配事のなくなったアンナは最近はとても明るく、毎日が楽しそうだ。
今までも明るく見えていたけれど、無理をして明るくしていたみたいだった。
貴族からの名前以外の手紙を見つけて、それだけ先に読んでみる事にする。
一つはモーリス殿下からで『自分がどれだけ馬鹿な事をしていたか気が付いた。謝りたいし、君の顔が見たい。よかったら会いにきてくれないだろうか』などという、恐ろしい事が書かれていた。
よっぽど、塔での生活が辛いみたい。
塔の周りには結界を張っているけれど、鳴き声などはそこら中から聞こえるみたいで、だいぶ怯えているようだった。
そして、二通目ははキュララからだった。
『私、やっぱり、ミーファと友達に戻りたい。何度でも謝るし、二度とあんな事はしないから、許してくれないかしら? 一緒に結界を張りたいの』
なんて事が書かれていた。
悪評はそう簡単に消えるものではない。
だから、行く先々で、キュララは、もしかしたら虐げられているのかもしれない。
騎士達も付いているけれど、よっぽどじゃない限り、止めに入らないみたいだった。
彼らも一国民だからかもしれない。
職務放棄は良くないけどね。
でも、元々は彼女達がまいた種だし、少しは辛い思いをすれば良いと思う。
そして、最後の三通目はリーフ殿下からで、私の体調などを心配する文面の後に、先程、リュークが教えてくれた様に、もうすぐ王都に戻ってこれる事、そして、最後にこう書かれていた。
『断られるのを承知で書くけど、聖女に復帰する気はない?』
これに関しては、答えは一つ。
復帰はいたしません。
だって、私にだって人生がある。
他の聖女や王族に振り回される人生は、もうこりごり。
これからは、持っている力を使って、聖女の肩書はなしに、活動を続けていく。
聖女に復帰してしまえば、国に管理されているようなものだしね。
リーフ殿下への返事を一番に書こう。
時候の挨拶の後は、安否を気遣う挨拶、そして、その後には、失礼な書き方かもしれないけれど、こう書こう。
『元聖女になったんですから、放っておいて下さいよ』
完
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
相変わらず「ざまぁ」が甘い、と言われそうですが、却下させていただいた感想で、キャラに対してですが、首チョ○パと何度も何度も書かれていて、逆にこちらが恐怖を覚え、首チョ○パを調べてみたところ、生物の首を…と書かれており、生々しくて、処刑を考えられなくなってしまいました。
意味としては、処刑でもそういう事なんでしょうけれど…。
初めて聖女ものを書いてみましたが、少しでも楽しんでいただけていれば光栄です。
感想の受付に関しましても、1週間後くらいに開く予定をしております。
そして、いつものごとく、完結と同時に新作を投稿いたします。
新作、もしくは他連載作品でお会いできましたら光栄です。
ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。
聞かれていた事に気付いた陛下と殿下は、最後までキュララ達のせいだと言いはったけれど、計画を知っていて止めなかった責任は重いとして、次の日の会議で、モーリス殿下は別邸ではなく、罪を犯した王族が余生を過ごすという、結界の外にある森の中の塔に送られる事になった。
聞いてみたところ、最上階に一部屋だけ生活スペースがあり、そこに監禁される事になる様だった。
陛下もリーフ殿下が戻ってくるまでは、今までとは違い、権力のない、お飾りの陛下とされ、退位後はモーリス殿下と入れ替わりに塔に監禁される事になった。
モーリス殿下のその後の処遇については、彼の態度次第で決まるのだそうだ。
ひどい場合は平民落ちもありえるという。
陛下も、塔での生活でワガママを言うようなら、その可能性も出てくるのだそうだ。
そんな事になったら、二人共生きていけないと思うけど…。
キュララとトリンは聖女の仕事をしている時以外は、自室で軟禁状態となり、回復魔法をかける際にも監視が付けられ、次に国民から、お金を取ろうとした時点で、何らかの罰が与えられる事になった。
キュララとトリンに対しては国民の風当たりは強く、彼女達が結界を張りに来たと言うと、信用できないと嫌がる人も出てきたらしい。
そのため、私に聖女にもどってもらえないか、と、宰相からお願いされてしまった。
それだけ、聖女不足という事みたいで、だから、キュララ達も聖女の称号を剥奪されない、というよりかは出来なかったんだと思う。
そう思うと、やっぱり聖女に復帰した方が良いのかな、なんて思ったりもするけれど、自分の幸せもゆっくり考えたかったりする。
それに、今だって聖女時代よりも回数は少ないかもしれないけれど、結界を張ったり、回復魔法をかけたりして働いているわけだし。
「ミーファ。リーフ殿下達が王都に戻ってくる日が決まったらしい」
今日は身体を休める日と決めて、のんびりしていると、学園から帰ってきたリュークが私の部屋に来て教えてくれた。
「本当に!?」
「ああ。それと、その、もうすぐ学園の長期休みに入るんだ」
「うん」
「だから、リーフ殿下達に会いに行くのも兼ねて、新婚旅行に行かないか?」
「新婚旅行!?」
驚いて聞き返すと、リュークは照れくさそうな顔をして頷く。
「結婚したって言っても、ほとんど、それらしい事もしてないしさ。前の件で、宰相閣下から褒美にお金をもらえたんだ。だから、そのお金で行きたいなって思って。あと、指輪はもうちょっと待ってくれるか? 自分で稼いだお金で買いたいから」
最後の方は申し訳無さそうな顔をするから、笑顔で答える。
「その気持ちだけでも十分嬉しいけど、楽しみにしてます」
「ありがとう」
リュークが身をかがめて、安楽椅子に座っている私を抱きしめてきた。
考えてみたら、私達って結婚しているわけだし、色々と他に進めてもいい事がある様な気もするけど、やっぱり、リュークが卒業するまではお預けよね。
リュークの背中に腕を回しながら、そんな事を考えていると、リュークの顔が動いて、私の頬に彼の唇が触れた。
「えっ!?」
驚いて声を上げると、リュークが自分の額と私の額を合わせて言う。
「少しくらいは前に進んでもいいかな」
「えっ!? えっ!?」
私の心の中を読まれたかの様な発言に、動揺していると、部屋の扉が叩かれた。
「はっ、はい!」
リュークの身体を押し退けて返事をすると、アンナの声が聞こえた。
「ミーファさん宛に手紙がたくさん届いているのだけど…って、お邪魔だったかしら?」
部屋に入って来たアンナがリュークの方を見てから、私に聞いてきたので、慌てて首を横に振る。
「ううん! 気にしなくて大丈夫よ?」
「なら良いけど…」
しょんぼりしているリュークを気の毒そうに見た後、アンナが続ける。
「キュララ様とトリン様の評判は本当に良くないわね。お父様宛の手紙のほとんどは、ミーファさんに結界を張りに来てほしいという、お願いばかりみたい」
そう言って、たくさんの手紙をアンナは私に手渡してくれた。
国王陛下から手紙が届く事もなくなり、心配事のなくなったアンナは最近はとても明るく、毎日が楽しそうだ。
今までも明るく見えていたけれど、無理をして明るくしていたみたいだった。
貴族からの名前以外の手紙を見つけて、それだけ先に読んでみる事にする。
一つはモーリス殿下からで『自分がどれだけ馬鹿な事をしていたか気が付いた。謝りたいし、君の顔が見たい。よかったら会いにきてくれないだろうか』などという、恐ろしい事が書かれていた。
よっぽど、塔での生活が辛いみたい。
塔の周りには結界を張っているけれど、鳴き声などはそこら中から聞こえるみたいで、だいぶ怯えているようだった。
そして、二通目ははキュララからだった。
『私、やっぱり、ミーファと友達に戻りたい。何度でも謝るし、二度とあんな事はしないから、許してくれないかしら? 一緒に結界を張りたいの』
なんて事が書かれていた。
悪評はそう簡単に消えるものではない。
だから、行く先々で、キュララは、もしかしたら虐げられているのかもしれない。
騎士達も付いているけれど、よっぽどじゃない限り、止めに入らないみたいだった。
彼らも一国民だからかもしれない。
職務放棄は良くないけどね。
でも、元々は彼女達がまいた種だし、少しは辛い思いをすれば良いと思う。
そして、最後の三通目はリーフ殿下からで、私の体調などを心配する文面の後に、先程、リュークが教えてくれた様に、もうすぐ王都に戻ってこれる事、そして、最後にこう書かれていた。
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だって、私にだって人生がある。
他の聖女や王族に振り回される人生は、もうこりごり。
これからは、持っている力を使って、聖女の肩書はなしに、活動を続けていく。
聖女に復帰してしまえば、国に管理されているようなものだしね。
リーフ殿下への返事を一番に書こう。
時候の挨拶の後は、安否を気遣う挨拶、そして、その後には、失礼な書き方かもしれないけれど、こう書こう。
『元聖女になったんですから、放っておいて下さいよ』
完
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
相変わらず「ざまぁ」が甘い、と言われそうですが、却下させていただいた感想で、キャラに対してですが、首チョ○パと何度も何度も書かれていて、逆にこちらが恐怖を覚え、首チョ○パを調べてみたところ、生物の首を…と書かれており、生々しくて、処刑を考えられなくなってしまいました。
意味としては、処刑でもそういう事なんでしょうけれど…。
初めて聖女ものを書いてみましたが、少しでも楽しんでいただけていれば光栄です。
感想の受付に関しましても、1週間後くらいに開く予定をしております。
そして、いつものごとく、完結と同時に新作を投稿いたします。
新作、もしくは他連載作品でお会いできましたら光栄です。
ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。
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