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閑話 ミリーとケインの内緒話
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ランドン辺境伯を騎士の方に別邸までお連れするよう指示をされてから、ラルフ様と私達は遅めの昼食を先程の店とは違う店でとる事になりました。
食事を終えて、食後のデザートと飲み物を楽しんでいる時、ふと、先程のミリー様の活躍を思い出し、手を合わせて言う。
「そういえば、ミリー様はとてもお強いのですね! はっきりと見たわけではありませんが、男性を一人倒していらっしゃいましたし! しかも、あの方はランドン辺境伯の用心棒の様な方でしょう?」
「ありがとうございます。女だからって守られたりするのは嫌なんです。私も大事な人を守りたくて、強くなるために頑張りました!」
私の向かい側に座られたミリー様は、瞳をキラキラさせて答えます。
「そうなのですね。でも、それですと、答えたくなければ答えなくて構わないのですが、なぜ、クラーク家の騎士の仕事を辞められたのですか?」
「そっ、それは…」
なぜか恥ずかしそうにして、ミリー様は彼女の斜め前、私の隣に座るラルフ様を見つめられるので、ラルフ様にお願いする。
「申し訳ないのですが、少しだけ席を外していただいても?」
「わかった」
ラルフ様は立ち上がり、少し離れた空いている席に座ると、付いてきてくれていた他の騎士の方から書類を受け取って読み始めました。
仕事が忙しいのに、私を助ける為に魔道具を使って来て下さったようです。
もちろん、それをラルフ様に伝えてくださった騎士の方にも感謝ですが。
仕事がたまっているから、自分に聞かれたくない話なら聞かなくても良いと判断されて、すんなり席を外されたのでしょうか。
「あの、リノア様。辞めた理由ですが、失恋したからです」
「え?」
ミリー様が机に突っ伏して、小声で言われたので聞き返す。
するとケイン様が、突っ伏したままのミリー様の頭をぽんぽんと撫でながら言います。
「コイツ、ラルフ様が好きなんです」
「ええっ!?」
「ちょっとケイン! 声が大きい!」
「悪い」
三人でラルフ様の方を見ますが、ちょうど魔道具で他の方と話をしていらして、ケイン様の声は聞こえていないようでした。
「フラれたといっても、告白もしてません。 でも、しなくても結果はわかってますんで」
ミリー様は口を尖らせて言ったあと、慌てて私に向かって、手を左右に振られます。
「だからって、リノア様を悪く思ったりなんかしてませんから! それより、私達のせいで申し訳ないというか」
ミリー様は自分の隣に座っているケイン様の方を横目で見てから、肩を落とされます。
「どういう事です?」
「申し訳ございません!」
私が聞くと、なぜかケイン様まで一緒に頭を下げられました。
「ど、どうされたのです?」
「問題になっている以前の婚約者の方の件ですが、私が令嬢方の護衛についておりました。令嬢の異変に気付いてあげられず、ラルフ様に真実をお伝えできませんでした」
「えっ!?」
「言い訳にはなりませんが、ご令嬢をお屋敷にお招きしていたのも、基本はカーミラ様達です。カーミラ様達はラルフ様が家にいない時期を見計らったのだと思います。しかも泣き寝入りしそうな令嬢達を選んだのです。その頃のラルフ様は戦地に赴いている事が多く、家をあけておられるのがほとんどでした。夜中に通信の魔道具でご令嬢の様子を聞いてこられましたが、令嬢の異変に気付かず、私は何も問題ないとご報告しておりました」
ミリー様はテーブルの上に両手を置き、拳を握りしめ俯かれました。
「えっと、でも、ラルフ様が直接、お話をされても良かったのでは?」
「令嬢が起きている時間帯はいつ敵に動きがあるかわかりません。もちろん、それは夜も同じ事です。ラルフ様だって眠らなければ生きてはいけません。ですから、都合が良い時間帯はお話されていたようですが、毎日ではありませんでした」
「では、もしかすると、ラルフ様とお話できない時間帯や日にちを選んで、フレイ様は…」
そこまで言って、慌てて口を押さえた。
ケイン様はフレイ様の件を知っているかもしれませんが、ミリー様は婚約者が何人も逃げた件しか知らない可能性があります。
「あの、リノア様。俺も謝らないといけなくて」
「何でしょう?」
ケイン様がうまく話題を変えてくださったので助かりました。
ですので、笑顔で聞き返すと、ケイン様は言います。
「まだ、リノア様が忘却の魔法をかけられたままなので、詳しくは言えないのですが、リノア様の元婚約者のカンタスを伯爵にするように仕向けたのは俺達です!」
「はい?」
「ラルフ様とうまくいってほしくて、わざと色んな手柄を譲り、アイツを伯爵にして、他の女性とうまくいかせて、婚約破棄をさせるように持っていきました」
ケイン様はそこで言葉を区切ると、ミリー様と一緒に頭を下げられます。
「すいませんでした!」
婚約破棄してもらえた事に関しては、私が望んでいた事ですから気になさらなくて良いんですけどね。
食事を終えて、食後のデザートと飲み物を楽しんでいる時、ふと、先程のミリー様の活躍を思い出し、手を合わせて言う。
「そういえば、ミリー様はとてもお強いのですね! はっきりと見たわけではありませんが、男性を一人倒していらっしゃいましたし! しかも、あの方はランドン辺境伯の用心棒の様な方でしょう?」
「ありがとうございます。女だからって守られたりするのは嫌なんです。私も大事な人を守りたくて、強くなるために頑張りました!」
私の向かい側に座られたミリー様は、瞳をキラキラさせて答えます。
「そうなのですね。でも、それですと、答えたくなければ答えなくて構わないのですが、なぜ、クラーク家の騎士の仕事を辞められたのですか?」
「そっ、それは…」
なぜか恥ずかしそうにして、ミリー様は彼女の斜め前、私の隣に座るラルフ様を見つめられるので、ラルフ様にお願いする。
「申し訳ないのですが、少しだけ席を外していただいても?」
「わかった」
ラルフ様は立ち上がり、少し離れた空いている席に座ると、付いてきてくれていた他の騎士の方から書類を受け取って読み始めました。
仕事が忙しいのに、私を助ける為に魔道具を使って来て下さったようです。
もちろん、それをラルフ様に伝えてくださった騎士の方にも感謝ですが。
仕事がたまっているから、自分に聞かれたくない話なら聞かなくても良いと判断されて、すんなり席を外されたのでしょうか。
「あの、リノア様。辞めた理由ですが、失恋したからです」
「え?」
ミリー様が机に突っ伏して、小声で言われたので聞き返す。
するとケイン様が、突っ伏したままのミリー様の頭をぽんぽんと撫でながら言います。
「コイツ、ラルフ様が好きなんです」
「ええっ!?」
「ちょっとケイン! 声が大きい!」
「悪い」
三人でラルフ様の方を見ますが、ちょうど魔道具で他の方と話をしていらして、ケイン様の声は聞こえていないようでした。
「フラれたといっても、告白もしてません。 でも、しなくても結果はわかってますんで」
ミリー様は口を尖らせて言ったあと、慌てて私に向かって、手を左右に振られます。
「だからって、リノア様を悪く思ったりなんかしてませんから! それより、私達のせいで申し訳ないというか」
ミリー様は自分の隣に座っているケイン様の方を横目で見てから、肩を落とされます。
「どういう事です?」
「申し訳ございません!」
私が聞くと、なぜかケイン様まで一緒に頭を下げられました。
「ど、どうされたのです?」
「問題になっている以前の婚約者の方の件ですが、私が令嬢方の護衛についておりました。令嬢の異変に気付いてあげられず、ラルフ様に真実をお伝えできませんでした」
「えっ!?」
「言い訳にはなりませんが、ご令嬢をお屋敷にお招きしていたのも、基本はカーミラ様達です。カーミラ様達はラルフ様が家にいない時期を見計らったのだと思います。しかも泣き寝入りしそうな令嬢達を選んだのです。その頃のラルフ様は戦地に赴いている事が多く、家をあけておられるのがほとんどでした。夜中に通信の魔道具でご令嬢の様子を聞いてこられましたが、令嬢の異変に気付かず、私は何も問題ないとご報告しておりました」
ミリー様はテーブルの上に両手を置き、拳を握りしめ俯かれました。
「えっと、でも、ラルフ様が直接、お話をされても良かったのでは?」
「令嬢が起きている時間帯はいつ敵に動きがあるかわかりません。もちろん、それは夜も同じ事です。ラルフ様だって眠らなければ生きてはいけません。ですから、都合が良い時間帯はお話されていたようですが、毎日ではありませんでした」
「では、もしかすると、ラルフ様とお話できない時間帯や日にちを選んで、フレイ様は…」
そこまで言って、慌てて口を押さえた。
ケイン様はフレイ様の件を知っているかもしれませんが、ミリー様は婚約者が何人も逃げた件しか知らない可能性があります。
「あの、リノア様。俺も謝らないといけなくて」
「何でしょう?」
ケイン様がうまく話題を変えてくださったので助かりました。
ですので、笑顔で聞き返すと、ケイン様は言います。
「まだ、リノア様が忘却の魔法をかけられたままなので、詳しくは言えないのですが、リノア様の元婚約者のカンタスを伯爵にするように仕向けたのは俺達です!」
「はい?」
「ラルフ様とうまくいってほしくて、わざと色んな手柄を譲り、アイツを伯爵にして、他の女性とうまくいかせて、婚約破棄をさせるように持っていきました」
ケイン様はそこで言葉を区切ると、ミリー様と一緒に頭を下げられます。
「すいませんでした!」
婚約破棄してもらえた事に関しては、私が望んでいた事ですから気になさらなくて良いんですけどね。
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