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おまけ
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【一日嫁】
後日談
四年後
「ただいま!」
家に帰るといい匂いが玄関先まで漂ってくる。
「ぱぱー! おかえり!」
「おー! ちーちゃん。ただいま」
ちーちゃんを抱っこしてリビングまで行くと、エプロン姿の百合音がキッチンでじゃがいもの皮を剥いていた。
「ただいま」
「おまえり」
なんだか、昔の光景がフラッシュバックする。
「なに? 人の顔じろじろ見て」
「……ちーちゃん。ママってこんなに太ってたっけ?」
「うん! まえからこーだよ!」
「二人してうっさいなぁ……子供産んだらこうなるんだよ!」
包丁を持って怒る姿はもうまさに鬼だった。
「わー! 鬼嫁が怒ったー! 逃げるぞちーちゃん!」
「おによめ?」
「ちーに変な言葉教えないの! それよりちーと一緒にお風呂入ってきちゃって」
「ちーちゃんはみんなでお風呂入りたいよね?」
「うん! ママも一緒がいい!」
「……だってよ?」
「もう。しょうがないなぁ……」
脱衣所にタオル置きに来ただけでビクってしてた頃の俺が見たらなんて言うだろうな。どうせ別れるとか嫌になるとか言うかな?
「どうかした?」
「……いや、ちょっと昔のことを思い出してな」
「私は昔のことひっくるめて、ひろくんのこと大好きだよ」
「……あぁ。俺も同じさ。百合音と結婚できてよかったって思ってる」
「ひろくん……」
「百合音……」
「パパママお風呂はー?」
「ち、ちーちゃん! そ、そうだな! お風呂入ろっか!」
「う、うん! そうね! お風呂お風呂!」
もう、この関係は壊れることは無い。今の俺ならそう言いきれる。あれ以上、壊れることなんてないし、たとえ壊れたってきっとどうにかなる。これからは家族全員で一緒に築き上げていくのだから。
後日談
四年後
「ただいま!」
家に帰るといい匂いが玄関先まで漂ってくる。
「ぱぱー! おかえり!」
「おー! ちーちゃん。ただいま」
ちーちゃんを抱っこしてリビングまで行くと、エプロン姿の百合音がキッチンでじゃがいもの皮を剥いていた。
「ただいま」
「おまえり」
なんだか、昔の光景がフラッシュバックする。
「なに? 人の顔じろじろ見て」
「……ちーちゃん。ママってこんなに太ってたっけ?」
「うん! まえからこーだよ!」
「二人してうっさいなぁ……子供産んだらこうなるんだよ!」
包丁を持って怒る姿はもうまさに鬼だった。
「わー! 鬼嫁が怒ったー! 逃げるぞちーちゃん!」
「おによめ?」
「ちーに変な言葉教えないの! それよりちーと一緒にお風呂入ってきちゃって」
「ちーちゃんはみんなでお風呂入りたいよね?」
「うん! ママも一緒がいい!」
「……だってよ?」
「もう。しょうがないなぁ……」
脱衣所にタオル置きに来ただけでビクってしてた頃の俺が見たらなんて言うだろうな。どうせ別れるとか嫌になるとか言うかな?
「どうかした?」
「……いや、ちょっと昔のことを思い出してな」
「私は昔のことひっくるめて、ひろくんのこと大好きだよ」
「……あぁ。俺も同じさ。百合音と結婚できてよかったって思ってる」
「ひろくん……」
「百合音……」
「パパママお風呂はー?」
「ち、ちーちゃん! そ、そうだな! お風呂入ろっか!」
「う、うん! そうね! お風呂お風呂!」
もう、この関係は壊れることは無い。今の俺ならそう言いきれる。あれ以上、壊れることなんてないし、たとえ壊れたってきっとどうにかなる。これからは家族全員で一緒に築き上げていくのだから。
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