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婚約準備
しおりを挟む精霊王の存在と同時に精霊王と私の婚約が発表された。
まぁ……シルフィとの婚約を決めたのは自分だからね。
周囲がざわつくだろう予想はしていた。多少。ホントに多少。
予想が甘すぎたのか私の考えがなさ過ぎたのか……多分どっちもなんだろうけど。
「セレ、大丈夫だよ。周りには何も言わせないから」
シルフィはそう言ってくれたけど……。
「国王様?謁見?なんで???」
私達の婚約なのに?え?婚約披露?何それ????
はっきりいって寝耳に水。
でも……この世界ではそれが普通なんだろうか?
「ミーヤ……この国では貴族が婚約する場合、国王様と謁見する決まりでもあるんでしょうか?こんなことを言ったらジルベルト様が怒るかもしれませんが……継嗣でもない私が婚約披露なんてやる意味はないと思うし……」
思いつく限りの言い訳を並べてみたけれどダメだった。
ミーヤの言うことは全く変わらず、婚約披露の前に国王様と謁見しなくちゃいけないとのことだった。
「もしかしたらですが……精霊様が直接拒否の意向を示せばなくなるやもしれませんが、こればかりは前例がないので……」
養女となって数年経つけれど未だ敬語が抜けないミーヤに一応相談してみる。
まぁ、多分ねシルフィが無理を通せば通るだろうっていうのは予想できる。ただね……今はシルヴァの姿でジルベルト様の所に出入りしているからね。今回のことできっと一番大変なのはきっとジルベルト様だろう……。
なんて考えていたら、それもあっさり看破され、気にせず自分が思ったようにやってもイイと言われた。
「今までずっと周りを優先してきたのだから結婚くらい自由にしたらいいと思いますよ……」
だって。
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