生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~

こひな

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「とんだとばっちりよね~」
 
 
目覚めた格好のまま呟く。
起き抜けに急に動くのは良くないと、なんかの番組でやっていたので、いつも頭がハッキリするまでは身体を起こさない。
それに…あの時刺されたのならば、多分だけど仕事どころではないはず。
 
 
とは思うんだけど…今どきの病院って無駄に豪華なのね。
健康優良児の私はあまり病院に縁がないので、今どきの病院がよく分からない。
 
 
なので、パッと見た感じだけれど、天蓋付きのベッド・重厚感があるカーテンを見てちょっと呆れる。いくらある種「サービス業」と言っても過言ではない病院でも、ちょっとお金かけ過ぎじゃない?と思う。医療費が高騰してると聞くけれど、これはねぇ…。
そんな事を考えていたら、にわかに廊下が騒がしくなった。
 
 
「旦那様!旦那様っ!お嬢様がお目覚めになりました!」
 
 
廊下は静かにしないとねぇ…重い身体を少しづつ動かしながら思う。
でも、家族が目を覚ますと嬉しいものよね~…あまり怒った事のない私は割とポジティブだ。怪我をさせられたりするのはどうかと思うけれど、周囲が多少騒がしくても理由があれば許せる。カリカリしているより断然精神衛生的には良いと思う。
自分に害がなければだ…たとえばいきなりドアを開けて飛び込んで来る…とか。
 
 
と思ったら、凄い勢いでドアが開いた。
「ミーリア!」
 
 
渋い…多分ちょっと残念なイケメンが飛び込んで来た。
ミーリア……日本人…じゃないよね?
そう思いつつゆっくり身体を起こす。
 
 
まぁ、この彫りの深いイケメンの子供(?)だろうから、きっと可愛い子なんだろうと考えつつ、周りを見渡すけれど、自分の寝ているベッド以外にベッドがないことに気が付き、イケメンに話しかける。
 
 
「お部屋を間違えてませんか?」
 
 
んん?なんだか声がおかしい。
やっぱり寝ていたからかな?
 
 
そう思い、ベッドサイドにある水差しに手を伸ばす。
そしたら、イケメンの後に部屋に入ってきたメイドさんらしき人が慌てて駆け寄り、お水をくれた。
 
 
あぁ、そっかそっか、これきっとあの逆恨みで私を刺した人…いわゆる加害者の親か。
めっちゃ日本人っぽい顔した人だった気がするけど、ハーフだったのか。
そう思い、もう一度声を出す。
 
 
「お会いしたのは初めてかと思います……」
 
 
挨拶をしかけたところで、イケメンが崩れ落ち、水をくれたメイドさんが水差しを落とした。
……いったいなんなんだ、このお騒がせイケメン達は。
 
 
どうも、私にとってはイケメンは鬼門らしい。
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