地球は世界のまんなか…じゃないらしい

こひな

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さて…今は何時なんだろう?
朝なのか夜なのか…窓がない部屋なのでイマイチ時間が分かりにくい。
 
 
とりあえず…部屋の電気をつけないと。
転移して地球こっち帰ってきて、何となくだけど空気が違うことに気づいた。
多分、これが魔素の濃度の違いなんだと思う。
いくら魔石を置いて魔力を補充してもこんなに違うんだなぁと実感。
 
隣に立っている夏樹も、空気の違いに何となく違和感を感じているようで、オレの方をちらちら見ている。
 
 
ちなみに…ハルトさんは…多分だけど、まだ見ぬ世界に目を輝かせてる…はず。
なんとなく雰囲気で感じるし…なんだかオレの斜め後ろの方でファッサファッサしてるんだけど…しっぽ?
 
 
「あの…ハルトさん?しっぽ出てますよ」
 
 
一応、目で確認してから、ハルトさんに言う。
予想して言ってはずれてたら、ちょっと恥ずかしいしね。
 
 
「おぉ、すまんすまん。久々に興奮したら、思わず出てしまったな」
 
 
はっはっはっはっは…と笑いながら、勝手知ったる我が家のように、ずんずん歩いて行く。
部屋の間取りとか解るのか?疑問に思って聞いたらまた笑いながら、鼻が利くからなぁ~と言っていた…そうか鼻か。
オレや母さんの匂いや家の中の匂いで当たりをつけてるわけか。
 
 
でも、地球こっちって…特にこの数年は、匂い・香りにこだわった商品が多いんだよな。
鼻が利くのは、ある意味地獄かも…。
 
念の為、そのことをハルトさんに言ったら、鼻の感覚を鈍らせる薬があるらしく、それを使うから大丈夫だと言われた。
 
 
まぁそうだよな。王宮騎士団って言うんだから、血なまぐさい事もあるだろうし。
普通の人でもきついって聞いたことがあるから、準備してあることを聞いて、ちょっとホッとした。
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