悪役令息な兄に転生しました。

オッドアイ

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4話

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 教師陣ともしっかりと相談し、それぞれの特性を考慮し役割を割り振る。ここでは統率力は遺伝に含まれているのか、王子が中心となり的確にチーム分けをしていく。
    カインは教師たちと一緒に風下に向かう。魔物の被害が一番先に出ると考えられる所だ。

 一番風下を拠点にしていた生徒のところでは小さい魔物がすでに凶暴化し生徒たちを襲い始めていた。襲われていた生徒たちは混乱していた様子であるが、大きな怪我を負ったものはいない様子である。
 カインの役目はここで魔物を足止めし、生徒たちの逃げる時間を確保する事である。教師たちは生徒を安全圏まで誘導しつつ、護衛していく予定である。

「結界展開、俺を中心とする半円形、距離は半径500m!」

 結界に少しカーブをつけたのは、この方が攻撃の衝撃を分散しやすく結界が長持ちしやすいからである。
 カインは手頃な木に登り、結界で足止めされている魔物を上から攻撃していく予定のようである。

「兄様に結界を張っとくように教えてもらえていてよかった。でなければ被害はこのぐらいじゃ済まなかっただろうな。」

 浅層には力の弱い魔物がほとんどで、時折中層の魔物が迷い込んでいるが、それでも数は知れている。
 中層には足が速く、鋭い爪を持つウッドパンサーという魔物がいる。この魔物は森の中、木の上で生活をしており、名前の通り木に擬態しているかのように発見しにくい。近くにいる人間を見つけると枝を伝い、そっと近づき攻撃のチャンスを伺っているのだ。体格も立派なため攻撃には体重も乗り、一撃でももらうとそれだけで命に関わる怪我を負う。
 ウッドパンサーに気が付かず、そいつの下を通れば素早い身のこなしで頭上から鋭い爪で攻撃される。
 運良くその攻撃を躱したとしてもすぐさま距離を詰められ、間断ない攻撃の元、命を落とす人は少なくない。

 王子たち一行ならこの魔物が凶暴化したとしても倒すことができるだろう。しかし、この授業に参加できる実力のある生徒でも中層の魔物、それも凶暴化している魔物には手も出ずやられていくに違いない。
 王子たちに結界を張ったことを言わなかったのは危機感を持っていて欲しいから。浅層の魔物ぐらいならと、この場に留まれれば防衛陣形もままならず、その隙を突かれて防げるはずの被害が起こってしまう。
 守られる人間は安全圏に行き、そこから下々に指示を出してくれる方がよっぽどスムーズに進む。
 ありがたいことにアレクセイ王子は人望に溢れる人物である。部下を大切にする得難い人物である。そんな人物であるからこそ、自ら危険な場に留まり、一緒に足止めをしようと言いかねない。カリスマ性は素晴らしいため王子一人がこの場に留まれば皆が一緒に留まってしまう。最悪の未来しかないのだ。

「っつう!!いけない、集中しなければ。もう上からの攻撃も始まったのか!」

 少し余裕があるからと自分が油断していたようである。鳥型の飛行タイプの魔物はほとんどが木の上などの高いところにいるから煙の影響は一番遅いはずである。
 その飛行タイプの魔物まで出てきたということはもう浅層の魔物のほとんどは煙の影響を受けていると考えていいだろう。
 結界は広範囲に展開することを考えて、地面から数メートルしか張れていない。上空からの侵入は防ぐことはできないため、飛行タイプの魔物は一つずつ撃ち落としていくことしかできない。

「ウィンドアロー!」

 攻撃力はほかの攻撃に比べて小さいがその分速さがある。上空を無尽にかける飛行タイプには素早さで攻撃していくしかない。チーム戦であれば誰かが撃ち落とし、ほかのメンバーが落ちた魔物に留めを刺していくのが定石である。
 カインは一人でこの場を請け負っているためひたすら撃ち落としていき、戦闘不能にしていく。魔法攻撃を行う魔物には落ちた後に追い打ちをかけて確実に仕留めていく。

 結界の外の魔物がだいぶ集まり、黒い塊にか見えなくなった頃、頭上の飛行タイプの魔物も粗方片付き始めている。
 もう少しだ、と疲労感を見せながらも汗を拭き、気を入れ直した時、背後から衝撃が襲う。
 不安定な木の上のため、衝撃によりバランスを崩し地面に落下する。とっさに頭は守ったが、地面に叩きつけられる衝撃が体を襲い息が一瞬止まる。気も遠くなりかけた時、撃ち落として留めを刺したと思っていた魔法を使う魔物がこちらを見て狂ったように鳴いている。
 自分に攻撃してきた魔物だけではない。他にも物理攻撃しかないからと、撃ち落としただけで放置していた他の魔物まで、方々の体で這うようにしてこちらに近づき始めている。
 霞む視線を懸命にこらし、衝撃にをやり過ごそうと意識して呼吸を繰り返す。
 ここで意識まで飛んでしまうとそのまま永遠の眠りになってしまう。
 背中に受けた攻撃はニヴェンがくれた守護のお守りでダメージは軽減されているが衝撃までは封殺できない。木から落ちたせいで肩が外れてしまったようで左腕が動かず、無理に動かそうとすると激痛が走る。
 完全に下手を打ってしまった。徐々に包囲網を狭めていく凶暴化された魔物たち。狂ってしまったが故に恐怖や痛みを感じず、人を見れば襲わずにはいられない。がむしゃらにその存在に近付こうと狂気を顕にして這ってくる。
 ここまでかと、霞む視界がどんどん酷くなり、黒く塗りつぶされていく中、走馬灯のようにニヴェンとの辛かったが楽しい日々を思い出す。

「あぁ、もう!!見ているだけなんてもう無理!どうにでもなれー!」

 もうほとんど見えていない視界に生まれた時からずっと見ている背中が見えた。大好きな声が幻聴のように聞こえてきて、これが最期なら別に文句はないかな、でもできれば顔を見せて欲しかった。
 目が閉じていくのを我慢できず、少しでも希望に縋ろうと最期の力を振り絞って、ささやかな願いを祈っていると、ふと、くるりとこちらを振り向いてくれた。

 ちょうど朝日が昇り、振り向いた人物に後光のように陽の光が降り注いでいる。逆光で見えにくかったが、その人物はやはり少し小さかった。それでもこれ以上になく頼りになり、ほっとするようないつもの笑顔を見せてくれる。

「よく頑張ったね、朝早かったみたいだから、少しお昼寝してなさいな。あとは任せてなさい!」

 朗らかな声でまるで子守唄のように穏やかに話してくれる。ここがどこか、今どんな状況なのかを、全く感じさせない声音だった。
 無条件な安心感が溢れてきて、ふんわりと体の周りが暖かくなり、痛みがすごく楽になる。それと同時に周りからの騒音、殺気が感じなくなる。
 ゆりかごの中で包まれているような心地になり、遠のく意識に抗うことなくそのまま身をゆだねた。




++++++++++





「さぁ、私の、じゃない、僕の大事な大事な、すっごく大切にしているカインを傷つけてくれたね。もう私、怒っちゃったよ。ここまでぶちギレたの久しぶり。あんたたち、楽に死ねると思うなよ?私はあと一歩が足りない残念な人間なんだから。カインみたいなチート力はないから、最期までたっぷり苦しみ悶えてから、死んでいけ?

………落とし穴ピットホール剣山ロックニードル………」





++++++++++








 カインが目を覚ますと、そこは少しくたびれた感じのする少し古い天井である。どこか懐かしい、安心する匂いの中に薬品臭い匂いが鼻に付く。こんな天井には見覚えはないが、自分はどうしてしまっているのだろうか。

 カインが天井の木目をなぞるように記憶がなくなる前の出来事を思い出していると、急に最後の出来事を思い出して、飛び起きる。

「兄様!!」

「うっわぁ~、びっ、くりするなぁーもう。急に大声あげて飛び起きないでよー。心臓止まるかと思うほどびっくりしたー。」

 カインも隣に誰かいるとは思わず、声のした方へバッと顔を向ける。

「あなたは宰相様のご子息様ですね!私はどれだけ気を失っていましたか、ここはどこですか、事件はどうなったんですか、私はどうしてここにいるん………、!」

「はいはーい、ストップストップー。順を追って説明してあげるから、ちょっと落ち着こうかー。はいこれー、体力も回復すると思うから飲みながら聞いてねー」

「そんな悠長にお茶なんて飲んでられ………!」

「はい、ちょっと、これ飲んで、落ち着こう、ね?」

 食いつき気味でちょっとのんびりした口調が特徴の少年に迫っていたカイン。
 宰相の息子が最後は笑顔で釘を刺すようにカインを宥める。宰相の息子の言葉は決して怒鳴ったりしてなく、少しのんびりとした口調であるにも関わらず、抗いがたい圧力を感じる。

 この宰相の息子は、サイナス・リンバウム。将来の宰相である。王子と同年代ということもあり、幼い頃から共に過ごしている。この少年は内務官ということもあり、線は細い。表情も穏やかなことが多く、口調も先ほどのように少し伸びやかに話すため、優しい雰囲気を感じさせる。
 しかし、穏やかな口調と表情の下は計画的にことを進める冷静な部分があり、いわゆる腹黒の分類に入る。決して相手に無理強いはしないが、自分の計画通りにことが進むように根回しや誘導することに関しては大人と張る。そして先ほどのように締めるところは締める、そんなメリハリをつけるとこが上手いのである。
 
「まず事件に関してだけど、あれからやっぱり暗殺が行われた。君の言う通り弓矢での攻撃だったよ。そしてその攻撃の後、魔物が狂暴化するという煙玉をこちらに投げてきてね、犯人が魔物を誘導しているだろうということがわかった。
 王子殿下は君のくれたアイテムのお陰で打撲とかすり傷程度で済んだよ。
 背後から放たれた矢は気配遮断と、威力増強の効果が付加されていた。そのせいで僕たちの包囲網をすり抜け、気がついた時には王子殿下の背中に突き刺さっているように見えた。
 矢は君のくれたアイテムのお陰で威力を減少させ、背中に突き刺さったはずの矢は途中で留まり、強い衝撃だけ王子殿下に伝わったというわけ。その衝撃のせいで前のめりで転けちゃってね!手のひらや足とかを擦りむいちゃったわけ!あとで背中を見てみれば痛そうな青アザが背中のど真ん中にあるの!
 もう僕、その転けちゃったところからおかしくって、おかしくって!王子殿下もあの時の衝撃だけで星が目の前を散ったとか言っちゃうし、もう笑いをこらえるのが大変だった!
 矢が突き刺さったように見えた時は流石に冷や汗が出たけど、君のくれたアイテムは素晴らしいね!

 ………あのアイテムなしだったら僕たちは一回死んでた。王子殿下は三回死んでた。」

 途中までは面白そうに話していたのに、最後のセリフでは感情が抜けたように、表情も声も平坦になり、背筋に震えが走る。
 それは一瞬の幻かのように次の瞬間にはまたニコニコと人好きのする笑顔が顔に戻っている。

「王子殿下の命に別状はないから、脳筋に背負わせてあらかじめ決められていた場所までひたすら走ることができた。
 犯人が何人いるか、どんな武装をしているかわからなかったから、王子殿下が負傷している時に後を追うこともできずにいたんだけど、あとでその場を探索したらいかにも犯人ですって言う怪しいおっさんがロープで木に吊るされているの、逆さで。
 最初は罠かと思ったけど、ご丁寧に王子殿下を打ったであろう弓までちゃんとあって、煙玉もあって、この任務の計画書まであって、本当に本当に罠かと思ったんだよ。
 自害防止策までして、わざわざ木に逆さで吊るされていて、近くに近づけず、魔法師が来るまでその場で待機だよ。何重にも索敵を行いながら。
 魔法師に自白するように魔法をかけてもらってようやく犯人だって確証を得ることができたんだ。

 本当に誰が、ご丁寧にこんなことをして放り出して行ったんだろうね?カイン?」

 こちらを探るように見て投げかけてくるが、生憎とカインはあの場で魔物たちを相手にするだけで精一杯だった。………まぁ心当たりがないかと言われれば、皆無ではないが………
 でもその心当たりは現実で考えると無理なのである。カインも気絶する前の記憶に確証がないのだから。その時の記憶がなければこんな可能性の話ですら出なかったに違いない。
 カインが黙秘を続けているとサイナスはため息をつき、話の続きを始めた。

「事件はほかの先生方が騎士団を派遣してもらうように伝えて、近場の騎士団から森に入り、魔物の対処をしていき、今ではほとんど収束しているよ。ほかの生徒たちも、近隣の村も大きな被害は出ていないよ。
 騎士団の人たちが言っていたよ。道具を使いつつも、浅層と中層のあいだに結界を張れるのは並大抵のことではできないと。それも匂いだけを遮断しているなんて、どんなことをすれば可能になるのだ、とね。

 カインくんも水くさいね、そんな結界を張っているなんてどうして教えてくれなかったのー?それもあとでちゃんと聞かせてもらうからねー?

 それで騎士団の人たちがカイン君の元へたどり着いた時はもっと驚いたらしい。風下に近づくほど魔物が多くいると思っていたのにいなかったからね。あまり魔物と遭遇しなかったお陰で早く君の元に駆けつけることができたんだけどね。
 騎士団がその場で見た光景は言葉に尽くせないと言っていたよ。結界に阻まれている魔物の多さ、結界の範囲、強度、カインが木の下で倒れているのを発見するけど、その周りには鳥系の魔物の残骸。魔物の体には何かが突き刺さった跡がいたるところにある。そして明らかに魔法を使ったであろう空気の濃密さ、カイン君を中心に色の変わってる地面。
 誰かが土魔法を行使し、これまたご丁寧に地形を元に戻した様子が見えるんだよね。まぁ地面の色から範囲を想定すると魔法を行使したままにされているとカイン君の救助ももっと遅れていただろうから、それでいんだけどね。

 あとで魔法師を現地に派遣すると君によく似た魔法の痕跡を見つけたって。カイン君の魔法に同調するように細工されていたけど、その現場を改めた魔法師が追跡を得意としていなければカイン君一人のもので処理されていただろうと言ったよ。本当にご丁寧な人だよねー?

 発見したカイン君は気絶こそしていたけどあとはかすり傷程度で済んでいたそうだよ。木からの落下で気を失ったのだろうという見識だね。
 ただ不思議なのが、落下の時に負ったであろう肩の脱臼がちゃんと整復されていることなんだよ。カイン君が気絶する前に自分で肩をはめたというのも、そう言われればそれまでなんだけど、その割には表情が穏やかすぎるんだよ。激痛が体を襲っていて、痛みで気絶したというならもっと苦しそうな表情をしていてもおかしくはない。いや、苦しそうな表情じゃなければおかしいんだ。それをあんなに安心したような表情でいるなんて、腑に落ちないんだよねー。ここでも誰かの几帳面さというか、親切心というか、カイン君を発見した時、君は木にもたれかかるように仰向けで横たわっていたようだよ。君の肩が痛まないように固定までしてねー。」

 ここまでサイナスは一気に説明をしていた。カインに横槍を入れないように、どこで息継ぎしているのと思わず聞きたくなるような間断のなさで。色々、疑問をカインにぶつけているくせに、返答は期待していないという、やや鬼畜性を思わせる説明だった。
 チクチクと確信を突きつつも言い訳をさせない。正直、怖いです。

 カインが恐怖を感じつつ冷や汗を滲ませ始めると、サイナスは一つため息をついてまだ残っているカインの質問に答えた。

「今はもう事態も収拾し始めているよ。ここは近隣の村の一つ、今回の事件の拠点地を定めた場所だよ。そこの家を一つ借りて救護場としているんだ。そこの一室が僕たちがいる部屋だよ。今の時間はちょうど昼時。
 さっきまで王子殿下も近くで回復魔法をかけてもらっていたけど、ある程度回復したから先に城に帰ってもらってこの事件の報告をしてもらっているよ。

 さぁ、今度は君の番だね、カイン君?
 君には誰か心当たりがあるんじゃないかな?別に取って食おうって話じゃないんだから、可能性の話でもいいからしてみてくれよ。これは王子殿下の暗殺計画が関わっている重要な事件なんだよ。一国民として協力してほしいんだ。誰か第三者が関わっているのはわかっているんだ。その第三者が王子殿下の命だけでなく、多くの命を救った。功労者として讃えたいという話なだけなんだよ。

 ………さぁ、話してくれるよね?カイン君。さっきなんて言って飛び起きたのかな?」



 ………カインにあとは残されていなかった。




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