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ライダン領との争い
第120話 五魔天
しおりを挟むノコノコとやってきたライダン領主、そして悪の魔導結社の老人。
彼らを出迎えるために俺達は彼らの元に歩いて近づいていく。
ライダン領主はこちらをすさまじい形相で睨んでいる。
「ライダン領主、自ら首を差し出しに来たのか。殊勝な心掛けだな」
「ふざけるな! 首を差し出すのは貴様のほうだ!」
「は? この状況でまだそんな口が開けるのか?」
徹底的に煽ってやると決意していた。ライダン領主の血管をきれさせるくらいに。
だが奴のあまりの言葉に思わず素で返してしまった。
ライダン領の軍はすでにほぼ全てがフォルン領に降伏。この状況で何で俺が首を差し出す要素があるのか。
「言っておくがライダン領の軍は壊滅。お前には勝ち目がないとわかってるよな? あ、すまん。もしかして子供でもわかる計算もできない?」
「……ふん。確かに我が軍は負けた。だが貴様はこの老人と戦ってもらう。貴様が負ければ我らライダン領の勝利となる!」
誰かライダン領主の言葉を翻訳して欲しい。
何でこの圧倒的フォルン領勝利の状況下で、奴の意味不明なルールに従う必要があるのか。
「やれやれ。低能な貴様にもわかるように教えてやろう。我が領民のうちの百人に斬首魔道具をつけた。貴様がこの申し出を断れば、すぐにその魔道具が発動して全員死ぬ!」
「お、おう……」
ライダン領主が勝ち誇った声をあげた。
奴の民が百人死ぬのか…………だから何なのだろう。
確かに同じ国の領民ではあるが今は敵の民だ。これが人質として通用してしまうならば、もはや同じ国では戦争などできない。
そもそも王から民衆に危害を加えぬようにと厳命されているのに。
面倒なので麻酔銃を撃とうとすると、老人が笑いだした。
「ほっほっほ。国王の厳命に逆らってはいけませぬのう、アトラス伯爵。貴方がここでこの申し出を受ければ、無辜の民は助かるのですから」
「くだらんな。圧倒的優位を捨てろと?」
「ご安心くだされ。代わりと言ってはなんですが、ここにいる魔法使い全員でかかってきてかまいませぬ」
老人は余裕の笑みで自殺願望を口にしてきた。
どうやらボケ老人のようだ。カーマとラークとエフィルン相手に勝ち目があると思っているのか?
……ドーピングエフィルンみたいな可能性もあるか? いやないだろたぶん。
「このお爺さん、ボクたちの半分程度の魔力量だよ」
カーマが俺の心を読んで疑念に答えてくれた。なら負ける要素がないな。
実際のところ、ここで百人の民衆を見捨てると今後少し厄介だ。
他の貴族からこう責められるだろう。助けられた民衆を! とかの理不尽な口撃を。
奴らは口先だけは厄介なのだ。重箱の隅をつついてくるのはもちろん、いざとなれば自分で穴を開けて文句言ってくる。
面倒ごとはごめんだ。負ける要素のない戦いなら、さっさとKOして終わりにしてやろう。
「カーマ、ラーク、エフィルン。やってしまえ。相手が老人だろうが、三人がかりでよってたかってボコれ」
「……なんか罪悪感があるんだけど」
「気にするな。向こうが言ってきたんだから」
不満げなカーマをなだめつつ、老人を倒すように指示する。
ちなみにだが俺はこの決闘? を受けるとは言ってない。なので仮に負けた場合はフォルン領の兵士たちで、ライダン領主を踏み潰す予定である。
そもそもライダン領主だって仮に負けても、素直に人質を解放するとは思えないからな。
「炎の龍よ。眼前の敵を食らえ」
カーマが炎の龍を呼び出し、老人に向けて突進させる。
最強ではないがかなりの威力を誇る魔法だ。熟練の魔法使いでも防げるか怪しい。
そんな恐るべき炎の龍を前にして、老人は持っていた木の杖を龍に向けてクルクルと回し始める。
すると炎の龍は杖に絡めとられるかのように操られて、方向転換してラークめがけて飛んで行く。
なにっ!? 反射しただと!?
「うそっ!? 姉さま危ない!」
「……! 絶氷壁、凍てつけ」
ラークが急いで氷の壁を出して炎の龍を迎撃した。
だが氷の壁は徐々に水蒸気と共に溶かされていき……炎の龍は氷壁を打ち破ってラークに襲い掛かる!
まずい! とっさのことでラークの反応が鈍い!
「竜巻よ、かき消せ」
エフィルンが詠唱を行うと、ラークを守るように竜巻が周囲に出現。炎の龍は竜巻に突っ込んだがかき消される。
「ありがとう」
「お気にせず。ですがあの老人、相当な技量の魔法使いです」
笑みを浮かべ続ける老人を睨むエフィルン。
……俺でもわかる。魔力が上回る相手に対してただ防ぐのではなくて、魔法を反射などどう考えても強キャラである。
炎魔法に相性の悪いラークに対して、炎の龍を反射したも確信犯だろう。
「ちっ、悪の魔導結社って言うだけあって面倒な!」
「いや北の魔導帝国じゃ。まあよい、そこまで知られているなら自己紹介といこうかの。ワシはラスペラス国が五魔天のひとり、操魔のランダバルじゃ」
ジジイは杖を器用に操りながら自己紹介してくる。
聞いてもないのに四天王みたいな称号が出てきやがった。
なんて承認欲求の強いジジイだ! 老人ホームで自慢ばかりする奴の空気を感じる!
……というか北の魔導帝国ってラスペラスって名前あったんだな。
しかし三人がかりで苦戦するとなると、作戦を変更したほうがよさそうだ。
「カーマ、ラーク、エフィルン。お前たちは下がれ。ランダバルとやら、最強の俺が相手してやろう」
そう告げながら、脳内で必死に「人質たちを解放しに行け! 俺が何とか時間稼ぐから! なるはやで! でないと俺が死ぬから!」と念じ続ける。
「わかった。ボクたちは陣地に戻って態勢を立て直すよ」
俺の心を読んでくれたようで、カーマがラークとエフィルンを連れてここから離れていく。
「ふん。随分な自信だな。その自惚れで貴様は敗北するのだ、アトラス伯爵」
「それはどうかな? これでもこの国最強の魔法使いの名は伊達ではないぞ。すでにその老人の対策法は考えついた」
俺はなるべく強く見えるように、腕を組みながら告げる。
ライダン領主は俺の狙いに気づかないようだ。奴からすれば俺はバカと思われている。
おごってひとりで戦おうとする愚か者、とでも見えているのだろう。
ランダバル老人は面白そうにこちらを見据えると。
「ほっほっほ。このランダバルに初見で対策を立てたと? ならば見せてもらおうかの」
「いいだろう。見ろ! これがお前に対する最適解だ!」
俺は腕を組んだままランダバルを睨み続ける。睨み続ける、更に睨み続ける。
「…………」
「…………」
「…………いや何も仕掛けてこないのか?」
ランダバルは杖を構えたまま、俺に告げてくる。
いやいやすでに俺はランダバルへの対策を実行中だ。そう……。
「すでに仕掛けている。何もしないという仕掛けを!」
そう! ランダバルは明らかに敵の力を利用しての戦闘を得意としている!
ならば! こちらから仕掛ける必要は一切ない!
あのジジイの魔力量が低いとカーマたちが言っていた。つまり相手に攻撃魔法を撃たせたとしても、そこらの魔法使いと大して変わらない可能性が高い。
そもそもこの戦闘で勝つ必要はないのだから。カーマたちが人質を助けるまでの、時間稼ぎさえ出来ればよいのだ。
……後は俺の力を見せないほうがよさそうな気もしている。たぶんだがあのジジイは俺の攻撃を反射できない。
俺の攻撃は魔法ではなくて現代兵器だからな。だが反射できなければジジイもそれに気づくだろう。
「なるほどのう。確かに現状の最適解じゃわい。しかし小手調べくらいはさせてもらおう。炎よ、糸を引け」
ランダバルは俺に向けた杖から炎を放射してきた。
「そうはいくか! 出でよ、お好み焼きの鉄板!」
俺は襲い掛かる炎を防ぐように、【異世界ショップ】から、お好み焼きの鉄板を購入。
目の前に身の丈以上の大きさの鉄板が出現して炎を防ぐ。
「無駄だ! 次は焼きそば用の鉄板もあるぞ!」
「ふむ。ならばこれはどうじゃ? 岩の礫よ、襲撃せよ」
ランダバルが杖を持ち上げると、奴の周囲に小さな岩が浮き上がってこちらに突撃してきた。
これは薄いお好み焼きの鉄板ではやばそうだ。
俺は【異世界ショップ】から巨岩を購入し、急いでその岩陰に隠れる。
ランダバルの小岩は、俺の巨岩に襲い掛かるが質量の差で砕け散った。
流石は豪邸に置く用の巨岩だ。そこらの小石とは格が違う!
「なるほど。レスタンブルク最強の魔法使いの名は伊達ではないか。それにまだ本気を出してないな? 長年磨いてきたワシの目は誤魔化せん」
ランダバルは自信満々に節穴の目を披露してくる。そもそも俺は魔法使いじゃないぞ?
おじいちゃん、長年の酷使で目が潰れてるよ。老眼鏡つけたほうがいいんじゃない?
節穴老人は杖を掲げるのをやめると、俺から背を向けた。
「目的は果たせた。今回はワシが引くとするかの」
「なっ!? 何を言っている!? さっさとアトラス伯爵を殺さぬか!」
完全に蚊帳の外だったライダン領主が、うっとうしい蚊のように叫び続ける。
……そういやいたなあいつ。完全に意識から抹消してた。
ライダン領主は地団太を踏んで顔を真っ赤にした後、急に落ち着いたかと思うと。
「アトラス伯爵。今すぐ降伏せねば民衆の命はない」
急に抑揚のない声で呟いてきた。なんだこいつ二重人格か?
だがまあもう遅いのだが。何故ならば……。
「お待たせ! 人質は全員解放したよ!」
ライダン領主の後ろにカーマたちが転移してきたからだ。
彼女らはこちらに駆け寄って来た。なおそのついで程度のノリで、ライダン領主を魔法で吹き飛ばした。
「主様、ご無事ですか?」
「ああ。何ならもう少し遅くてもよかったぞ」
こちらを心配してくるエフィルンに対して、余裕そうに答えておく。
実際は割と怖かったですはい。なんだかんだで火炎放射や投石が飛んでくるの怖い。
そんな俺達の様子を見て、ランダバルはたくわえたヒゲを触りながら。
「ほっほっほ。やはり人質を救出しておったか」
「予測済みだったと思わせて強キャラぶる作戦か?」
「いや別にそういうわけじゃないわい。あそこで女子たちに見守らせるならともかく、帰らせる意味はないからの。ワシとしても興が乗らなかったから、ちょうどよかったわい」
ランダバルがそう告げて杖を大きく振るうと、奴の身体が薄くなっていく。
「次はもう少しまともに戦おうぞ、レスタンブルク国の魔法使いたち」
そう言い残してランダバルの姿は完全に掻き消えた。
……器用なジジイだなぁ。魔法も複数種類使ってたし、操魔の称号は伊達ではないらしい。
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