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第十七章
跳弾
鉄の壁なら、隠れている敵を跳弾で狙えるかもしれない。
まあ、ゴルゴ13じゃあるまいし、それが簡単じゃないことぐらいは分かっているが……
だが、考慮する価値はありそうだ。
「古淵。地下道のマップは、できているかい?」
「先行ドローンの作った三次元データならありますが」
「それでいい。データを送ってくれ」
バイザーに、三次元データを表示した。
「北村さん。いったい何を?」
「芽衣ちゃん。ちょっと待っていてくれ」
地下道の幅、敵味方の距離、互いに隠れている曲がり角の角度など考慮して、ウェアラブルコンピューターでシミュレーション。
ううむ……ちょっと、無理っぽいかな。
「やっぱ無理だった。忘れてくれ。他の手を考えよう」
「北村さん。何をやるつもりだったのですか?」
「いや、跳弾で敵を攻撃できないかって考えたのだよ」
「跳弾ですか。それでシミュレーションの結果は、どうでした?」
「敵の隠れている場所に当たる入射角で撃つと、弾は壁に食い込んで上手く跳ねない。跳弾では無理だな。忘れてくれ」
「いえ……悪い考えではないと思いますけど……」
芽衣ちゃんは、優しいからそう言ってくれるのだろうな。
「隊長。お聞きしたいのですが?」
「なんだい? 古淵」
「そのシミュレーションでは、弾丸にスラッグ弾を使用したのですか?」
「ああ。スラッグ弾も散弾も使ってみたが……」
「非致死性ゴム弾は、使いましたか?」
「いや、使っていないが……」
「では、ゴム弾でシミュレーションし直して下さい」
「分かった。やってみる」
やって見た結果、ゴム弾はかなりの確率で敵の隠れ場所に届いた。
「しかし、ゴム弾では敵を殺すことはできないぞ」
「殺す必要はありません。一時的に、敵の戦闘力を奪えればいいのです。その様子をドローンで確認してから、誰か一人が加速機能を駆使して、敵に切り込みをかけて制圧するのです」
ううむ、しかしそれだと制圧に行く者が、かなり危険なのでは……
「隊長! その切り込み任務、ぜひ私にご命じ下さい」
うう……橋本晶なら、そう言うと思っていた。
彼女にやらせると無茶しそうだし、あんまし……命じたくないなあ……
命じたくないが、この中では彼女が一番適任みたいだし。
「わかった。橋本君、切り込み任務は君に任せよう。ただし、絶対に死ぬな。これは命令だ」
「は! お任せ下さい」
切り込み任務は橋本晶に任せて、僕達はAA12のマガジンを非致死性ゴム弾装填済みのマガジンに交換した。
「シミュレーションの結果では、命中率は三十一%。三十二発のドラムマガジンを撃ち尽くせば、十発は当たる。三人交代で撃てば三十発は当たることになる。橋本君はドローンの映像を見て、敵がコーナーショットを手放すのを確認したら、切り込んでくれ」
「了解であります」
僕は銃を構えた。
予定した角度に向けて引き金を引く。
ショットガンが、三十二発の弾を撃ち尽くすのに六•四秒。
僕の後で芽衣ちゃんが交代で撃つ。
続いて古淵が……。
ドローンの映像は?
敵兵はダメージを受けたようだが、まだコーナーショットを手放していないな。
「アクセレレーション!」
え? 橋本晶が切り込みをかけた。
待て! まだ敵は銃を持っている。
まあ、ゴルゴ13じゃあるまいし、それが簡単じゃないことぐらいは分かっているが……
だが、考慮する価値はありそうだ。
「古淵。地下道のマップは、できているかい?」
「先行ドローンの作った三次元データならありますが」
「それでいい。データを送ってくれ」
バイザーに、三次元データを表示した。
「北村さん。いったい何を?」
「芽衣ちゃん。ちょっと待っていてくれ」
地下道の幅、敵味方の距離、互いに隠れている曲がり角の角度など考慮して、ウェアラブルコンピューターでシミュレーション。
ううむ……ちょっと、無理っぽいかな。
「やっぱ無理だった。忘れてくれ。他の手を考えよう」
「北村さん。何をやるつもりだったのですか?」
「いや、跳弾で敵を攻撃できないかって考えたのだよ」
「跳弾ですか。それでシミュレーションの結果は、どうでした?」
「敵の隠れている場所に当たる入射角で撃つと、弾は壁に食い込んで上手く跳ねない。跳弾では無理だな。忘れてくれ」
「いえ……悪い考えではないと思いますけど……」
芽衣ちゃんは、優しいからそう言ってくれるのだろうな。
「隊長。お聞きしたいのですが?」
「なんだい? 古淵」
「そのシミュレーションでは、弾丸にスラッグ弾を使用したのですか?」
「ああ。スラッグ弾も散弾も使ってみたが……」
「非致死性ゴム弾は、使いましたか?」
「いや、使っていないが……」
「では、ゴム弾でシミュレーションし直して下さい」
「分かった。やってみる」
やって見た結果、ゴム弾はかなりの確率で敵の隠れ場所に届いた。
「しかし、ゴム弾では敵を殺すことはできないぞ」
「殺す必要はありません。一時的に、敵の戦闘力を奪えればいいのです。その様子をドローンで確認してから、誰か一人が加速機能を駆使して、敵に切り込みをかけて制圧するのです」
ううむ、しかしそれだと制圧に行く者が、かなり危険なのでは……
「隊長! その切り込み任務、ぜひ私にご命じ下さい」
うう……橋本晶なら、そう言うと思っていた。
彼女にやらせると無茶しそうだし、あんまし……命じたくないなあ……
命じたくないが、この中では彼女が一番適任みたいだし。
「わかった。橋本君、切り込み任務は君に任せよう。ただし、絶対に死ぬな。これは命令だ」
「は! お任せ下さい」
切り込み任務は橋本晶に任せて、僕達はAA12のマガジンを非致死性ゴム弾装填済みのマガジンに交換した。
「シミュレーションの結果では、命中率は三十一%。三十二発のドラムマガジンを撃ち尽くせば、十発は当たる。三人交代で撃てば三十発は当たることになる。橋本君はドローンの映像を見て、敵がコーナーショットを手放すのを確認したら、切り込んでくれ」
「了解であります」
僕は銃を構えた。
予定した角度に向けて引き金を引く。
ショットガンが、三十二発の弾を撃ち尽くすのに六•四秒。
僕の後で芽衣ちゃんが交代で撃つ。
続いて古淵が……。
ドローンの映像は?
敵兵はダメージを受けたようだが、まだコーナーショットを手放していないな。
「アクセレレーション!」
え? 橋本晶が切り込みをかけた。
待て! まだ敵は銃を持っている。
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