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第十章

レーザー砲対策

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「これは!?」

 てっきり水面ギリギリの高さに出るものだと思っていたら、もっと高い位置で飛び出していた。

 なんで? と思ったら……《水龍》自体が飛んでいる? 水面ギリギリではあるが……

 ニューヨーク沖で飛んだ原潜がいたが、あれは上昇する勢いと、敵の魚雷の爆発する威力を利用したもの……《水龍》はどうやって? て……船底からロケットエンジン噴射している!?

 そこまでやるなら、艦首にドリルでも着けとけ!

『進路反転百八十度!』

 レイホーの号令が通信機から聞こえてくると同時に、右舷と左舷からスラスターの炎が出て、潜水艦はクルッと向きを変えた。

『キャー!』『気持ち悪い!』

 通信機からミールとミクの悲鳴が……可哀そうに。そうとうなGがかかったな。

『ロンロン! 着水と同時に四番魚雷射出! 痴漢を葬ってやるね! その後は急速潜航』

 レイホーの号令が通信機から流れた直後、盛大な水しぶきを立てて、《水龍》は水面下に消えた。

 その水しぶきの中に、一筋の光の線! 

 いかん! 《マカロフ》のレーザー砲! 《水龍》を狙っていたんだ。

 《水龍》はギリギリ逃げられたが、次はこっちが狙われる。

「芽衣ちゃん! 盾を……」
「もう用意しています!」

 芽衣ちゃんは、僕と《マカロフ》の軸線上の空間に入って、盾を構えていた。

 今回の戦いのために用意した対レーザーシールド。セラミック装甲の上に、鏡面加工を施してある。理論上は《マカロフ》のレーザーに対して、一分は持つはずだが……

 すでに、芽衣ちゃんはレーザーを盾で受け止めていた。早く攻撃しないと……

 僕は盾の後ろでロケットランチャーを構えた。これで、《マカロフ》を沈める事は出来ないが牽制にはなる。四発のロケット弾を続けざまに撃った。

 ロケット弾は《マカロフ》に到達する前に、次々とレーザー撃たれて爆発していく。

 大量の金属箔をまき散らしながら……

 四発目が爆発したときには、《マカロフ》と僕達の間の空間には、大量の金属箔が舞っていた。レーザー攪乱膜の完成。

 これで一息つけるか?

 敵は再びレーザーを撃ってきた。
 
 芽衣ちゃんが盾で受け止めるが……

「芽衣ちゃん。どうだ?」
「ダメです! 後、三十秒しか持ちません」

 あまり効果なかったか。

「木造船の陰に!」
「はい」

 僕達は、近くの木造船の陰に隠れた。さすがに味方の船は撃てないだろう。

 もちろん、木造船からも攻撃してくるが、いつものフリントロック銃だ。ロボットスーツの装甲は破れない。

「芽衣ちゃん。攪乱膜は効果なかったの?」
「いえ、そんな事はありません。最初に受けた攻撃より、二十パーセントは弱くなっていました」

 その程度の効果しかなかったのか。

「とにかく、ロケットランチャーのカートリッジを交換するから、その間僕を守っていてくれ」
「はい。喜んで北村さんの盾になります」

 いや、喜ばなくていいから……

 芽衣ちゃんが敵の銃撃を防いでくれている間に、僕はカートリッジを交換した。ロボットスーツは平気でも、ロケットランチャーのカートリッジに銃撃を受けると無事では済みそうになかったからだ。

 僕がカートリッジを交換した後、芽衣ちゃんは予備の盾を用意した。

「芽衣ちゃん。十秒たったら再攻撃だ」
「はい」

 カウントダウンを始めたその時、敵の木造船から悲鳴が上がった。

 なんだ? 何が起きた? うわ!

 木造船の船体から、レーザーが飛び出してきた。

 まさか! 味方ごと撃つ気か?

 どうやら、そのようだ。

 レーザーが上下に動き、木造船は真っ二つに折れた。

 僕らはいきなり、隠れ場所を失った。


 ★       ★       ★       ★       ★

Pちゃん「ニューヨーク沖で原潜が飛んだなどという事実はありません。某コミックの話です」

ミール「ドリルもコミックネタですか?」

Pちゃん「そっちは特撮ネタです。でも、ご主人様の年齢を考えると、あまりにも古すぎるネタですね」

ミール「作者、おっさんですからね」


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