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第十七章
《はくげい》帰還
確かマニュアルでは、疲労レベルがレッドゾーンに入った者は直ちに休息すべきとなっていたな。
イエローゾーンの場合なら、状況に応じて指揮官の判断で休息を取ることになっているが……
「北村さん。今、バイタルチェックをされましたが、何かあったのですか?」
「ああ、芽依ちゃん。作戦前に、みんなの健康状態をチェックしただけだよ」
「そうでしたか。それで、みなさんの健康状態はどうでした?」
「いやあ、みんなバッチリで、なーんにも問題なかったよ。ははは……」
僕をのぞいて……
いや、問題はあったけどイエローゾーンなら、休まなくてもいいだろう。
休んだ方がいいのかもしれないが『自分だけ安全なところにいて、部下を死地に送り込む上司』などと、後ろ指を刺されるのはイヤだからな。
まあ、途中で倒れたらなんだし、《はくげい》に戻ったらドリンク剤でも飲んでおこう。
「全員、戦闘継続可能だな。では、これより直ちに《はくげい》へ帰還する」
数分後、僕達は《はくげい》の甲板に降り立った。
直ぐ様、整備員と整備ロボが僕達に群がり、エネルギーと弾薬の補給が開始される。
整備班長が僕の前に進み出て、補給は十分ほどで終わるからと告げて作業に戻った。
十分か。少しは休めそうだな。
と考えた時、整備ロボの一体が、僕の前に進み出てきた。
ん? よく見るとロボの頭に、ミニPちゃんが腰掛けている。
どうやら、Pちゃんがロボをコントロールしているようだが……
「ご主人様。長津田艦長のご好意で、このロボを私専用に貸し出していただきました」
「そうか」
「何かご入り用の物がありましたら、おっしゃって下さい」
それはちょうどよかった。
「Pちゃん。耳を貸して」
「はい」
僕は小声で囁いた。
「僕のカバンに、ドリンク剤が入ってる。あれを持ってきてくれ」
「ま!」
ん? なんでPちゃんは、そこで頬を赤らめるのだ?
「ご主人様のエッチ」
「ぢがーう! そういう事に使うんじゃなくて……」
「カイトさん」
「うわ! ミール! 今夜は、そういう事をする余裕はなくて………」
「はい? そういう事?」
「ああ! なんでもないんだ! 僕の勘違いだから……」
いかん! ミールが怪訝な顔をしている。話を反らさないと……
「ミール。今、何かを言い掛けていたのでは?」
「これから、カルルを救出に行くのですよね。あたしの分身体も連れていってもらえたら、お役に立てると思うのですが」
「なるほど」
「もちろん、カイトさんの立てた作戦に支障が出るならやめておきます。でも、あたしの予想ではカイトさんは要塞突入前に、ドローンを送り込むと思うのですが……」
確かにそのつもりだが……
「もしそうなら、ドローンと一緒にあたしの分身体を送りこめば、お役に立てると思うのですが……」
「そうしてもらえると助かるのだが、ミールには作戦終了後に捕虜の尋問をやってもらいたいのだけど、それに支障はないかな?」
「それなら、大丈夫です。ミールは元気ですから」
「分かった。くれぐれも、無理はしないでくれよ」
「ハーイ」
時計に目をやると、補給終了まで八分あるな。
今の内に要塞攻撃の様子を見ておこう。
ヘルメット内のディスプレイに、要塞攻撃中のドローン部隊から送られてくる映像を表示した。
イエローゾーンの場合なら、状況に応じて指揮官の判断で休息を取ることになっているが……
「北村さん。今、バイタルチェックをされましたが、何かあったのですか?」
「ああ、芽依ちゃん。作戦前に、みんなの健康状態をチェックしただけだよ」
「そうでしたか。それで、みなさんの健康状態はどうでした?」
「いやあ、みんなバッチリで、なーんにも問題なかったよ。ははは……」
僕をのぞいて……
いや、問題はあったけどイエローゾーンなら、休まなくてもいいだろう。
休んだ方がいいのかもしれないが『自分だけ安全なところにいて、部下を死地に送り込む上司』などと、後ろ指を刺されるのはイヤだからな。
まあ、途中で倒れたらなんだし、《はくげい》に戻ったらドリンク剤でも飲んでおこう。
「全員、戦闘継続可能だな。では、これより直ちに《はくげい》へ帰還する」
数分後、僕達は《はくげい》の甲板に降り立った。
直ぐ様、整備員と整備ロボが僕達に群がり、エネルギーと弾薬の補給が開始される。
整備班長が僕の前に進み出て、補給は十分ほどで終わるからと告げて作業に戻った。
十分か。少しは休めそうだな。
と考えた時、整備ロボの一体が、僕の前に進み出てきた。
ん? よく見るとロボの頭に、ミニPちゃんが腰掛けている。
どうやら、Pちゃんがロボをコントロールしているようだが……
「ご主人様。長津田艦長のご好意で、このロボを私専用に貸し出していただきました」
「そうか」
「何かご入り用の物がありましたら、おっしゃって下さい」
それはちょうどよかった。
「Pちゃん。耳を貸して」
「はい」
僕は小声で囁いた。
「僕のカバンに、ドリンク剤が入ってる。あれを持ってきてくれ」
「ま!」
ん? なんでPちゃんは、そこで頬を赤らめるのだ?
「ご主人様のエッチ」
「ぢがーう! そういう事に使うんじゃなくて……」
「カイトさん」
「うわ! ミール! 今夜は、そういう事をする余裕はなくて………」
「はい? そういう事?」
「ああ! なんでもないんだ! 僕の勘違いだから……」
いかん! ミールが怪訝な顔をしている。話を反らさないと……
「ミール。今、何かを言い掛けていたのでは?」
「これから、カルルを救出に行くのですよね。あたしの分身体も連れていってもらえたら、お役に立てると思うのですが」
「なるほど」
「もちろん、カイトさんの立てた作戦に支障が出るならやめておきます。でも、あたしの予想ではカイトさんは要塞突入前に、ドローンを送り込むと思うのですが……」
確かにそのつもりだが……
「もしそうなら、ドローンと一緒にあたしの分身体を送りこめば、お役に立てると思うのですが……」
「そうしてもらえると助かるのだが、ミールには作戦終了後に捕虜の尋問をやってもらいたいのだけど、それに支障はないかな?」
「それなら、大丈夫です。ミールは元気ですから」
「分かった。くれぐれも、無理はしないでくれよ」
「ハーイ」
時計に目をやると、補給終了まで八分あるな。
今の内に要塞攻撃の様子を見ておこう。
ヘルメット内のディスプレイに、要塞攻撃中のドローン部隊から送られてくる映像を表示した。
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