怪盗ミルフィーユ

津嶋朋靖(つしまともやす)

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森の主

翌朝

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「おはようございます」
 約束の時間、午前八時になってホテルの駐車場に現れたタルトは、ベレー帽を取らないで挨拶した。 
「ショコラちゃんはどうしたの?」
 キャサリンは、やや不機嫌そうな声で問い掛ける。
「まだ寝てます。なあに、後からあれで追いかけてきますよ」
 タルトはそう言って、駐車場の隅に止めてある単車バイクを指差した。
単車バイクがあるのに、なぜ車を借りようとしたの?」
「荷物が多いんですよ。それに二人乗りは危ないし」
「そう。本当に来るんでしょうね?あの話を聞いた以上来てもらわないと困るわ」
「すみません。本当は起きてるんだけど。あいつ、拗ねてるんですよ。お姉さんの車に乗るの嫌がって。『あたしは一人で行く』って言い張ってるんです」
「バカね。日が昇ってから、砂漠を単車で行くのは大変よ。朝早くに出発すべきだったわね」
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