亡者の歌と生者の夢 ~ホワイトノイズ・シンドローム~

岡山工場(inpipo)

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第一章 ホワイトノイズ・シンドローム

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 すべては二十年前から始まった。
 不可思議な疫病の蔓延。
 世界の人口の七十五%が発病して死んだ。十五%が今も後遺症を抱えているともいわれている。
 世界といっても地域差が大きく、大陸では生き残ったのが五%未満といわれている壊滅的な国もあった。
 病名は、白虚無症候群。
 海外では「ホワイトノイズ・シンドローム」と呼ばれているこの病気は、人の肉体と精神を冒し、衰弱させ、無慈悲に命を奪い去った。
 病原菌らしいものは見つかっていない。感染方法も接触感染らしいという仮説のままで、発症条件も解明されていない。
 だからそれを病気と呼んでいいのかどうかはわからない。ただ、間違いなく人から人へと伝染した。
 遺体は処理が間に合わず、校庭や公園や畑や河川敷に掘られた巨大な穴に放り込まれて埋められた。
人類は絶滅の瀬戸際まで追い込まれていた。しかし希望を失ってはいなかった。
 しかしその希望が十五年前、大きく揺らいだ。



 僕、村前秋人(むらさきあきと)はこの春、淡嶋高等専門士官学校を卒業した。
 就職先は自衛軍一択となる。かつての自衛隊は十八年前に再編成され、次の白白虚無症候群発生に備えて、自衛省管轄の自衛軍となり、さらに十五年前の災厄を経て、国際連邦統括軍の指揮下に入った。
 国連統括軍の設立目的、言い換えれば残された人類に課された使命は、あのパンデミックとそのあとに起こったヤツラによる惨劇を繰り返さないために、次に起こると予想される厄災の矢面に立ち人類を存続させるということだった。
 自衛軍の組織は『医療隊』『兵站隊』『火力隊』の三隊がメインで、僕が志願したのは『火力隊』だった。一番前線に近い、つまり死神に寄り添っている組織だ。
 組織分けは事前に適性診断がある。士官学校での各種成績から導かれたその診断でも、僕は『火力隊が適正』と出ていた。もちろん本人の意思で変更は可能だったが、僕は診断結果に満足していた。
 式が終わり教室に戻った僕が卒業証書と志願同意書をしまっていると、隣の席から声がかかった。
「秋人は直接火力隊入りだったな。じゃあまたどこかでひょっこり会うこともありそうだ」
 士官学校時代で苦楽を共にした友、河野巧(こうのたくみ)はいつものように明るい笑顔を浮かべていた。
「巧は予定通りに兵站隊決定か。後方支援は頼むぞ」
「まあ最近はあんまり仕事がないという話もあるけどな」
 ここ二年程、ヤツラの発生数は大きく減少していた。大陸でも十数件の報告しかなく、この島国ではゼロ件だった。
「少ないっていっても、大陸は兵隊不足だから苦労しているみたいだけどな。またいつ前のように難破船に潜んで渡って来るかもわからないから油断はできない」
「秋人は心配性だねえ」
 巧は手際よく自分の荷物を鞄にしまうと、愛おしそうに机を撫でた。
「今までありがとうさん、我が机よ」
「ものにやさしい巧は兵站隊にピッタリだな」
「もちろん! 適正試験でも高得点だったからね。……まあ、秋人の火力隊適正値よりは低いけどな」
 巧はそこで言葉を切ると、横目で僕を見てから続けた。
「火力隊入隊志願者などという奇特な生徒である君に贈る言葉としてふさわしくはないんだが……」
「ん?」
「死ぬなよ」
 巧の顔を見た。真剣な目で僕を見ていた。
「どこに配置されるかで運命も変わるとは思うけどさ、たとえ最前線でも、死ぬんじゃないぞ」
 僕は返事に詰まった。自分が今、嬉しいのか、困っているのか、それすらもよくわからず、この変な感情をどう処理しようかと悩んだ。
 その時、僕の背中が後ろから猛烈な力でどやされた。
「痛っ! 誰だ!?」
 振り向くと、よく知った顔が笑っていた。
「あたしだよ。何テンパった顔してるんだよ」
 巧が笑いながら代わりに答えた。
「おいおい。俺がいい感じの言葉をかけたところだったのに邪魔すんなよ、オッサン」
「悪ぃな。それは気づかなかった」
 大笑いしているのは、オッサンというあだ名の刑部亜紀良(おさかべあきら)だった。オッサン臭いから付いたあだ名とはいえ、男性ではなく、普通の少女だった。
 いや、普通ではないかもしれない。男女比が九対一と圧倒的に男臭い世界である士官学校へ進学してきた時点で稀有な存在といえた。
「で、再生庁を蹴ったって本当か? まさか、火力隊志願か?」
 亜紀良が屈託のない笑みを浮かべて頭を掻いた。
「それはない。あたしの志願先は医療隊だ。それもヤツラの研究班を希望しているぜ」
 僕は驚いた。てっきり再生庁志願とばかり思っていたからだ。巧は小さくうなずいた。
「そういえば科学系の成績はぴか一だったもんな、亜紀良は」
 士官学校を出てもそのまま自衛軍に志願配置を願い出る者は少なかった。男子も女子も多くは予備役登録して招集時即応の契約を結んでおき、実際には復興省に着任して何らかの産業支援の職に就くのが普通なのだ。
 特に女子は復興省の再生庁所属になる者が多かった。人類の文化や産業を再構築するための再生庁勤務は有事の徴兵対象から外れることもあり人気だった。
 僕は素直に驚いた。
「火力隊か。じゃあ、それこそまたすぐ会えるかもしれないわけだね」
「どうかなあ。同期は離れた部隊配置になるって聞いたぜ」
 そう言ってから、亜紀良はまた僕の背中をどやして笑った。
「あたしがピンチになったら助けに来いよ! もちろん秋人がピンチになったら声援しに行ってやるからさ」
「声援だけか。ひどい奴だ」
 三人は笑った。いつものように。学生最後の時間を惜しむように。巧が笑いながら亜紀良に言った。
「お前も、死ぬなよな。また三人でどこかで笑いあっていたいからな」
「あたりめぇだ。そう簡単にゃあ死なんぜ」
「僕だって、一体でも多くヤツラを葬ってやりたいからな」
 そこへ声がかかった。筋肉至上主義者の七川祐輔(ななかわゆうすけ)と自称『眼鏡の貴公子』の小松原亮平(こまつばらりょうへい)だった。
「おい、学年一位! 俺も火力隊だからな。実戦での勝負は負けねぇぞ!」
 七川は最後まで僕の適正値を超えることができなかったからこういう茶化した言い方をしているが、気のいい奴で、それこそピンチに駆けつけてくれるタイプだ。横から小松原が静かな口調で言った。
「小生、医療隊配属だけどガサツなオッサンと同じ部隊はごめんだなあ」
「うるせー、眼鏡」
 亜紀良は鬱陶しそうに小松原の脛を蹴飛ばした。小松原と亜紀良はいつもこんな感じの仲良しさんだ。巧が口をはさんだ。
「兵站隊は人気ないのかなあ? 俺以外では誰がいたっけ、知ってるか?」
 小松原がうなずいた。
「竜岡と三田が確か兵站隊志願だった。火力隊は村前、お前だけのはずだ。医療隊はお前たち以外は二人くらいだったはずだ。あとは御多分に漏れず復興省さ」
 自衛軍志願自体が少ないうえに火力隊志願は珍しいんだなと僕はあらためて認識しながら、教室から出て行く七川と小松原に小さく手を振り返した。
 亜紀良がふっと思い出したように言った。
「そうそう。秋人は大丈夫なのか?」
「何が?」
「あれだよ、火力隊配備志願はさ、ほら、保護者の同意書がいるじゃないか」
 巧も横から身を乗り出して僕の顔を覗き込んだ。
「そうだ。あのシスター、許してくれないんじゃないか?」
 亜紀良が目を閉じて腕を組み大きくうなずいた。
「秋人の育ったとこのシスター……厳しい人だぜ、手強い!」
 巧は肩をすくめながら付け加えた。
「二回くらいかな、お会いしたんだけどな、なんというか人の死に対して凄く過敏というか、ヤツラとの戦闘なんてここ何年もほとんどなくなっているのに、自衛軍に入るとすぐに戦闘に巻き込まれて死ぬと考えているというか、心配症が凄いんだ。いい人なんだけど」
「うわぁ、想像以上だぜ。そりゃあ説得が大変そうだな。頑張れよ、秋人」
 僕は現実の問題、目の前にある高い障壁を思い出して肩を落とした。
「説得する。それしかないよ」



 親族が白虚無症候群感染で死に絶え、そのあとのヤツラの襲撃により両親を失ってしまった僕は、政府の回収部隊に保護され、西部養育院へ送致された。十三年前のことだ。
 この島国に北部・東部・中部・西部と四つある養育院は各種団体が孤児を引き取り養育する組織だった。僕はその中の一つ、西部養育院協賛団体の耶蘇系宗教法人聖神妙教会に引き取られた。
 その頃、僕には泣くことしか出来なかった。
 泣き疲れて、なにを問われても頷くことくらいしか出来なかった。食事も喉を通らなくなり、血管に直接栄養を点滴するようになった。身体そのものが生きることをあきらめていたのかもしれない。
 そんなある日、僕のかすんだ視線に、手が差し伸べられた。
 顔を上げると、黒い、奇妙な服を着た女性が、微笑んでいた。
 何度も見てきたような、ぎこちない大人独特の笑みではなく、心の奥が暖かくなるような、吸い込まれる笑顔だった。
「村雨秋人君ね。私の名前は合根川(あねかわ)というの。これからあなたと一緒にご飯を食べたり、お勉強をしたりするの。お友達もたくさんいます。大きなお風呂もあります。よろしくね」
 僕は、震える手を伸ばして、その女性の白い手を握った。少し硬いけど、暖かい手だった。
 孤児が集められた教会は、鄙びた田舎の温泉宿を改装した古びた建物だった。
 形だけの礼拝堂で、孤児たちは毎日、祈りを捧げた。死んでしまった親たちの魂に安らぎがあらんことを祈った。
 シスターたちは献身的で、優しかった。しかも周囲の豊富な自然と、溢れる出湯(いでゆ)は、孤児たちの心を次第に癒していった。
 僕もその中の一人だったから、よくわかる。心は叫びたいほど辛かったけれど、シスターたちを見ていると、そして大自然とお湯に包まれていると、その時だけは安らぐのだ。胸の苦しみが消えるのだ。
 教会から僕は小学校と中学校に通った。気の合う仲間たちと。同じ心の傷を持つ、仲間たちと。
 夜になると啜り泣きが溢れても、日の光を浴びて仲間と笑ったり喧嘩したりしていると、前に進む力を得る事が出来たのだ。
 もちろん、嬉しいことだっていっぱいあった。僕にとって一番嬉しかったのことは、教会にやってきて、一年ほど経った頃に起こった。
 礼拝堂の奥の小部屋に、そっとしまわれているハーモニカがあった。シスター・合根川の私物だったものが今では教会内でも大切にされている品物だと聞いていた。
 週に一度、金曜礼拝の賛美歌にあわせてシスター・合根川が吹奏した。その旋律は僕の心に温かいものを生み出すのだ。
 銀色に磨かれたハーモニカは吹奏されていない間、礼拝堂の小さな置き台に敷かれた毛氈の上に置かれていた。
 礼拝堂に置かれたそのハーモニカを見るたびに、僕の魂は奪われていった。
 磨き抜かれて眩く輝く銀色の小さなハーモニカには、繊細な線彫りで天使が描かれていた。ハーモニカを吹く者に祝福を与えてくれる天使の絵だった。そのすべてが愛おしかった。
 そんなある日、いつものように僕は、毛氈の上に置かれた華麗なハーモニカをじっと見つめていると、近づいてきたシスター・合根川が、そのハーモニカを手に取った。そしてそれを僕に渡しながら言った。
「吹いて御覧なさい」
大切な宝物に唇をつけて汚すことを恐れる僕に、シスター・合根川は微笑んだ。
「ハーモニカは、吹くために作られているのです。主の御心のままに」
 僕は唇を当てた。そっと吹いた。
 ミ。
 ドレミのミの音が、教会に凛と響いた。
 それから僕はシスター・合根川に教えられながら、ハーモニカを吹くことになった。
 そして金曜礼拝の賛美歌の時間には、みんなの前で演奏することになった。
 幸福だった。演奏している時は、至高の芸術品と僕が一体になるような気がしたからだ。
 いろいろな人が僕の演奏を褒めてくれた。僕は幸福に包まれていた。
 その小さなハーモニカを大切に手入れするのも僕の仕事になった。自分が演奏に使ったあとは特に念入りに、伝わっていたとおりの洗浄・乾燥・磨き込み・調整を行った。
 今、僕がここに生きていると実感できているのは、このハーモニカとの出会いのお陰だと思っている。



 シスター・合根川(あねがわ)は、僕の決断を聞いてからは予想通りの大泣きで、最後の最後まで、志願同意書の保護者欄にサインをしようとしなかった。
「僕は火力隊の適格者なんです」
「なぜ、医療隊、せめて兵站隊ではいけないのですか?」
 あまりにもつらそうなシスター・合根川の姿に、僕は口ごもりながらも決意の固いことを伝えたが、ミスター・合根川は頑強に抵抗した。
「私の息子を最前線に差し出すなど、できるわけがありません」
「すぐ戦闘地区へ配備というわけではないです。特にこの国は島国でここ数年は本格的な戦闘もないですし、やつらのコロニーも見つかっていません。最前線は大陸や半島の方ですから」
 卒業生のうちで『火力隊』へ進んだ者の死亡率が一番高いのは統計上の事実だったが、職務の内容上仕方がないことともいえた。
 シスター・合根川が僕を止める気持ちも痛いほどわかっていたし、とてもありがたいことだと感謝していた。
 それでも僕は、最後まで決意を曲げなかった。
 僕の両親を殺したのは白白虚無症候群ではなく、ヤツラだった。僕の目の前で。だからヤツラと戦いたかった。
 たとえそれが最前線という死神の隣への配備であったとしても。
 それに『火力隊』はほかの隊と違い危険手当相当の高額報酬が出る。しかも僕個人に出るだけではなく、僕を育ててくれた西部養育院聖神妙教会にも一定割合で定期的な資金援助が可能なのだ。
 シスター・合根川は僕の決意が揺るがないとわかると、何も言わなくなった。
 僕は大きな裏切りを犯してしまったという罪悪感に身が引き裂かれるような痛みを感じた。それでも僕は、決意を曲げなかった。
 入隊の日、荷物をまとめ、自衛軍からの迎えの無蓋トラックに乗り込む時に、シスター・合根川は無言で手を伸ばして僕に手紙を渡した。中が膨らんだ封筒だった。
 トラックが動き出しても、シスター・合根川は無言だった。手を合わせ、目を伏していた。いつものように背筋を伸ばした敬虔な祈りの姿だった。
 ただ、大きな瞳から、涙の粒を幾つも零していた。いつまでも。拭うこともせずに。
 シスター・合根川が見えなくなってから、何が書かれているのかと、恐る恐る、封筒を開いた。叱られるのだとばかり思っていた。
 僕の目に読みなれた綺麗な文字が染み込んできた。
『あなたの決意はわかりました。信じた道を後悔のないように進みなさい。私の自慢の息子へ』
 手紙には、施設でいつも吹かせてもらっていた小さなハーモニカが添えてあった。それが封筒を膨らませていたのだ。
「これを持つ者としてもっとも相応しい小さな手に贈ります」
 教会の宝。シスター・合根川がいつも手入れしていた誰かの形見だと噂されていた逸品。僕が手にしていることだけで、申し訳がないと感じる楚々とした銀色の芸術品。
 シスター・合根川は、餞別の品として、彼女の人生に寄り添ってきたそのハーモニカを、惜しみなく、僕に与えてくれたのだ。
 トラックの荷台で、他の新兵も見ているというのに、僕は声を上げて泣いた。泣き続けた。
 その手紙は今も、机の引き出しの一番奥に、シスター・合根川の写真と一緒に仕舞ってある。
 シスター・合根川は千人を超える子供たちの母であり、今年で三十八になる。出会った時はまだ二十五だった。
 三十八という年齢は、今の世界では、高齢者になる。
 決して歳を取っているわけではない。三十八はいつだって三十八だ。ただあまりに人類の死者数が多く、地球上から四十以上の年齢の者がほとんどいなくなっていたからだ。
 白虚無症候群は、年齢が高いほど発症率も高かった。小学生以下にはほとんど発症例がなかった。
 子供の死亡者のほとんどは、白虚無症候群に罹ったからではなく、その後発生したヤツラに殺されたのだ。
 発生したときと同じく唐突に白虚無症候群の発症事例はなくなった。その後の災厄も元凶であるヤツラの発生が抑えられており、人類はかりそめの平和を手にしている。
 戦いは嫌だが、平和も危険だった。
平和は少しずつ人類から緊張感を奪っている。やすりで表面を擦り削るように、じわじわと、しかし着実に。
 僕の心に傷跡を残しているあの悲劇でさえも過去の話となり、最近では志願兵になる者も目に見えて減っている。誰もが命がけな戦いなどしたいわけがなく、一般生活を望む者がほとんどなのだから当然と言えた。
 平和に包まれて悲劇を忘れてしまいそうな世相の中、僕は、自ら進んで、自衛軍火力隊の志願兵となった。
 ポケットに小さな銀色のハーモニカを入れて。

続く
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