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・13.約束
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自分は今まで通り、この屋敷で本を読んで過ごすのが一番いい。そう思って手近にあった本に手を伸ばした時だった。
にわかに廊下が騒がしくなったかと思うと、書斎のドアが激しくノックされた。
(な、なに?)
驚いてドアを見つめると、ノックの音と共に外から声がした。
「クロエ、いるのか? クロエ?」
予想外の人物の登場にクロエは息を呑んだ。
どうしてフレッドが屋敷にいるのだろうか?ちゃんとお茶の誘いは断ったはずだった。
もしかして何か気に障って怒っているのだろうか?
緊張で動悸が早くなる。
クロエが言葉を発せずにいると、フレッドが更に声をかけてきた。
「クロエ、いるんだろ? 入ってもいいかい?」
ドア越しに聞こえるフレッドの声は、先ほどは激しい憤りの声だったが、今度は優しくクロエに語り掛けるようなものとなっていた。
「クロエ、入るよ?」
クロエが無言でいるうちに、ドアがゆっくりと開いてフレッドが入ってきた。
その時、クロエの脳裏に嫌悪の表情を浮かべたブリジットの顔が蘇る。
(怖い……)
フレッドがクロエを嫌悪しているのかもしれないという不安から、思わず体を強張らせてしまう。
緊張と不安からドクドクと心臓の鼓動が音を立てている。
だが、フレッドはクロエの予想に反して、いつものように柔らかく微笑みながらクロエの元までやって来ると、隣に座った。
そして、フレッドはクロエの顔を覗き込んだ。
「クロエは俺のこと、嫌いになっちゃった?」
「そ、そんなことありません!」
「じゃあ、どうして誘いを断ったの?」
「だって……フレッド様は私と会うのは嫌だと思って」
クロエがそう答えると、フレッドは驚いたように目を瞠った後、不思議そうに首を傾けて尋ねた。
「そんなことないよ。なんで突然そう思ったの?」
「だって、私は普通じゃないって。気持ち悪い子どもだって……言われたから」
「え? 誰がそんなことを言ったんだい?」
フレッドに問われ、クロエはぽつりぽつりと茶会での話を伝えた。
この間行った茶会で、ブリジットという少女から化け物と言われたこと。
そして周囲の人間がクロエのことを得体が知れず気味が悪いと言っていたこと。
今まで嫌悪と悪意を持った目で見られていたのだと知ったこと。
それまで両親はそんな風に言わなかったのでショックを受けたこと。
あの日のことを思いだした途端、胸にズキンと痛みが走り、気づけばボロボロと泣いていた。
「だから……フレッド様も、私のことが気持ち悪いんじゃないかって思って……」
「だから、お茶の誘いを断ったの?」
こみあげて来る嗚咽を押さえながら、クロエは小さく頷いた。
「俺はそう思わない」
そう言って、フレッドは真摯な目でクロエを見つめた。
「確かに、クロエの才能は普通よりもずっと凄いものかもしれない。だけど、それは化け物だからじゃない。クロエの努力の証だよ」
「努力の証?」
「だって、クロエが得た知識は、自分で努力して勉強を重ねて得たものだろう?」
クロエは再び頷いた。
幼い頃から基本的な知識があるのは事実だった。
だが、クロエにも分からないことは多い。
だから知識を得るために、多くの本を読み、理解できないものは自分で調べ、学び続けた。
フレッドの言う通り、クロエが天才的知識を有するのは、ひとえに多くの貪欲に読んで身に着けた努力の結果なのだ。
「人は皆、才能を持っているものなんだ。だけど、それを人は磨こうとしないし、開花させようともしない。だけど、クロエの才能は、自分で努力して咲かせたものだ。俺はお前がどれだけの努力と労力を重ねて、知識を得ているのかを知っているし、活かす努力をしているのも知っているよ。だから人がなんと言おうと胸を張っていいんだよ」
「じゃあ、フレッド様は私のことを気持ち悪いって思わないの?」
「もちろんだよ」
「嫌いに、ならない?」
「あぁ、俺がクロエを嫌いになることなんてないよ」
念を押すように言ったクロエの体を引き寄せ、フレッドはその胸に抱き込んだ。
包まれる温もりがクロエの中にじんわりと伝わってくる。この時になって、クロエはフレッドの言葉が本心からのものであり、自分という存在が受け入れられたことを感じた。
「フレッド様は、お兄様ね」
クロエがそう言うとフレッドは少しだけ体を離し、理解ができないというように眉をひそめた。
「どういう意味だい?」
「え? だって私を嫌わないのは家族だけだもの。だから、フレッド様は私のお兄様よ。これからフレッド様のこと、お兄様と呼んでもいい?」
クロエにとって自分を受け入れてくれる存在というのは家族だけだと今回のことで身に染みた。
だから、自分を嫌いにならず、認めてくれ、励ましてくれる存在はクロエにとっては家族なのだ。
だが、クロエの言葉にフレッドは何やら考え込んでいる。
もしかしてフレッドにとっては迷惑な話なのだろうか?
それともやはりクロエのことは嫌いなのだろうか?
「ダメ、かしら?」
クロエは不安になり、縋るような目でフレッドを見ていると、フレッドは突然クロエに尋ねてきた。
「ねぇ、クロエ。クロエは俺のこと、好き?」
「もちろん。大好きよ」
「じゃあ、クロエが大人になって将来お嫁さんになってくれるのなら『お兄様』って呼んでもいいよ」
「お嫁さん?」
「あぁ、お嫁さんになって一生、俺の傍にいてくれるのなら、今は『お兄様』って呼ぶのを許してあげるよ」
お嫁さんというものの定義は分からない。
ただ、フレッドとずっと一緒に居られるとなれば、クロエとしては願ったり叶ったりだ。
だからクロエは二つ返事で頷いた。
「もちろんです! 私もずっと一緒にいたいわ」
「じゃあ、約束だよ」
そう言ったフレッドは、クロエの頬にそっと顔を寄せた。
そして次の瞬間、クロエの頬にフレッドの唇が優しく触れた。
「約束の証だよ」
クロエはフレッドの行動に驚いたものの、両親はよくクロエの頬にキスをくれる。
フレッドもまた親愛の気持ちを表してくれたのだろう。
そう思うと、クロエはフレッドにとっても家族だと思ってもらえたことに、思わず笑みが零れた。
こうしてクロエはフレッドのことを「お兄様」と呼ぶようになり、17歳の現在に至るまで、フレッドのことを兄と慕い続けているのであった。
にわかに廊下が騒がしくなったかと思うと、書斎のドアが激しくノックされた。
(な、なに?)
驚いてドアを見つめると、ノックの音と共に外から声がした。
「クロエ、いるのか? クロエ?」
予想外の人物の登場にクロエは息を呑んだ。
どうしてフレッドが屋敷にいるのだろうか?ちゃんとお茶の誘いは断ったはずだった。
もしかして何か気に障って怒っているのだろうか?
緊張で動悸が早くなる。
クロエが言葉を発せずにいると、フレッドが更に声をかけてきた。
「クロエ、いるんだろ? 入ってもいいかい?」
ドア越しに聞こえるフレッドの声は、先ほどは激しい憤りの声だったが、今度は優しくクロエに語り掛けるようなものとなっていた。
「クロエ、入るよ?」
クロエが無言でいるうちに、ドアがゆっくりと開いてフレッドが入ってきた。
その時、クロエの脳裏に嫌悪の表情を浮かべたブリジットの顔が蘇る。
(怖い……)
フレッドがクロエを嫌悪しているのかもしれないという不安から、思わず体を強張らせてしまう。
緊張と不安からドクドクと心臓の鼓動が音を立てている。
だが、フレッドはクロエの予想に反して、いつものように柔らかく微笑みながらクロエの元までやって来ると、隣に座った。
そして、フレッドはクロエの顔を覗き込んだ。
「クロエは俺のこと、嫌いになっちゃった?」
「そ、そんなことありません!」
「じゃあ、どうして誘いを断ったの?」
「だって……フレッド様は私と会うのは嫌だと思って」
クロエがそう答えると、フレッドは驚いたように目を瞠った後、不思議そうに首を傾けて尋ねた。
「そんなことないよ。なんで突然そう思ったの?」
「だって、私は普通じゃないって。気持ち悪い子どもだって……言われたから」
「え? 誰がそんなことを言ったんだい?」
フレッドに問われ、クロエはぽつりぽつりと茶会での話を伝えた。
この間行った茶会で、ブリジットという少女から化け物と言われたこと。
そして周囲の人間がクロエのことを得体が知れず気味が悪いと言っていたこと。
今まで嫌悪と悪意を持った目で見られていたのだと知ったこと。
それまで両親はそんな風に言わなかったのでショックを受けたこと。
あの日のことを思いだした途端、胸にズキンと痛みが走り、気づけばボロボロと泣いていた。
「だから……フレッド様も、私のことが気持ち悪いんじゃないかって思って……」
「だから、お茶の誘いを断ったの?」
こみあげて来る嗚咽を押さえながら、クロエは小さく頷いた。
「俺はそう思わない」
そう言って、フレッドは真摯な目でクロエを見つめた。
「確かに、クロエの才能は普通よりもずっと凄いものかもしれない。だけど、それは化け物だからじゃない。クロエの努力の証だよ」
「努力の証?」
「だって、クロエが得た知識は、自分で努力して勉強を重ねて得たものだろう?」
クロエは再び頷いた。
幼い頃から基本的な知識があるのは事実だった。
だが、クロエにも分からないことは多い。
だから知識を得るために、多くの本を読み、理解できないものは自分で調べ、学び続けた。
フレッドの言う通り、クロエが天才的知識を有するのは、ひとえに多くの貪欲に読んで身に着けた努力の結果なのだ。
「人は皆、才能を持っているものなんだ。だけど、それを人は磨こうとしないし、開花させようともしない。だけど、クロエの才能は、自分で努力して咲かせたものだ。俺はお前がどれだけの努力と労力を重ねて、知識を得ているのかを知っているし、活かす努力をしているのも知っているよ。だから人がなんと言おうと胸を張っていいんだよ」
「じゃあ、フレッド様は私のことを気持ち悪いって思わないの?」
「もちろんだよ」
「嫌いに、ならない?」
「あぁ、俺がクロエを嫌いになることなんてないよ」
念を押すように言ったクロエの体を引き寄せ、フレッドはその胸に抱き込んだ。
包まれる温もりがクロエの中にじんわりと伝わってくる。この時になって、クロエはフレッドの言葉が本心からのものであり、自分という存在が受け入れられたことを感じた。
「フレッド様は、お兄様ね」
クロエがそう言うとフレッドは少しだけ体を離し、理解ができないというように眉をひそめた。
「どういう意味だい?」
「え? だって私を嫌わないのは家族だけだもの。だから、フレッド様は私のお兄様よ。これからフレッド様のこと、お兄様と呼んでもいい?」
クロエにとって自分を受け入れてくれる存在というのは家族だけだと今回のことで身に染みた。
だから、自分を嫌いにならず、認めてくれ、励ましてくれる存在はクロエにとっては家族なのだ。
だが、クロエの言葉にフレッドは何やら考え込んでいる。
もしかしてフレッドにとっては迷惑な話なのだろうか?
それともやはりクロエのことは嫌いなのだろうか?
「ダメ、かしら?」
クロエは不安になり、縋るような目でフレッドを見ていると、フレッドは突然クロエに尋ねてきた。
「ねぇ、クロエ。クロエは俺のこと、好き?」
「もちろん。大好きよ」
「じゃあ、クロエが大人になって将来お嫁さんになってくれるのなら『お兄様』って呼んでもいいよ」
「お嫁さん?」
「あぁ、お嫁さんになって一生、俺の傍にいてくれるのなら、今は『お兄様』って呼ぶのを許してあげるよ」
お嫁さんというものの定義は分からない。
ただ、フレッドとずっと一緒に居られるとなれば、クロエとしては願ったり叶ったりだ。
だからクロエは二つ返事で頷いた。
「もちろんです! 私もずっと一緒にいたいわ」
「じゃあ、約束だよ」
そう言ったフレッドは、クロエの頬にそっと顔を寄せた。
そして次の瞬間、クロエの頬にフレッドの唇が優しく触れた。
「約束の証だよ」
クロエはフレッドの行動に驚いたものの、両親はよくクロエの頬にキスをくれる。
フレッドもまた親愛の気持ちを表してくれたのだろう。
そう思うと、クロエはフレッドにとっても家族だと思ってもらえたことに、思わず笑みが零れた。
こうしてクロエはフレッドのことを「お兄様」と呼ぶようになり、17歳の現在に至るまで、フレッドのことを兄と慕い続けているのであった。
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