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絢ノ瀬 亜理紗
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部屋の中に案内されるとロギアとアリアの二人は室内を見回す。
先ず目に付いたのは立派な武装した兵士数人と研究者とみられる格好の男女複数人だ。室内には至る所に機材が配置してあり、幾つかある机の上には書類の束が沢山積み重ねてある。
「取り敢えず此処で検査を行い聞き取りをした後で、都市内に案内する予定だから取り敢えずお嬢ちゃんと少年は此処の責任者であるそこの女性の指示に従ってくれないか?」
橘が言ったその人物にロギアとアリアが視線を送る。
「……私は此処の責任者の絢ノ瀬 亜理紗です」
身長はアリアよりも少し高いだろうか、ダークブラウンのロングヘア―で黒いジーパンにベージュ色のノースリーブ、その上から床に付く程長いに白衣を着たその女性は二人に軽く自己紹介し、何故か知らないがやけに堂々とした態度を二人に見せる。
「「……」」
その女性の慣れていない動きが少しばかり気にはなったが二人は未だに何処か信用し切れていない事もあってロギアは無反応、アリアだけが軽く会釈した。
「――不愛想なのね……」
絢ノ瀬は余りの無反応にぼそりと呟くと互いに無言の時間が続き、「……ちょっ、ちょっと待っててね」
沈黙が耐えられなくなった絢ノ瀬はそう言うと橘の腕を掴み部屋の隅へと連れて行く。
橘は絢ノ瀬のその態度に機嫌でも悪いのかと言いかけたが「ちょちょ、ちょっとぉ警戒心バリバリ何ですけどぉ!」二人の表情を見、狼狽え戦々恐々としていた。
「お前があからさまに怪しげな態度を見せたからだろ?」
「は? 怪しげ? 私が――――っじゃなくて!」
「……ああ、実は彼等とは交渉事をして――――」
ロギアとアリアを視界に入れながら橘がこれまでの経緯を耳打ちする。絢ノ瀬は最初こそただ黙って橘の話を訊き受けていたが、次第にその表情が硬くなっていく。
「……はい、話違う、そそそそそそそんなの訊いてないし、大体そんな交渉を勝手に――」
「いや、直接交渉したのはオレじゃなくてマザ――――」
二人は部屋の隅までは行ったが話している内容が駄々洩れでロギアは溜息を吐き隣に居るアリアの様子を確認する。
「アリア、調子悪くないか?」
「う、うん……大丈夫。検査って訊いてちょっと嫌な事思い出しただけだから……別に何とも無いよ」
無理矢理笑みを浮かべそう答えるアリアにロギアの胸は締め付けられる。
その二人のやりとりを緊張で石像の様に固まった絢ノ瀬の助手が顔を引き攣らせ眺めていた。
「良いか、絶対に酷い扱いするなよ、嬢ちゃんの方は大体理由は知ってると思うが……少年の方だけは何が起きても挑発的な事はするな、気が相当に短いからな」
橘はそう告げると自身の傷を絢ノ瀬に見せる。
「――ぃ!」
「じゃオレはちゃっちゃと報告者書いてくっから、宜しくな」
「なぁっ、ちょ、橘隊長――ッ!! いや、橘ぁ!!」
「危害を加えなければ大丈夫だ、そこん所オレはお前を信用してる」橘は手をヒラヒラと振り他の兵士にも同じ忠告をし、ロギアとアリアの二人にも再度説明をしてからその場を跡にした。
「災難だな、お前も」
若干重い足取りで戻って来た絢ノ瀬に向けロギアが言い放つ。
「――んうぅ……貴方にそんな事言われるなんて思って無かったわよ……でもそう気軽に声を掛けて来る以上、さっき訊いた話より随分とマシで良かったわよ……」
本人は小声で二人に聞こえない様言ったつもりらしいのだが、それがハッキリと言葉に出ており流石のアリアも苦笑いを浮かべた。
「んぅ、こほん」
絢ノ瀬は判りやすく咳払いをし、今更ながら知的な雰囲気を出しつつ机の上に置かれた資料に目を通し始める。耳にかかった髪をかき上げながら一通り目を通す。
「先ずは今から行う検査について、貴方達に誤解を与え敏感に反応されても困るから先に謝っておくわ、ごめんなさい。少し手荒い事になっちゃうのだけれども……」
絢ノ瀬は二人の顔を伺いながら中でもロギアにはかなり注意深く言葉を告げていく。
「この奥の部屋で、少し離れるだけだから、ほんの少しよ。先ずはその身体の汚れを落として、その服もこっちが用意した物に着替えて貰えるかな……? 彼女の方は勿論女性スタッフが面倒を見るからそこの所は安心して欲しい」
「……」アリアはロギアの顔を伺い、「……ああ、判った、あとそんなにあからさまに気を使わなくていい」ロギアはそれだけ言うとアリアにその指示に従う様言い、周りに居る兵士に連れられ奥の部屋へと進んで行く。
その後ろ姿を絢ノ瀬は大きな溜息と共に見送った。
先ず目に付いたのは立派な武装した兵士数人と研究者とみられる格好の男女複数人だ。室内には至る所に機材が配置してあり、幾つかある机の上には書類の束が沢山積み重ねてある。
「取り敢えず此処で検査を行い聞き取りをした後で、都市内に案内する予定だから取り敢えずお嬢ちゃんと少年は此処の責任者であるそこの女性の指示に従ってくれないか?」
橘が言ったその人物にロギアとアリアが視線を送る。
「……私は此処の責任者の絢ノ瀬 亜理紗です」
身長はアリアよりも少し高いだろうか、ダークブラウンのロングヘア―で黒いジーパンにベージュ色のノースリーブ、その上から床に付く程長いに白衣を着たその女性は二人に軽く自己紹介し、何故か知らないがやけに堂々とした態度を二人に見せる。
「「……」」
その女性の慣れていない動きが少しばかり気にはなったが二人は未だに何処か信用し切れていない事もあってロギアは無反応、アリアだけが軽く会釈した。
「――不愛想なのね……」
絢ノ瀬は余りの無反応にぼそりと呟くと互いに無言の時間が続き、「……ちょっ、ちょっと待っててね」
沈黙が耐えられなくなった絢ノ瀬はそう言うと橘の腕を掴み部屋の隅へと連れて行く。
橘は絢ノ瀬のその態度に機嫌でも悪いのかと言いかけたが「ちょちょ、ちょっとぉ警戒心バリバリ何ですけどぉ!」二人の表情を見、狼狽え戦々恐々としていた。
「お前があからさまに怪しげな態度を見せたからだろ?」
「は? 怪しげ? 私が――――っじゃなくて!」
「……ああ、実は彼等とは交渉事をして――――」
ロギアとアリアを視界に入れながら橘がこれまでの経緯を耳打ちする。絢ノ瀬は最初こそただ黙って橘の話を訊き受けていたが、次第にその表情が硬くなっていく。
「……はい、話違う、そそそそそそそんなの訊いてないし、大体そんな交渉を勝手に――」
「いや、直接交渉したのはオレじゃなくてマザ――――」
二人は部屋の隅までは行ったが話している内容が駄々洩れでロギアは溜息を吐き隣に居るアリアの様子を確認する。
「アリア、調子悪くないか?」
「う、うん……大丈夫。検査って訊いてちょっと嫌な事思い出しただけだから……別に何とも無いよ」
無理矢理笑みを浮かべそう答えるアリアにロギアの胸は締め付けられる。
その二人のやりとりを緊張で石像の様に固まった絢ノ瀬の助手が顔を引き攣らせ眺めていた。
「良いか、絶対に酷い扱いするなよ、嬢ちゃんの方は大体理由は知ってると思うが……少年の方だけは何が起きても挑発的な事はするな、気が相当に短いからな」
橘はそう告げると自身の傷を絢ノ瀬に見せる。
「――ぃ!」
「じゃオレはちゃっちゃと報告者書いてくっから、宜しくな」
「なぁっ、ちょ、橘隊長――ッ!! いや、橘ぁ!!」
「危害を加えなければ大丈夫だ、そこん所オレはお前を信用してる」橘は手をヒラヒラと振り他の兵士にも同じ忠告をし、ロギアとアリアの二人にも再度説明をしてからその場を跡にした。
「災難だな、お前も」
若干重い足取りで戻って来た絢ノ瀬に向けロギアが言い放つ。
「――んうぅ……貴方にそんな事言われるなんて思って無かったわよ……でもそう気軽に声を掛けて来る以上、さっき訊いた話より随分とマシで良かったわよ……」
本人は小声で二人に聞こえない様言ったつもりらしいのだが、それがハッキリと言葉に出ており流石のアリアも苦笑いを浮かべた。
「んぅ、こほん」
絢ノ瀬は判りやすく咳払いをし、今更ながら知的な雰囲気を出しつつ机の上に置かれた資料に目を通し始める。耳にかかった髪をかき上げながら一通り目を通す。
「先ずは今から行う検査について、貴方達に誤解を与え敏感に反応されても困るから先に謝っておくわ、ごめんなさい。少し手荒い事になっちゃうのだけれども……」
絢ノ瀬は二人の顔を伺いながら中でもロギアにはかなり注意深く言葉を告げていく。
「この奥の部屋で、少し離れるだけだから、ほんの少しよ。先ずはその身体の汚れを落として、その服もこっちが用意した物に着替えて貰えるかな……? 彼女の方は勿論女性スタッフが面倒を見るからそこの所は安心して欲しい」
「……」アリアはロギアの顔を伺い、「……ああ、判った、あとそんなにあからさまに気を使わなくていい」ロギアはそれだけ言うとアリアにその指示に従う様言い、周りに居る兵士に連れられ奥の部屋へと進んで行く。
その後ろ姿を絢ノ瀬は大きな溜息と共に見送った。
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