blood†cross

ルアマリー・ローズウェル

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5話目

秘密

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ーーコツン、コツン、コツンーー
ーーガチャッーー

ーーカチャンーー

冬「BAR?朔さんもしかして呑みたかっただけ?」

ーー店内ーー

?「いらっしゃ…って朔か。最近来てなかったけど何処ほっつき歩いてたんだ?」

朔「んーー?俺の大切な人の所で暮らしてる」

?「マジか!って事は見つかったのか?」

朔「あぁ、お前のお陰だよつとむ。」

?「黄蛇さん。そちらの方は?」

黄「あぁ、佑依ゆいはまだ会ったこと無かったな。こいつは朔、俺とは腐れ縁みたいなやつだよ」

朔「はじめまして。俺は紅城朔、よろしくね」

桃「は、はい!朔さんよろしくお願いします!桃式佑依って言います!」

朔「で、黄蛇。桃式さんとは付き合ってるの?」

黄「……はぁ、やっぱお前には分かるか。そうだよ、俺は佑依と付き合ってる。んで、元人間だよ。」

朔「やっぱりね、そんな匂いしたからどうなのかなって。」

桃「黄蛇さんは僕が言ったから吸血鬼にしてくれたんです……僕がき、黄蛇さんの事好きになってしまったから。」

朔「ふーん、そうだったんだ。まぁ、僕も似たような理由でしたから気にしてないけど」

黄「で、来たんだから何か頼めよ」

朔「そうだなぁ。じゃぁ、レッドスカで」

黄「あいよ、ちと待ってろな」

桃「僕も手伝います!」

朔「良いなぁ。」
朔(俺も冬弥と付き合いたい)


?「きゃぁぁぁ!!」

朔「!!」
朔(今の声…冬弥!?)

ーーガチャッーー

冬「や、やめろ……!」

吸「お前、美味そう。俺に食わせろぉぉぉ!!」

冬「は、は、離せよ!」

朔「………」

吸「あぁ?誰だテメェ?」

朔「…………離せ」

吸「聞こえねぇなぁ?」

朔「……その汚い手を冬弥から離せ」

吸「やだね~、こいつは俺の獲物だ」

冬「さ、朔さん。助けて……」

朔(冬弥が泣いてる……)
朔「貴様…冬弥を泣かせたな?死ね」


朔から凄まじい程の怒りが込み上げる
朔はそっと手をかざしたすると……


吸「ぐっ、ぐぎゃぁぁぁぁ!!!」

冬「!?なに……」

朔「冬弥、こっち。」


そっと冬弥を引き寄せる

吸「ぎゃあぁあぁ!!」

冬「どうしちゃったの!?」

朔「冬弥を泣かせ怖がらせた罪だよ。死をもって償わせる」 


暫くして吸血鬼は消し炭となった……


冬「朔さん!」

ギュッ

朔「!?」
朔(冬弥こんなに怯えて)

冬「朔さん……朔さん……」

朔「よしよし」


そっと撫でて落ち着かせる
中から騒ぎを聞いた黄蛇達が出てくる


黄「朔!何があった!?」

朔「冬弥が襲われた。低級吸血鬼に」

黄「冬弥ってそいつか?….もしかして探してたっていう。」

朔「そう、この子だよ。黄蛇悪いけどホットミルク作ってもらえるかな?」

黄「おう!佑依ー!」

桃「どうしたんですか?黄蛇さん?……!何かあったんですね?その子は……」

朔「僕の連れだよ」

黄「悪ぃけど…」

桃「言わなくて大丈夫です。朔さんその子借りますね?朔さんは中で待っててください。僕が店のお風呂まで連れていきます。」

朔「ありがとう、桃式さん。」

桃「いえいえ!お互い様ですよ」


そう言って桃式は微笑んだ

桃「さぁ、行きましょ。」

冬(コクンッ)


ーートットットットッーー


黄「朔も中入れ。」

朔「うん。」


ーーお風呂場ーー


桃「大丈夫?えっと…冬弥くん?」

冬「ありがとうございます。その…」

桃「あぁ、僕は桃式佑依だよ。君と同じ人間だった吸血鬼」

冬「そうだったんですね…」

桃「ささっ!話はお風呂の中で、着替えは僕の使うとしてそのままだと風邪引くからね?」

冬「はい…」


ーー風呂中ーー
ーーチャポンッーー


桃「で、さっきの話だけど。元は人間で孟さん、さっきの大きめの人ね?に僕が恋をして吸血鬼にして欲しいって頼んだんだ。最初はすっごく反対されたけど、押しに押しまくって何とか了承を得たんだ。」

冬「どうして好きになったんですか?」

桃「んーー、なんかね?こう、上手く言えないんだけど。この人じゃ無いとダメだなぁって思っちゃったんだよね~」

冬「そうなんですか…」

桃「多分、冬弥くんもわかる日が来ると思うよ?」

冬「どうでしょうか?分かりません」

桃「大丈夫、焦らなくて良いんだから。さっ!そろそろ出ないと2人とも心配しちゃうね」

冬「はい…」

ーーBARーー


朔「許さない…冬弥をあんな目に合わせるなんて」

孟「朔、落ち着け。そんな顔じゃ冬弥だっけか?が来た時怯えるだけだぞ」

朔「分かってるよ。でも…」

孟「まぁ、お前の気持ちもわからなく無い。」

朔「うん。」

桃「孟さん、朔さん、上がりましたよ~」

冬「……」

孟「あぁ、佑依ありがとな」

桃「いいえ、大丈夫です。」

(そう言って桃式は笑った)

朔「冬弥…」

冬「朔さん……」

(気まずい雰囲気がBARを包んだ)

孟、桃「…………」

桃「あの!お二人共今日は遅いですから泊まって行きませんか?」

孟「そうしろ、冬弥もゆっくり休みたいだろ?客室があるから使え」

朔「ありがとう…どうする冬弥?」

冬「泊まらせてください…」

桃「さっ、こっちです。どーぞ」

孟「俺は片付けてから行くから」

桃「はい、わかりました。無理しないでくださいね?待ってます。」

孟「おう!」

朔「さぁ、冬弥。行こ?」

冬「はい…」
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