23 / 37
22
しおりを挟む
次の日の朝になり、私達は朝食を食べてから馬を走らせた。
「久しぶりに気持ちいいですね」
「そうだな」
途中の町で昼食を食べてからまた進んで行く。夜は町の宿屋に泊まった。
それから二日が経ち、だいぶリーベル公爵領の近くに来た。
今は夕食を食べて宿屋の部屋にいた。
とうとうここまで戻って来てしまったわね。
明日からは、外に出る時にはかなり気をつけましょう。
うっかり、お姉様に会ったら家に連れ戻されてしまうわ。
だってまだ私、立派な庶民になれていないもの。
次の日の朝になった、朝食を食べてから馬を走らせる。
リーベル公爵領に入る事が出来た。
リーベル領に入るとすぐに牧場が見えた。
牧場の横を走り続けると、小さな町が見えてきた。
小さな町も抜け、しばらく馬を走らせると、さっきより少し大きめの町に到着した。
ここで昼食を食べた。
それから、図書館に向かう。
図書館では三人で地図を見た。
「うむ、リーベル公爵領の森は三つあるな」
「そうですね、どこから行きますか?」
「そうだな……、一番東寄りの所から向かうか」
私達は図書館を出て森に向かった。
森の中を馬で進んで行くのは、涼しくて気持ちが良かった。
「あの」
「なんだ」
「森の中なら人が居ないので、布を外してもいいですよね」
「ああ。大丈夫だ」
ディリック様は一旦馬を止めてくれた。
はー、涼しい。
それから、馬を走らせたがこの森の中に池は見つからなかった。
私達は夕食を食べてから宿屋に戻った。
ノックが聞こえて来た。
ディリック様だった。
「どうかしましたか?」
「先程ベルノーと話し合ったのだが、次は南寄りの森に行く事になった」
「げっ、南……」
「ああ。森を抜けるとすぐに、プラメル領に行ける位置にある」
「分かりました」
ディリック様は考える仕草をしてから聞いて来た。
「まだ帰りたくないのか」
「帰りたくないですよ」
「どうしてだ?」
「前にもお話しをしましたが、結婚がしたくないんです」
「何故だ。今のエルーシアは、ルシアン様を引きずっているようには見えない」
「えっ! 確かに。ルシアン様の事をすっかり忘れていました」
「ほらな」
そう言うとディリック様は、顔をくしゃっとさせて笑っていた。
私の心臓がどきりとしたが、気づかなかった事にした。
「ですが、まだ家に帰りたくありません」
「どうしてだ」
「貴族の家の方と結婚をしたくないからです」
「もし、俺が伯爵家の人間でなかったら……」
「えっ?」
「いや、何でもない。そろそろ部屋に戻る。おやすみエルーシア」
ディリック様の顔は優しかった。
「おやすみなさい。ディリック様」
扉が閉まった音が聞こえて来た。
ディリック様は何を言おうとしていたのかしら?
結婚なんてしたくない。男の人を信用したくない。
信じて裏切られるなんて怖いもの。だったら、ずっと一人でいい。
そうだわ。私は一人で生きて行く為に立派な庶民になるのだったわ。
不思議探しが終わったら、真面目に就職先を探しましょうか。
「久しぶりに気持ちいいですね」
「そうだな」
途中の町で昼食を食べてからまた進んで行く。夜は町の宿屋に泊まった。
それから二日が経ち、だいぶリーベル公爵領の近くに来た。
今は夕食を食べて宿屋の部屋にいた。
とうとうここまで戻って来てしまったわね。
明日からは、外に出る時にはかなり気をつけましょう。
うっかり、お姉様に会ったら家に連れ戻されてしまうわ。
だってまだ私、立派な庶民になれていないもの。
次の日の朝になった、朝食を食べてから馬を走らせる。
リーベル公爵領に入る事が出来た。
リーベル領に入るとすぐに牧場が見えた。
牧場の横を走り続けると、小さな町が見えてきた。
小さな町も抜け、しばらく馬を走らせると、さっきより少し大きめの町に到着した。
ここで昼食を食べた。
それから、図書館に向かう。
図書館では三人で地図を見た。
「うむ、リーベル公爵領の森は三つあるな」
「そうですね、どこから行きますか?」
「そうだな……、一番東寄りの所から向かうか」
私達は図書館を出て森に向かった。
森の中を馬で進んで行くのは、涼しくて気持ちが良かった。
「あの」
「なんだ」
「森の中なら人が居ないので、布を外してもいいですよね」
「ああ。大丈夫だ」
ディリック様は一旦馬を止めてくれた。
はー、涼しい。
それから、馬を走らせたがこの森の中に池は見つからなかった。
私達は夕食を食べてから宿屋に戻った。
ノックが聞こえて来た。
ディリック様だった。
「どうかしましたか?」
「先程ベルノーと話し合ったのだが、次は南寄りの森に行く事になった」
「げっ、南……」
「ああ。森を抜けるとすぐに、プラメル領に行ける位置にある」
「分かりました」
ディリック様は考える仕草をしてから聞いて来た。
「まだ帰りたくないのか」
「帰りたくないですよ」
「どうしてだ?」
「前にもお話しをしましたが、結婚がしたくないんです」
「何故だ。今のエルーシアは、ルシアン様を引きずっているようには見えない」
「えっ! 確かに。ルシアン様の事をすっかり忘れていました」
「ほらな」
そう言うとディリック様は、顔をくしゃっとさせて笑っていた。
私の心臓がどきりとしたが、気づかなかった事にした。
「ですが、まだ家に帰りたくありません」
「どうしてだ」
「貴族の家の方と結婚をしたくないからです」
「もし、俺が伯爵家の人間でなかったら……」
「えっ?」
「いや、何でもない。そろそろ部屋に戻る。おやすみエルーシア」
ディリック様の顔は優しかった。
「おやすみなさい。ディリック様」
扉が閉まった音が聞こえて来た。
ディリック様は何を言おうとしていたのかしら?
結婚なんてしたくない。男の人を信用したくない。
信じて裏切られるなんて怖いもの。だったら、ずっと一人でいい。
そうだわ。私は一人で生きて行く為に立派な庶民になるのだったわ。
不思議探しが終わったら、真面目に就職先を探しましょうか。
1
あなたにおすすめの小説
出来損ないと呼ばれた公爵令嬢の結婚
奏千歌
恋愛
[できそこないと呼ばれても][魔王]
努力をしてきたつもりでした。
でもその結果が、私には学園に入学できるほどの学力がないというものでした。
できそこないと言われ、家から出ることを許されず、公爵家の家族としても認めてもらえず、使用人として働くことでしか、そこに私の居場所はありませんでした。
でも、それも、私が努力をすることができなかった結果で、悪いのは私のはずでした。
私が悪いのだと、何もかもを諦めていました。
諦めた果てに私に告げられたことは、魔法使いとの結婚でした。
田舎町に住む魔法使いさんは、どんな方なのか。
大きな不安を抱え、長い長い道のりを歩いて行きました。
【完結】伯爵令嬢の25通の手紙 ~この手紙たちが、わたしを支えてくれますように~
朝日みらい
恋愛
煌びやかな晩餐会。クラリッサは上品に振る舞おうと努めるが、周囲の貴族は彼女の地味な外見を笑う。
婚約者ルネがワインを掲げて笑う。「俺は華のある令嬢が好きなんだ。すまないが、君では退屈だ。」
静寂と嘲笑の中、クラリッサは微笑みを崩さずに頭を下げる。
夜、涙をこらえて母宛てに手紙を書く。
「恥をかいたけれど、泣かないことを誇りに思いたいです。」
彼女の最初の手紙が、物語の始まりになるように――。
怒らせてはいけない人々 ~雉も鳴かずば撃たれまいに~
美袋和仁
恋愛
ある夜、一人の少女が婚約を解消された。根も葉もない噂による冤罪だが、事を荒立てたくない彼女は従容として婚約解消される。
しかしその背後で爆音が轟き、一人の男性が姿を見せた。彼は少女の父親。
怒らせてはならない人々に繋がる少女の婚約解消が、思わぬ展開を導きだす。
なんとなくの一気書き。御笑覧下さると幸いです。
東雲の空を行け ~皇妃候補から外れた公爵令嬢の再生~
くる ひなた
恋愛
「あなたは皇妃となり、国母となるのよ」
幼い頃からそう母に言い聞かされて育ったロートリアス公爵家の令嬢ソフィリアは、自分こそが同い年の皇帝ルドヴィークの妻になるのだと信じて疑わなかった。父は長く皇帝家に仕える忠臣中の忠臣。皇帝の母の覚えもめでたく、彼女は名実ともに皇妃最有力候補だったのだ。
ところがその驕りによって、とある少女に対して暴挙に及んだことを理由に、ソフィリアは皇妃候補から外れることになる。
それから八年。母が敷いた軌道から外れて人生を見つめ直したソフィリアは、豪奢なドレスから質素な文官の制服に着替え、皇妃ではなく補佐官として皇帝ルドヴィークの側にいた。
上司と部下として、友人として、さらには密かな思いを互いに抱き始めた頃、隣国から退っ引きならない事情を抱えた公爵令嬢がやってくる。
「ルドヴィーク様、私と結婚してくださいませ」
彼女が執拗にルドヴィークに求婚し始めたことで、ソフィリアも彼との関係に変化を強いられることになっていく……
『蔦王』より八年後を舞台に、元悪役令嬢ソフィリアと、皇帝家の三男坊である皇帝ルドヴィークの恋の行方を描きます。
踏み台(王女)にも事情はある
mios
恋愛
戒律の厳しい修道院に王女が送られた。
聖女ビアンカに魔物をけしかけた罪で投獄され、処刑を免れた結果のことだ。
王女が居なくなって平和になった筈、なのだがそれから何故か原因不明の不調が蔓延し始めて……原因究明の為、王女の元婚約者が調査に乗り出した。
冷徹公に嫁いだ可哀想なお姫様
さくたろう
恋愛
役立たずだと家族から虐げられている半身不随の姫アンジェリカ。味方になってくれるのは従兄弟のノースだけだった。
ある日、姉のジュリエッタの代わりに大陸の覇者、冷徹公の異名を持つ王マイロ・カースに嫁ぐことになる。
恐ろしくて震えるアンジェリカだが、マイロは想像よりもはるかに優しい人だった。アンジェリカはマイロに心を開いていき、マイロもまた、心が美しいアンジェリカに癒されていく。
※小説家になろう様にも掲載しています
いつか設定を少し変えて、長編にしたいなぁと思っているお話ですが、ひとまず短編のまま投稿しました。
ブスすぎて嫁の貰い手がないから閨勤侍女になれと言われたので縁を切ります、完全に!完全縁切りの先にあったのは孤独ではなくて…
ハートリオ
恋愛
ルフスは結婚が決まった従姉の閨勤侍女になるよう父親に命令されたのをきっかけに父に無視され冷遇されて来た日々を終わらせようとブラコン父と完全に縁を切る決意する。
一方、従姉の結婚相手はアルゲンテウス辺境伯とのことだが、実は手違いがあって辺境伯が結婚したいのはルフス。
そんなこんなの異世界ファンタジーラブです。
読んでいただけると嬉しいです。
教養が足りない、ですって
たくわん
恋愛
侯爵令嬢エリーゼは、公爵家の長男アレクシスとの婚約披露宴で突然婚約破棄される。理由は「教養が足りず、公爵夫人として恥ずかしい」。社交界の人々の嘲笑の中、エリーゼは静かに会場を去る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる