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三、伏見稲荷
(四)
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楼門をくぐると、正面に、舞台のような吹き抜けの構造になっている外拝殿があり、その向こうに内拝殿、その奥に本殿が控えている。外拝殿の右手には神楽を奉納する舞台である神楽殿があり、左手にはお守りなどを売っている授与所がある。楼門を入ってすぐの右手、神楽殿の手前には、入り口に『史跡 荷田春満旧宅』と紹介されている屋敷があった。隣には、その春満を祀っている東丸神社があった。荷田春満は、本居宣長、賀茂真淵、平田篤胤らと並ぶ国学の大家で江戸中期ごろの人である。荷田氏は稲荷神社の社家の一つで、荷田春満の生家が、この屋敷だったらしい。
芳野は、外拝殿を迂回して短い階段を上り、内拝殿の前に立った。ポケットから五百円玉を取り出して賽銭箱に投げ入れた。久しぶり二回目の参拝であるし、全国の稲荷社の総本社であるので、賽銭は少し奮発してみた。
そして、鈴を鳴らして、拝礼した。二拝二拍手一拝である。伏見稲荷大社は観光名所としても著名だからか、修学旅行と思しき制服姿の中高生の集団や観光客の参拝が多く、そのためか、二拝二拍手一拝という多くの神社で推奨されている拝礼の作法をしない人が散見された。中には拍手せず合掌するだけの人もいる。しかし、この作法は戦後に一般化したと聞くし、出雲大社のように二拝四拍手一拝となっているところもあるように、過去には神社によって作法が異なっていたと聞く。気にはなったが、他人のすることなので、いちいち気にしてもしょうがないと思って、芳野は拝殿の前を離れた。
芳野は、外拝殿を迂回して短い階段を上り、内拝殿の前に立った。ポケットから五百円玉を取り出して賽銭箱に投げ入れた。久しぶり二回目の参拝であるし、全国の稲荷社の総本社であるので、賽銭は少し奮発してみた。
そして、鈴を鳴らして、拝礼した。二拝二拍手一拝である。伏見稲荷大社は観光名所としても著名だからか、修学旅行と思しき制服姿の中高生の集団や観光客の参拝が多く、そのためか、二拝二拍手一拝という多くの神社で推奨されている拝礼の作法をしない人が散見された。中には拍手せず合掌するだけの人もいる。しかし、この作法は戦後に一般化したと聞くし、出雲大社のように二拝四拍手一拝となっているところもあるように、過去には神社によって作法が異なっていたと聞く。気にはなったが、他人のすることなので、いちいち気にしてもしょうがないと思って、芳野は拝殿の前を離れた。
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