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一、愛宕山の白い猫
たぎつ姫の不在と一週間ぶりの再会でより一層燃え上がる恋心、ちょっとキモイか (1)
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たぎつ姫は安芸の厳島にいちきしま姫のお供で出かけてしまった。その後も、俺は、二日にいっぺんくらいの割で愛宕山に登ったが、たあちゃんどころか、あの白い猫さえ、見かけなくなった。手持ちぶさたで、放送博物館前の空き地に設けられているベンチに腰を下ろして、ぼおっとして時をやり過ごしている。といっても、あまりさぼっているわけにもいかないので、十分ほどで職場に戻るべく山を下りるのだが。
そんな状態が一週間くらい続いただろうか、たあちゃんは、突然、愛宕山に戻っていた。
ある時、空き地のベンチでぼおっとしていると、隣に白い猫が飛び乗ってきた。あれっと思って見ていると、例の白い猫のようである。猫は、とぼけた感じで座っている。
俺は、おそるおそる体に触れてみたが、猫は、にゃあと鳴いて、俺にすり寄ってきた。そして、すぐにベンチから飛び降りて、背後の藪に消えた。と同時に、目の前に、たあちゃんが現れた。にっこりしている。
「さびしかった?」
俺はうなづいた。それをきっかけにたあちゃんは俺の横に腰を下ろした。体が密着するくらいの距離感で座ってきた。
「二、三日で帰れるかなと思ったんだけど、結局、一週間ほど向こうにいる羽目になっちゃった。本当はね、まだ、あっちにいないと行けなかったんだけど、無理言って、帰って来ちゃったの。実は、さよちゃん、まだ、あっちに逗留しているのよね。」
俺は、彼女の独り言みたいにしゃべるのを、ふうんと聞いている。
たあちゃんは、俺の肩にもたれて、「疲れちゃった。」と小声でつぶやいた。俺には、何か、誘っているようにも聞こえたので、彼女の肩を抱いてみた。彼女は、より一層、俺の肩に体重をかけてきた。ある感情が俺の中に勃興してきたのだが、それを思い切って口にしてみた。
「ねえ、たあちゃん、抱きたいんだけど。」
そんな状態が一週間くらい続いただろうか、たあちゃんは、突然、愛宕山に戻っていた。
ある時、空き地のベンチでぼおっとしていると、隣に白い猫が飛び乗ってきた。あれっと思って見ていると、例の白い猫のようである。猫は、とぼけた感じで座っている。
俺は、おそるおそる体に触れてみたが、猫は、にゃあと鳴いて、俺にすり寄ってきた。そして、すぐにベンチから飛び降りて、背後の藪に消えた。と同時に、目の前に、たあちゃんが現れた。にっこりしている。
「さびしかった?」
俺はうなづいた。それをきっかけにたあちゃんは俺の横に腰を下ろした。体が密着するくらいの距離感で座ってきた。
「二、三日で帰れるかなと思ったんだけど、結局、一週間ほど向こうにいる羽目になっちゃった。本当はね、まだ、あっちにいないと行けなかったんだけど、無理言って、帰って来ちゃったの。実は、さよちゃん、まだ、あっちに逗留しているのよね。」
俺は、彼女の独り言みたいにしゃべるのを、ふうんと聞いている。
たあちゃんは、俺の肩にもたれて、「疲れちゃった。」と小声でつぶやいた。俺には、何か、誘っているようにも聞こえたので、彼女の肩を抱いてみた。彼女は、より一層、俺の肩に体重をかけてきた。ある感情が俺の中に勃興してきたのだが、それを思い切って口にしてみた。
「ねえ、たあちゃん、抱きたいんだけど。」
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