4 / 5
だいいっしょう
ダンジョン、そして選択を
しおりを挟む
そんなこんなで連れてこられてしまったダンジョン。
2人が俺のこと守ってくれるとか言っていたし、俺は多分死なないだろう、きっと、多分、、、
「って無理だろ絶対…」
「いきなり喋ってどうしたんですかイチカくん?」
「いやいやいや、俺魔法使えないんですよ?」
「だから、俺たちが守るって言ったろ?なぁケイル」
「えぇ坊ちゃん。イチカくんが生活できるほどには稼ぐつもりですよ」
頼もしいことこの上ない言葉のはずなのに何故こんなにも嫌な予感というか、悪寒というか、とにかく、良くない気がするのは何故だろう。
しかしそれは俺の杞憂だったのだろうか。2人は魔法と剣でズバズバと気持ち悪い生物達を殺していく。この気持ち悪い生物達は魔物というらしい。
最初は吐いたりしてしまったがこの辺で神様が適当に付けてくれた力でも発動したのだろうか、段々と慣れてきてしまった。
そして俺に危険が迫ることも無く淡々と進んでいく。
魔物たちも少なくなってきて、ここらで休もうとヘリーが言ったので少し開けた場所にケイルさんが結界を貼ってそこでひと休みすることになった。
そして一息ついたところで何故か分からないが俺は質問攻めをされていた。
「イチカくん、君はなぜここの世界の記憶が無いんですか?」
「いや、記憶が無いというか知らないというか」
「知らない!?いや俺のことも知らなかったし…どういうことなんだ?」
「ほらそれはかくかくしかじかで」
「なんですかそのかくかくしかじかって」
「四角いムーブですよ」
「だからなんだよそれ!」
うぅ、めんどくさい、めんどくさいぞこれ。
圧倒的に無駄な時間を過ごしているよな?ケイルさんもこんなグイグイ来る人だったなんて。ヘリーはなんとなく分かるけど。
とにかく、別の世界で死んだからこっちに来たなんて誰にも言ってはいけないと思う。
かといって、この世界で自力で生活ができるなんて思うほど自惚れてもいない。
この2人に会えたことは多分、異世界の中でのたったひとつの幸運と言ったら過言かもしれないけど、それくらいいい出来事だったんだと思う。
助けてもらえるだけ助けて貰ったら2人から離れよう。クズかもしれないけど、それしか俺の生きる道は無いだろうから。何も知らない土地、力も何も無い、どうしようにも生活できるわけがないんだ。
力の使い方を教えてもらおう。自分でもできることは無いのか、そういえば、学校行ってる時色んな罠作って友達に引っ掛けて遊んでたっけ。
それはここの魔物にも通じるのだろうか…そして作れる材料はあるのだろうか…。
「…い、おいイチカ??何考え込んでるんだ、気分でも悪くなったか?」
「大丈夫だよヘリー、なにか俺に出来ることはないか、と思って。」
「そうか、イチカに出来ること…うぅん、なんかあるか?ケイル」
「そうですねぇ…」
2人して考え込んでしまった…
そこまで俺は役ただずなのか、なんか普通にショックを受けた。そして急にあっ、と閃いたようにヘリーが声を上げた。
「なぁイチカ、お前剣に興味無いか?」
「…は?剣?」
「そうだ!俺が教えるから、自分で動けるようになるまで俺が教えてやるよ!なんなら城に一緒に期間限定で住めばいい。」
「それはいい案ですね。そうしたら徐々に稼いでいけばいいですし、坊ちゃんの弟子だとしたら城に部屋くらいは用意して貰えるでしょう。」
なぜ俺が城に住む前提で話が進んでるんだ。
しかも剣をヘリーに教えてもらうという条件で。
こんな、こんな好条件に自分があれをしたいと思ったことが叶ってしまいそうになっている。
何かと運が良いのかもなぁ、前の人生はいいこと無かったし神様が気を使ってくれたのかもしれない。
ここは乗らないといけないのだろう。
「…なんかわかんねぇけど、お願いします…?」
「ところでイチカ、お前今いくつだ?」
「今?…17歳だな」
「「17歳!?!?!?!?」」
「…っくりしたぁ、、いきなり大声出さないでよふたりとも…」
そんな17歳に見えないかな…2人は信じられないという表情でずっとこっちを見ていた。確かに栄養不足とかで身長全然伸びなかったけど、そこまでチビってわけでもねぇだろう。2人がでかいだけだ。やめてくれ。これ以上俺の心をえぐらないでくれ。
「15歳かそこらかと思ってた…てことはお前学校は」
「前は行ってた、今は行ってない。」
そしたらふたりとも考え込んでしまった。
なんか、義務教育みたいなのがあるのだろうか。
「学校行きますか…?」
ケイルさんがこっちを恐る恐る見ながら声をかけてきた。2人は俺が学校が嫌で首吊りしようとして未遂に終わったとでも思ってるのだろうか。
そっちの方が都合良さそうだけど。
「学校は…嫌かな…。」
「そっか、なら、なら俺と一緒に城で学ぼう。」
「そこまでしてもらっていいのか?」
「ええ、坊ちゃんもイチカくんが居れば少しは真面目に勉強するでしょうから。」
それっぽく言えたかな、過去とか調べられたら俺終わりかな。まぁ、何かしらバレて問い詰められたら誤魔化してその日の内に逃げればいい。
今は、今だけは。
心優しいこの人たちに甘えてしまうのを許して欲しい。
誰に許しを求めてるのかも分からないけど。
「じゃあ、お願いします。」
俺は愛想笑いしながら頭を下げる。
2人は嬉しそうに返事をしてくれた。
この選択が自分の事を苦しめるとも知らずに。
2人が俺のこと守ってくれるとか言っていたし、俺は多分死なないだろう、きっと、多分、、、
「って無理だろ絶対…」
「いきなり喋ってどうしたんですかイチカくん?」
「いやいやいや、俺魔法使えないんですよ?」
「だから、俺たちが守るって言ったろ?なぁケイル」
「えぇ坊ちゃん。イチカくんが生活できるほどには稼ぐつもりですよ」
頼もしいことこの上ない言葉のはずなのに何故こんなにも嫌な予感というか、悪寒というか、とにかく、良くない気がするのは何故だろう。
しかしそれは俺の杞憂だったのだろうか。2人は魔法と剣でズバズバと気持ち悪い生物達を殺していく。この気持ち悪い生物達は魔物というらしい。
最初は吐いたりしてしまったがこの辺で神様が適当に付けてくれた力でも発動したのだろうか、段々と慣れてきてしまった。
そして俺に危険が迫ることも無く淡々と進んでいく。
魔物たちも少なくなってきて、ここらで休もうとヘリーが言ったので少し開けた場所にケイルさんが結界を貼ってそこでひと休みすることになった。
そして一息ついたところで何故か分からないが俺は質問攻めをされていた。
「イチカくん、君はなぜここの世界の記憶が無いんですか?」
「いや、記憶が無いというか知らないというか」
「知らない!?いや俺のことも知らなかったし…どういうことなんだ?」
「ほらそれはかくかくしかじかで」
「なんですかそのかくかくしかじかって」
「四角いムーブですよ」
「だからなんだよそれ!」
うぅ、めんどくさい、めんどくさいぞこれ。
圧倒的に無駄な時間を過ごしているよな?ケイルさんもこんなグイグイ来る人だったなんて。ヘリーはなんとなく分かるけど。
とにかく、別の世界で死んだからこっちに来たなんて誰にも言ってはいけないと思う。
かといって、この世界で自力で生活ができるなんて思うほど自惚れてもいない。
この2人に会えたことは多分、異世界の中でのたったひとつの幸運と言ったら過言かもしれないけど、それくらいいい出来事だったんだと思う。
助けてもらえるだけ助けて貰ったら2人から離れよう。クズかもしれないけど、それしか俺の生きる道は無いだろうから。何も知らない土地、力も何も無い、どうしようにも生活できるわけがないんだ。
力の使い方を教えてもらおう。自分でもできることは無いのか、そういえば、学校行ってる時色んな罠作って友達に引っ掛けて遊んでたっけ。
それはここの魔物にも通じるのだろうか…そして作れる材料はあるのだろうか…。
「…い、おいイチカ??何考え込んでるんだ、気分でも悪くなったか?」
「大丈夫だよヘリー、なにか俺に出来ることはないか、と思って。」
「そうか、イチカに出来ること…うぅん、なんかあるか?ケイル」
「そうですねぇ…」
2人して考え込んでしまった…
そこまで俺は役ただずなのか、なんか普通にショックを受けた。そして急にあっ、と閃いたようにヘリーが声を上げた。
「なぁイチカ、お前剣に興味無いか?」
「…は?剣?」
「そうだ!俺が教えるから、自分で動けるようになるまで俺が教えてやるよ!なんなら城に一緒に期間限定で住めばいい。」
「それはいい案ですね。そうしたら徐々に稼いでいけばいいですし、坊ちゃんの弟子だとしたら城に部屋くらいは用意して貰えるでしょう。」
なぜ俺が城に住む前提で話が進んでるんだ。
しかも剣をヘリーに教えてもらうという条件で。
こんな、こんな好条件に自分があれをしたいと思ったことが叶ってしまいそうになっている。
何かと運が良いのかもなぁ、前の人生はいいこと無かったし神様が気を使ってくれたのかもしれない。
ここは乗らないといけないのだろう。
「…なんかわかんねぇけど、お願いします…?」
「ところでイチカ、お前今いくつだ?」
「今?…17歳だな」
「「17歳!?!?!?!?」」
「…っくりしたぁ、、いきなり大声出さないでよふたりとも…」
そんな17歳に見えないかな…2人は信じられないという表情でずっとこっちを見ていた。確かに栄養不足とかで身長全然伸びなかったけど、そこまでチビってわけでもねぇだろう。2人がでかいだけだ。やめてくれ。これ以上俺の心をえぐらないでくれ。
「15歳かそこらかと思ってた…てことはお前学校は」
「前は行ってた、今は行ってない。」
そしたらふたりとも考え込んでしまった。
なんか、義務教育みたいなのがあるのだろうか。
「学校行きますか…?」
ケイルさんがこっちを恐る恐る見ながら声をかけてきた。2人は俺が学校が嫌で首吊りしようとして未遂に終わったとでも思ってるのだろうか。
そっちの方が都合良さそうだけど。
「学校は…嫌かな…。」
「そっか、なら、なら俺と一緒に城で学ぼう。」
「そこまでしてもらっていいのか?」
「ええ、坊ちゃんもイチカくんが居れば少しは真面目に勉強するでしょうから。」
それっぽく言えたかな、過去とか調べられたら俺終わりかな。まぁ、何かしらバレて問い詰められたら誤魔化してその日の内に逃げればいい。
今は、今だけは。
心優しいこの人たちに甘えてしまうのを許して欲しい。
誰に許しを求めてるのかも分からないけど。
「じゃあ、お願いします。」
俺は愛想笑いしながら頭を下げる。
2人は嬉しそうに返事をしてくれた。
この選択が自分の事を苦しめるとも知らずに。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる