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第1章:蒼天の神子
第22話:動く
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――春はあけぼの。ようよう白くゆく山際、少し明かりて、紫立ちたる雲の細くたなびきたる。
そんな一節が頭に浮かんで来た。東の空の紫が白んでゆき、向こうに見える山々が、朝日に照らされていく。
そう、夜が明けるのだ――
「って、今は秋…ん?霜月は冬か。おぉさむっ!」
冷たい風が肌をなでる。底冷えするような朝の寒さに身震いし、風に揺れる前髪をかき揚げた。この世界に来て三日目の朝。昨日のように夢と間違えることもない。ようやく体がこの世界になじんできたような気もする。そんな、心地の良い朝…
――朝?
「朝ぁ!?」
信じがたい事実に思わず叫び声をあげてしまった。向こうから怒りの視線が刺さってくる気がする。
そう、朝だ。おかしい。俺はさっきまで師忠さんに稽古をつけてもらっていたはず。どういうことだ?てか、ここは…御所か。なるほど、寝落ち?マジか…
戦闘が勃発して緊張maxのはずなのに、ぐっすり朝まで熟睡してしまっていた自分に軽く引きつつ、昨日のことを思い返す。そうしていると、
「お目覚めですか」
色白の美丈夫、高階師忠が縁側からひょっこり顔を出す。どうやらここは昼間いた部屋の隣らしい。
「おはようございます。えっと、俺っていつから寝てました?」
「丑の…いえ、寅の刻に差し掛かるころにはもうかなり怪しかったですね。ですので、私がこの部屋までお連れしました」
「え、それは申し訳ないです…」
いえいえ、などと言いながら師忠は笑みを浮かべる。しかし、全く記憶にない。まあ、昨日は疲れていたしそんなものなのだろうか。って、そんな場合ではない。もっと他に聞くことがあるだろうが。
「今、何時です?それと、状況はどうなりました?」
そう、昨日の夕暮れ時までは戦闘中、それも朝廷側が圧倒的不利の状況だった。国衙軍は、援軍はどうなった?南都軍は一体?
「今は卯の刻。丁度先ほど日の出でしたね。そして、現在の状況なんですが…」
師忠は少し黙り込む。別に険しい表情ではない。いつも通りの微笑。それゆえに、感情が読めない。これは…どっちなんだ?状況は良いのか?悪いのか?
しかし、師忠の答えはそのどちらでもなかった。
「実は、昨日から大した動きがありません。数刻前、河内国衙軍が巨椋池南端に布陣し、朝廷軍が巨椋池北端まで到達しましたが、夜襲を警戒して迂闊に動けず…そのまま夜が明けてしまいました」
――ようするに、膠着状態。
それなら、こちらが有利だ。河内国衙軍、山城国衙軍、そして朝廷軍。それらを合わせると、兵五千にはなるだろう。それに、朝廷軍には契神術師が何人かいると昨日聞いた。満仲や仁王丸クラスではないだろうが、きっと大きな戦力だろう。
となれば、戦力的には優勢。それに、三方向からの挟撃の形である。相手は単独でこちら側の勢力圏までやってきたわけだ。包囲されていては兵站なんて繋がりようがない。この形なら持久戦に持ち込んでも勝てる。
しかし、師忠の声はそこまで明るくはない。表情こそ微笑ではあるが、彼は戦況を全くもって楽観視していないのだ。
なぜなら――
「敵の本命はまだ行方知れず…なんですね」
師忠は顎を引く。
「そうですね。結局、彼らも特に大きな動きを見せなかった。そうなれば、こちらとしても動きにくい。相手の動き次第で、まだ状況は二転三転します」
「しかし、敵は動けますかね?今動いても三方向から潰されそうなもんなんですが…」
そんな言葉に師忠はふっ、と息をこぼし、こちらを見た。
「――動きますよ。それも、一刻以内に必ず…」
********************************
――巨椋池北岸、朝廷軍本陣。
「中将殿、依然敵側に動きはありません」
見張りの兵からの情報をまとめ、副将が時兼に報告する。そんな彼に、時兼は面倒くさそうに応じた。
「そうだろうよ。なんせ敵の兵力はざっと見た感じ二千五百。こっちも似たようなもんだが、東の山城国衙軍が八百、南の河内国衙軍が千二百ってとこか。こんな戦力差じゃ動いたところで叩き潰されるだけ。動くにしても、山城守の方に退却するぐらいじゃねえか?」
疲労の蓄積と不本意な出撃ゆえ、左近衛中将時兼の機嫌は相変わらずよくない。しかし、そうはいっても彼は朝廷の武官。気を抜いているわけではない。部下の報告に、そう戦況を分析する。
そこで、副将は首を傾げた。
「二千五百…?」
「それがどうしたってんだ?」
「いえ、確か出撃前の情報では敵兵は四千となっていたはず。残りの千五百はどこへ行ったんでしょう?」
副将の感じた違和感。しかし、時兼は向こうに布陣する南都軍の陣営を一瞥して、ふん、と鼻を鳴らす。
「誤報じゃねえのか?見ろ、どう見ても四千はいねえだろ」
「伏兵、という可能性は?」
「馬鹿か。どうやってこんな何もねえ見晴らしのいいトコに千五百も兵を隠すんだよ」
部下ははぁ、と一応は納得の相打ちを打ちつつも、どこか腑に落ちないといった表情を浮かべていた。そんな時だった。
「報告!南都軍東に向けて進軍中!」
「それ来たッ!!」
伝令の報告に、時兼が叫び声を上げる。
南都軍が動いた。それも、自分たちの軍に背中を向けて。
――絶好の機会!
時兼は進軍の命令を下す。夜の間に進軍準備を整えていた朝廷軍は、速やかに南東の南都軍に向けて進みだした。それに呼応するように、河内国衙軍も動き出す。三つの軍勢が、一気に南都軍を包囲、殲滅する動きを見せる。
朝廷側の兵力は計四千五百、対する南都軍は二千五百。兵力差は大きい。退路を断たれた南都軍に待ち受ける未来は、誰の眼にも明らかだ。
ついにこの戦いが終わる、その最後の衝突――そう思われたその時だった。突如轟音が朝廷軍の本陣まで鳴り響く。そして、伝令の悲痛な叫びが時兼たちの耳を突いた。
「敵襲!西側に配置していた軍勢と、正体不明の軍千五百が交戦中!わが方被害甚大!奇襲!奇襲!!」
「――…は?」
全く予期せぬ方角からの攻撃。本陣は大混乱に陥った。
――敵襲だと?!どういうことだ!敵軍は南東にいるはず。それはここからも見える。それが何故西から攻撃を受けている!?
――時兼は、戦況を見誤った。
「南都軍反転!二千五百の軍勢がこちらに来ます!」
包囲するつもりが、逆に包囲される形となる。時兼は何もできなかった。ただ、近づいてくる死の足音に彼の心臓は必死の抵抗を見せ、脈を速める。しかし、脳は追いつかない。
彼は、こういう時どう対処すれば良いのかを知らなかった。政争に明け暮れ、実際に刃を握って戦場に出ることのなかった都の貴族は、実際の戦場での心構えなど持ち合わせてはいなかったのである。
そんな彼の脳裏に浮かんだのは、皮肉にもあの飴色の髪の男だった。時兼の中で、いくつかの点が線でつながっていく。そしてようやく彼は気づいた。
――まさか、この俺が謀られたのか…!?
崩壊していく戦線。一気に敵軍が流れ込んでくる。突如地獄絵図へと変わる本陣の中で、打ち取られていく副官たちを眺めながら、時兼は叫ぶ。
「これも貴様の狙い通りかァ!!師輔ェ!!」
そんな彼の最期の怒りも、戦場の喧騒にかき消されて空しく散っていった。
********************************
「そうか。死んだか」
蔵人頭師氏の報告に、「彩天」は無表情のまま淡々と答える。
総大将が死んだ。それにしては酷くあっさりとした対応だ。まるで、予定通りとでも言わんばかりの対応。左大臣仲平を始めとする多くの公卿が顔を引きつらせ、動揺を露にするのとは全く対照的だ。海人は、そんな彼の態度にどこか空恐ろしいものを感じる。
しかし、動揺が見えないのは彼だけではない。
「さて、左近衛中将がお隠れになったのなら、次の手が要る。権中納言、何か策はあるか?」
小野宮大納言、藤原実頼はそう光の消えた目で淡々と答えた。
彼を見て、海人は確信する。
――これは、全て彼らの筋書きだ。師輔、そして実頼が、南都軍を使って時兼を消したのだ。理由は察しが付く。権力闘争だ。彼らは、戦争すらも権力闘争の手段としてしまうのか…
ここにきて初めて、海人は平安貴族がいかに冷酷で狡猾で、大胆不敵な人種であるかを実感する。親戚、兄弟姉妹なんて関係ない。己を害する恐れありと判断すれば、持ちうる手段を用いて排除する。それが、この時代のスタンダード。
決して絵巻物の中の雅な世界だけが、平安の世ではない。むしろ、あんなものは建前。現実は言うに及ばず。海人は、背中にうすら寒いものを感じつつ、その震えを抑える。
そんな海人には目もくれず、彩天は暫し天を仰いだ。そして――
「仕方あるまい。我が出よう」
実頼、師忠を除く公卿たち、そして海人が目を見開いた。
ついに、「彩天」が動く。
神子が、その力を朝敵に振るう――
そんな一節が頭に浮かんで来た。東の空の紫が白んでゆき、向こうに見える山々が、朝日に照らされていく。
そう、夜が明けるのだ――
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冷たい風が肌をなでる。底冷えするような朝の寒さに身震いし、風に揺れる前髪をかき揚げた。この世界に来て三日目の朝。昨日のように夢と間違えることもない。ようやく体がこの世界になじんできたような気もする。そんな、心地の良い朝…
――朝?
「朝ぁ!?」
信じがたい事実に思わず叫び声をあげてしまった。向こうから怒りの視線が刺さってくる気がする。
そう、朝だ。おかしい。俺はさっきまで師忠さんに稽古をつけてもらっていたはず。どういうことだ?てか、ここは…御所か。なるほど、寝落ち?マジか…
戦闘が勃発して緊張maxのはずなのに、ぐっすり朝まで熟睡してしまっていた自分に軽く引きつつ、昨日のことを思い返す。そうしていると、
「お目覚めですか」
色白の美丈夫、高階師忠が縁側からひょっこり顔を出す。どうやらここは昼間いた部屋の隣らしい。
「おはようございます。えっと、俺っていつから寝てました?」
「丑の…いえ、寅の刻に差し掛かるころにはもうかなり怪しかったですね。ですので、私がこの部屋までお連れしました」
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いえいえ、などと言いながら師忠は笑みを浮かべる。しかし、全く記憶にない。まあ、昨日は疲れていたしそんなものなのだろうか。って、そんな場合ではない。もっと他に聞くことがあるだろうが。
「今、何時です?それと、状況はどうなりました?」
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しかし、師忠の答えはそのどちらでもなかった。
「実は、昨日から大した動きがありません。数刻前、河内国衙軍が巨椋池南端に布陣し、朝廷軍が巨椋池北端まで到達しましたが、夜襲を警戒して迂闊に動けず…そのまま夜が明けてしまいました」
――ようするに、膠着状態。
それなら、こちらが有利だ。河内国衙軍、山城国衙軍、そして朝廷軍。それらを合わせると、兵五千にはなるだろう。それに、朝廷軍には契神術師が何人かいると昨日聞いた。満仲や仁王丸クラスではないだろうが、きっと大きな戦力だろう。
となれば、戦力的には優勢。それに、三方向からの挟撃の形である。相手は単独でこちら側の勢力圏までやってきたわけだ。包囲されていては兵站なんて繋がりようがない。この形なら持久戦に持ち込んでも勝てる。
しかし、師忠の声はそこまで明るくはない。表情こそ微笑ではあるが、彼は戦況を全くもって楽観視していないのだ。
なぜなら――
「敵の本命はまだ行方知れず…なんですね」
師忠は顎を引く。
「そうですね。結局、彼らも特に大きな動きを見せなかった。そうなれば、こちらとしても動きにくい。相手の動き次第で、まだ状況は二転三転します」
「しかし、敵は動けますかね?今動いても三方向から潰されそうなもんなんですが…」
そんな言葉に師忠はふっ、と息をこぼし、こちらを見た。
「――動きますよ。それも、一刻以内に必ず…」
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――巨椋池北岸、朝廷軍本陣。
「中将殿、依然敵側に動きはありません」
見張りの兵からの情報をまとめ、副将が時兼に報告する。そんな彼に、時兼は面倒くさそうに応じた。
「そうだろうよ。なんせ敵の兵力はざっと見た感じ二千五百。こっちも似たようなもんだが、東の山城国衙軍が八百、南の河内国衙軍が千二百ってとこか。こんな戦力差じゃ動いたところで叩き潰されるだけ。動くにしても、山城守の方に退却するぐらいじゃねえか?」
疲労の蓄積と不本意な出撃ゆえ、左近衛中将時兼の機嫌は相変わらずよくない。しかし、そうはいっても彼は朝廷の武官。気を抜いているわけではない。部下の報告に、そう戦況を分析する。
そこで、副将は首を傾げた。
「二千五百…?」
「それがどうしたってんだ?」
「いえ、確か出撃前の情報では敵兵は四千となっていたはず。残りの千五百はどこへ行ったんでしょう?」
副将の感じた違和感。しかし、時兼は向こうに布陣する南都軍の陣営を一瞥して、ふん、と鼻を鳴らす。
「誤報じゃねえのか?見ろ、どう見ても四千はいねえだろ」
「伏兵、という可能性は?」
「馬鹿か。どうやってこんな何もねえ見晴らしのいいトコに千五百も兵を隠すんだよ」
部下ははぁ、と一応は納得の相打ちを打ちつつも、どこか腑に落ちないといった表情を浮かべていた。そんな時だった。
「報告!南都軍東に向けて進軍中!」
「それ来たッ!!」
伝令の報告に、時兼が叫び声を上げる。
南都軍が動いた。それも、自分たちの軍に背中を向けて。
――絶好の機会!
時兼は進軍の命令を下す。夜の間に進軍準備を整えていた朝廷軍は、速やかに南東の南都軍に向けて進みだした。それに呼応するように、河内国衙軍も動き出す。三つの軍勢が、一気に南都軍を包囲、殲滅する動きを見せる。
朝廷側の兵力は計四千五百、対する南都軍は二千五百。兵力差は大きい。退路を断たれた南都軍に待ち受ける未来は、誰の眼にも明らかだ。
ついにこの戦いが終わる、その最後の衝突――そう思われたその時だった。突如轟音が朝廷軍の本陣まで鳴り響く。そして、伝令の悲痛な叫びが時兼たちの耳を突いた。
「敵襲!西側に配置していた軍勢と、正体不明の軍千五百が交戦中!わが方被害甚大!奇襲!奇襲!!」
「――…は?」
全く予期せぬ方角からの攻撃。本陣は大混乱に陥った。
――敵襲だと?!どういうことだ!敵軍は南東にいるはず。それはここからも見える。それが何故西から攻撃を受けている!?
――時兼は、戦況を見誤った。
「南都軍反転!二千五百の軍勢がこちらに来ます!」
包囲するつもりが、逆に包囲される形となる。時兼は何もできなかった。ただ、近づいてくる死の足音に彼の心臓は必死の抵抗を見せ、脈を速める。しかし、脳は追いつかない。
彼は、こういう時どう対処すれば良いのかを知らなかった。政争に明け暮れ、実際に刃を握って戦場に出ることのなかった都の貴族は、実際の戦場での心構えなど持ち合わせてはいなかったのである。
そんな彼の脳裏に浮かんだのは、皮肉にもあの飴色の髪の男だった。時兼の中で、いくつかの点が線でつながっていく。そしてようやく彼は気づいた。
――まさか、この俺が謀られたのか…!?
崩壊していく戦線。一気に敵軍が流れ込んでくる。突如地獄絵図へと変わる本陣の中で、打ち取られていく副官たちを眺めながら、時兼は叫ぶ。
「これも貴様の狙い通りかァ!!師輔ェ!!」
そんな彼の最期の怒りも、戦場の喧騒にかき消されて空しく散っていった。
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「そうか。死んだか」
蔵人頭師氏の報告に、「彩天」は無表情のまま淡々と答える。
総大将が死んだ。それにしては酷くあっさりとした対応だ。まるで、予定通りとでも言わんばかりの対応。左大臣仲平を始めとする多くの公卿が顔を引きつらせ、動揺を露にするのとは全く対照的だ。海人は、そんな彼の態度にどこか空恐ろしいものを感じる。
しかし、動揺が見えないのは彼だけではない。
「さて、左近衛中将がお隠れになったのなら、次の手が要る。権中納言、何か策はあるか?」
小野宮大納言、藤原実頼はそう光の消えた目で淡々と答えた。
彼を見て、海人は確信する。
――これは、全て彼らの筋書きだ。師輔、そして実頼が、南都軍を使って時兼を消したのだ。理由は察しが付く。権力闘争だ。彼らは、戦争すらも権力闘争の手段としてしまうのか…
ここにきて初めて、海人は平安貴族がいかに冷酷で狡猾で、大胆不敵な人種であるかを実感する。親戚、兄弟姉妹なんて関係ない。己を害する恐れありと判断すれば、持ちうる手段を用いて排除する。それが、この時代のスタンダード。
決して絵巻物の中の雅な世界だけが、平安の世ではない。むしろ、あんなものは建前。現実は言うに及ばず。海人は、背中にうすら寒いものを感じつつ、その震えを抑える。
そんな海人には目もくれず、彩天は暫し天を仰いだ。そして――
「仕方あるまい。我が出よう」
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