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第1章:蒼天の神子
第26話:チュートリアルはここまで
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真っ白な、何もない部屋。床はあるが、天井も壁もない。部屋とは言ったが、もしかするとただのだだっ広い空間というほうが適切なのかもしれない。だが、海人はその空間を部屋だと認識した。
海人は一人、そこに佇んでいる。自分の吐息、心臓の鼓動くらいしか音もしない。このなんとも言えない居心地の悪さには覚えがある。その部屋は、ついこの間見たばかりの部屋で――
「やあ、昨日ぶり!」
突然、後ろから声がした。海人は驚いて肩をビクッ、と震わせ、振り返る。そこに、その男は立っていた。
「――古都主…!」
手をひらひらと振りながら、彼はニヤニヤと笑う。布で口元以外は隠れているが、さぞ愉快そうな顔をしていることだろう。
そんな彼は、いつの間にか現れた椅子に腰かけ、いつの間にか現れたテーブルの上のティーカップを手に取った。
「僕のこと覚えててくれたんだ?自分の名前も忘れてしまうような君だから、僕のことも忘れてしまっていやしないかと心配したよ」
「馬鹿言え。俺の記憶を弄ったのはお前だろうが!」
相変わらず人の神経を逆なでするような態度の古都主に、海人は声を荒げる。だが、古都主は特に気にも留めず、新しいカップを差し出した。
「いるかい?」
「いらない!」
「そう、つれないなぁ」
クスクス笑いながら、古都主は手を放す。カップは床に吸い込まれ、消えていった。
「まぁ今回、君が余り穏やかでないのは半分くらい僕のせいだ。それは詫びよう」
「は?」
唐突な謝罪。妙な態度の古都主に、海人は疑念を抱いて眉を顰める。
「僕としたことが君の記憶の処理を少しミスっちゃってねぇ、せっかくあげたヒントとかゲームの勝利条件とかにロックを掛けてしまっていた。危うく初手で君を死なせてしまうところだったよ」
そこで海人は思い出す。師忠の言葉を思い出そうとしていた時に感じた違和感。あれは、古都主のせいで生じたものだったということだろう。
――そういえば、「言霊の種火」とか、困ったときは取りあえず口に出してみろ、みたいなこと言ってたなコイツ…
ただ、実際それが役に立つものだったのかは今となってもよく分からない。仮に役立つものだったとしてもそれを活かせたかどうかは疑問だ。ただ、それでもどうやら助言のつもりであったことは確からしい。
なら、これだけは言える。
「お前は、俺が死んだら困るのか?」
本来、飛ばした後までわざわざ面倒を見なくてもよさそうなのに、助言までしてしかも自分のミスを詫びに来たのだ。自由をそのまま擬人化したような振舞の彼にしては変に面倒見が良いような気がしないでもない。
――いや、本当にミスなのかは疑問の余地は残るが…
ともかく、今こうして現れた以上無干渉で放っておくわけにもいかないのだろう。となれば、自分が古都主の何かしらの計画やら何やらに絡んでいると考えるのが普通だ。さらに、絡んでいて、かつこうして干渉してくる時点で、自分の存在が古都主にとって重要だとも海人は考えたわけである。
古都主は品定めするような、そして興味深そうな仕草で海人を見つめて、
「おや、唐突だね。それはどういう意味だい?もし、僕が君に恋愛感情を抱いているかという問いな」
「馬鹿か。俺はお前と違って別に男色趣味はない」
「まるで僕がその手の人間みたいな言い方はよしておくれよ」
古都主は不機嫌そうに手を広げて抗議の意思を示すが、海人は取り合わない。ただ、まったく考えのわからない古都主の腹の底を探るため、その糸口をつかもうとする。
「そのままの意味だ。俺が死ぬと、お前に不都合でも生じるのか?」
海人が古都主を睨みつけた。その剣幕に古都主はおお怖い、と大袈裟なリアクションを取る。その挙動すべてが海人の不快感を刺激することを知ってか知らずか、彼はまたいつも通りの表情を浮かべて、
「にしても、面白い解釈だ。どうすれば今までのやり取りでそこまで飛ばせるのかはよく分からないけど、当たらずとも遠からずといったところかなぁ」
「回りくどい。イエスかノーかで答えろ」
「それは状況次第だねぇ。ただ、ここで死なれちゃうとちょっと困ったことにはなっただろうから、イエスと答えておくとしようか」
なんとも的を得ないような、外したような返答。ただ、どうやら今回に限っては古都主の思惑通りにことが進んだような気がして、どこか海人は釈然としない気持ちになる。
「いっそあのまま死んでやった方が良かったか?」
「面白いこと言うねぇ。そんなに僕が嫌いかい?まぁけどそれ、僕も困るけど君の方が困るじゃん。仁王丸との約束も反故にすることになるし、なにより僕とのゲームに負けたも同然。そんなの君のプライドが許すはずがない」
「ぐ…」
悔しいが図星。海人は唇をつむぐ。その様子をみて、さらに調子に乗り出す古都主へと殺意が芽生え始めたころ、古都主は一つ息を吐いた。
「まぁ、僕は別に君をからかいに来たわけじゃぁない。ただ、今回生き残ったことに賛辞を送りに来ただけさ」
「別にいらんが?」
「そういわずに素直に受け取りなよ。僕が人を褒めることなんて最近は少なくなってしまったから、結構レアだよ?」
なぜかどことなく自慢げな様子の古都主にとうとう愛想を尽かし、海人はそっぽを向いた。会話の意欲すらなくしてしまったということだろう。暫しの沈黙が訪れる。
「…」
その沈黙から幾何かして、古都主は口を開いた。
「まぁ、今回君は晴れて権限を行使したわけだ。当面この世界で生きていくためのツールは手に入ったことになるね」
「…それがどうした」
「どうしたと聞かれると困るけど、そうだね…うん」
心底興味なさそうな海人を横目に、古都主は暫し思案する。そして――
「チュートリアルはここまで、ってことかな。ここから先は、まぁ好きにやってくれたまえ。僕はその辺から見守っていることにするよ」
それじゃぁ、と古都主は手を振った。
白い部屋が歪み、崩れていく。海人たちは、再びこの空間から追い出される。
――さすがに三回目だと慣れてくるな。
そんな悠長なことを考えながら、海人は床の割れ目から下に落ちて、落ちて、落ちて――
*************************************
後頭部にやわらかい感触。そして、丁度いい暖かさ、いい匂い。
なんともいえない心地よさ。まるで、ゆりかごに揺られているような、そんな安息。さきほどまでいた空間とは天と地ほどの差だ。もちろん、あっちが地、こっちが天。
――天…天国か。俺、死んだのか…?
そんな感慨を抱きながら、おもむろに目を開く。そこには、黒髪の美少女の姿があって――
「お目覚めですか?」
銀鈴のような、透き通った声。なるほど、そういうことか。
「天使…やっぱり俺死ん」
「は?」
その黒髪ロング天使は、割とガチトーンで困惑の声を上げ、何か痛い人でも見るような目でこちらを見てくる。というか、明らかにこれは憐みの目だな。いや、そんな目で見なくても…俺にその手の趣味は――
「って、仁王丸か。ん――…!?」
今更になってようやく状況に気づいた。後頭部のやわらかい感触、人肌のような温かさ――これは、
――膝枕!?
バッ、と飛び起き、自分でもなぜかわからないが正座になって座りなおす。一方の仁王丸は「何をそんなに慌てて」と怪訝な顔をしてこちらを見つめる。まさかコイツ、無自覚か…!
「こ、これはどういう…なんで膝枕!?」
「宰相殿がそうすれば早くお目覚めになるとおっしゃいましたので」
仁王丸は平然とそう答えた。いや、そんなはずはないだろと突っ込みたくなる謎理論だが、俺としては役得感がある。ここは素直に師忠さんに感謝すべきか。
それはさておき、目が覚めて暫らく経ってようやく頭が回り始める。そうして始まるのはこれまでの状況整理だ。
――えっと、確かあれだよな…宇治での戦況が変化して、「彩天」が術式展開して、満仲が現れてごちゃごちゃしてたらなんかすごいのが飛んできた。で、それを多分俺が防いだと…すげえ濃い午前中だな…
と、そこまで整理しておいて海人はふと周りを見渡した。そして、いつの間にか師忠邸の自室に帰っていることに気づく。
――ってことは、あの後気を失って運ばれたのか…
自分が権限を行使した後のことについて状況について理解がちょっとずつ追いついてくる。が、外を見て声を失った。
――は?あれ…朝?
「仁王丸、俺って丸一日気絶してたの?」
「いえ、5日ほどお眠りになっておられました」
「へぇ、5日も」
――ん?
「ええ、5日です」
仁王丸はまたしても平然と答える。が、今回に関しては、俺の方が平然とはしていられない。いや、だって――
「5日ぁ!?」
思わず声を荒げてしまった。いや、ビックリするだろ!ていうかマジか!言霊の種火とやら、あの一回で代償デカすぎない!?大技一回防げても5日間行動不能とか利用価値ゼロだろ!!!
――どうしようもなくハズレに近い能力じゃんコレ…
衝撃の事実に肩をおろす。あれだけ死にそうな体験をしておいて、得られたものがこれじゃあなんか損した気分だ。
「マジかぁ…」
でも、クヨクヨしていてもどうしようもない。このクソザコ能力の使い方は後々考えるとして、取りあえず、この5日間のこととか確認しておかないと…
「俺が寝てた5日間って、何かあった?」
「そうですね…いくつか」
「ほう」
いくつかあったんだ…まあそりゃそうか。普通に考えて結構な大事件だしな。その間ずっと寝てたっていうのはちょっと申し訳ない気もするけど…
そんなことを考えていると、仁王丸はおもむろに話し始めた。
「まず、神子様がお倒れになった後すぐ、南都軍は転移術式で撤退しました。それと「影」も、その混乱に乗じて逃げたようです。まあ、私はその場にいなかったので全て宰相殿からの伝聞ですが」
「そういえば、仁王丸たちはあの時どこにいたんだ?別れた後一切見かけなかったけど」
「そんなに遠くにはいませんでしたよ。私は御所の東、犬麻呂は北を警護していました。宰相殿は「本命」が御所内に現れると踏んでいましたので、それを見越しての配置だったようです。ですので、「まさか平安京の境界から一撃を加えてくるとは」と悔しがっておいででした」
淡々と語る仁王丸。だが、冷静に考えてみてほしい。
――平安京の境界…!?え、方角的に南からの攻撃だったけど、それはつまり十条、羅城門のあたりからの攻撃だったってことか?は?御所まで5、6キロはあるぞ!?
「なんだそのマップ兵器…てか、結局敵の「本命」って何だったの?」
――これだけの範囲攻撃なら、さすがに個人じゃないな…なら陽成院派の作った対平安京決戦兵器的な何か――
「蒼天の神子、だそうです」
「ソウテンノミコン?」
――対平安京決戦兵器ソウテンノミコン?なにそれ強そう。
あんまり内容が頭に入ってこない。腑の抜けたような顔をしていると、仁王丸はあきれ顔でため息をついて、
「『蒼天』の神子ですよ。皇国の六神子の序列二位。『神裔』に次ぐ格を持つ現人神。ながらく所在不明でしたが、やはり陽成院派の人間だったとは…」
物憂しげな様子でそう語る。が、俺の理解はまだちょっと追いついてない。
――えっと…要するに、陽成院は「蒼天の神子」とかいうブッ壊れ性能の一個人を本命に…?4千の兵も、満仲も、全部その「蒼天の神子」とかいうやつの前座だったってことか…?いや、そうなると――
「あの攻撃、その『蒼天』がやったのか?」
そう考えるしかなくなる。いや、神子がすごいってのは聞いてたけど流石にそこまではちょっと…百歩譲って何人かの合わせ技とか…
と少しでも現実的な結論を探るが、
「ええ、神子様が防いだのは彼一人の一撃です」
返ってきた非現実的な回答。どうやら現実は俺の想定をはるかに超えてくるらしい。
「必殺技で町吹っ飛ばせるとか、もう存在が災害じゃんそれ…」
「必殺技…?いえ、宰相殿が「まだ彼は実力の2割も出していない。おそらくあれは素戔嗚尊の術式の中では下から2番目くらいのもの。正直肝が冷えました」なんておっしゃっていました」
「ああ、そう…」
もう一周回って驚かなくもなってきた。規格外すぎてなんといって良いのかわからない。というか、俺はそんな奴と戦うことになるのか?普通に無理ゲーじゃね?
呆然とする俺をなんともいえない表情で仁王丸は見つめる。そして、再びはあ、とため息をついた。
「え、何のため息?」
「…さて、その後のことですが」
彼女は俺の質問を華麗にスルーする。俺嫌われてんのかな…
「後処理がひと段落ついた後、論功行賞および責任追及が行われました。責任に関しては今回宰相殿と「彩天」に矛先が向きましたが、左大臣殿が「なれば、誰ならもっと上手くやれたのか」とおっしゃり結局誰にも処分は下りませんでした」
そんなもんでいいのか?って気もしないでもないけど、確かに左大臣…あの爺さんのいうことも一理ある。あと、この状況で公卿の処分とかやってる場合じゃなさそうだし。
にしても、時々入る仁王丸の微妙に似てない声真似はなんだ?
「それから論功行賞についてですが、時兼殿が戦死し、空席となった左近衛中将の席に蔵人頭殿がおつきになりました。そして、神子様についても宰相殿が叙位をお申し入れになり、摂政殿下がその場でお認めになりました」
「お?」
――叙位の推薦?これはもしや…
「おめでとうございます。従五位下の直叙、晴れて大夫の身分ですね。藤原の嫡流並みの待遇ですよ?」
「おぉ!!」
興奮のあまり声が出た。さっきは仁王丸に無視されていささか気分が落ち込んだが、もはやそんなことはどうでもいい。だって、
――ついに俺も官位持ち!貴族の仲間入りじゃんやったね!
歴史オタとしては現実味がないくらいの好待遇。転移してきて八日で貴族になれるなんて、もしかして案外イージーモードだったり?
急に余裕が出てくる。そうだ、別に俺一人であんな化け物相手にしなくても、貴族の身分を使って人を動かして上手くやれば…
そんな甘いことを考えていたが――
「それと同時に、例幣副使に任命されました」
――ん?レーヘーフクシ?
聞きなれない役職。なんとなく響きから想像がつかないこともないが、
「なんぞそれ?」
「帝の目代として、伊勢に幣帛を奉るため遣わされる祭使、その副使です。戦乱の影響でここ何年も絶えていたそうですが、なぜか今回急遽派遣されることになったようで…」
ああー!例幣使ね!やっぱ聞いたことあるわ。でもあれ?待てよ…
「伊勢?」
「ええ」
「伊勢って今どこの勢力圏?」
「伊勢自体はほぼ中立ですが…」
なんというか、いやな予感しかしない。だって、伊勢って今の三重でしょ?奈良の隣じゃん。てことは、
「実質陽成院派の勢力圏ですね」
「ですよねー」
やっぱりそうだ。人生そんなに甘くない!ようするに、俺は近々敵の勢力圏、それも多分かなりの重要地点に否応なく行かされるわけだ。これ死んだんじゃね?
「はぁ…」
絶望というか、あきらめというか、そんな何とも言えない声が漏れる。
いや、これは許して?さすがにこんな連続で戦地に送り込まれたら持たないよ俺?だって俺ついこの間まで高校生だよ?さすがに…ちょっと仁王丸さん?そんな失望したような目で見ないで…
仁王丸の俺に対する元の期待値が高すぎるせいか、弱気な態度をとるとすぐにポイントが下がっていく気がする。これ、ほっといたらマイナスになるんじゃね。ていうか多分比較対象があの金髪とか「蒼天」さんなんだろうな。俺も一応神子扱いだし…でも、さすがにあのレベルの奴と比べられると困るよ…
「ともあれ、出立は五日後、かなり急ですが準備をしなくてはなりませんね」
「急すぎない?」
まあ、決められちゃった以上は行くしかないのだろう。
こうして、俺の人生初の伊勢旅行はこんな最悪の形で幕をあけることとなった。それまで五日間、しばしの休息とすることにしよう。
海人は一人、そこに佇んでいる。自分の吐息、心臓の鼓動くらいしか音もしない。このなんとも言えない居心地の悪さには覚えがある。その部屋は、ついこの間見たばかりの部屋で――
「やあ、昨日ぶり!」
突然、後ろから声がした。海人は驚いて肩をビクッ、と震わせ、振り返る。そこに、その男は立っていた。
「――古都主…!」
手をひらひらと振りながら、彼はニヤニヤと笑う。布で口元以外は隠れているが、さぞ愉快そうな顔をしていることだろう。
そんな彼は、いつの間にか現れた椅子に腰かけ、いつの間にか現れたテーブルの上のティーカップを手に取った。
「僕のこと覚えててくれたんだ?自分の名前も忘れてしまうような君だから、僕のことも忘れてしまっていやしないかと心配したよ」
「馬鹿言え。俺の記憶を弄ったのはお前だろうが!」
相変わらず人の神経を逆なでするような態度の古都主に、海人は声を荒げる。だが、古都主は特に気にも留めず、新しいカップを差し出した。
「いるかい?」
「いらない!」
「そう、つれないなぁ」
クスクス笑いながら、古都主は手を放す。カップは床に吸い込まれ、消えていった。
「まぁ今回、君が余り穏やかでないのは半分くらい僕のせいだ。それは詫びよう」
「は?」
唐突な謝罪。妙な態度の古都主に、海人は疑念を抱いて眉を顰める。
「僕としたことが君の記憶の処理を少しミスっちゃってねぇ、せっかくあげたヒントとかゲームの勝利条件とかにロックを掛けてしまっていた。危うく初手で君を死なせてしまうところだったよ」
そこで海人は思い出す。師忠の言葉を思い出そうとしていた時に感じた違和感。あれは、古都主のせいで生じたものだったということだろう。
――そういえば、「言霊の種火」とか、困ったときは取りあえず口に出してみろ、みたいなこと言ってたなコイツ…
ただ、実際それが役に立つものだったのかは今となってもよく分からない。仮に役立つものだったとしてもそれを活かせたかどうかは疑問だ。ただ、それでもどうやら助言のつもりであったことは確からしい。
なら、これだけは言える。
「お前は、俺が死んだら困るのか?」
本来、飛ばした後までわざわざ面倒を見なくてもよさそうなのに、助言までしてしかも自分のミスを詫びに来たのだ。自由をそのまま擬人化したような振舞の彼にしては変に面倒見が良いような気がしないでもない。
――いや、本当にミスなのかは疑問の余地は残るが…
ともかく、今こうして現れた以上無干渉で放っておくわけにもいかないのだろう。となれば、自分が古都主の何かしらの計画やら何やらに絡んでいると考えるのが普通だ。さらに、絡んでいて、かつこうして干渉してくる時点で、自分の存在が古都主にとって重要だとも海人は考えたわけである。
古都主は品定めするような、そして興味深そうな仕草で海人を見つめて、
「おや、唐突だね。それはどういう意味だい?もし、僕が君に恋愛感情を抱いているかという問いな」
「馬鹿か。俺はお前と違って別に男色趣味はない」
「まるで僕がその手の人間みたいな言い方はよしておくれよ」
古都主は不機嫌そうに手を広げて抗議の意思を示すが、海人は取り合わない。ただ、まったく考えのわからない古都主の腹の底を探るため、その糸口をつかもうとする。
「そのままの意味だ。俺が死ぬと、お前に不都合でも生じるのか?」
海人が古都主を睨みつけた。その剣幕に古都主はおお怖い、と大袈裟なリアクションを取る。その挙動すべてが海人の不快感を刺激することを知ってか知らずか、彼はまたいつも通りの表情を浮かべて、
「にしても、面白い解釈だ。どうすれば今までのやり取りでそこまで飛ばせるのかはよく分からないけど、当たらずとも遠からずといったところかなぁ」
「回りくどい。イエスかノーかで答えろ」
「それは状況次第だねぇ。ただ、ここで死なれちゃうとちょっと困ったことにはなっただろうから、イエスと答えておくとしようか」
なんとも的を得ないような、外したような返答。ただ、どうやら今回に限っては古都主の思惑通りにことが進んだような気がして、どこか海人は釈然としない気持ちになる。
「いっそあのまま死んでやった方が良かったか?」
「面白いこと言うねぇ。そんなに僕が嫌いかい?まぁけどそれ、僕も困るけど君の方が困るじゃん。仁王丸との約束も反故にすることになるし、なにより僕とのゲームに負けたも同然。そんなの君のプライドが許すはずがない」
「ぐ…」
悔しいが図星。海人は唇をつむぐ。その様子をみて、さらに調子に乗り出す古都主へと殺意が芽生え始めたころ、古都主は一つ息を吐いた。
「まぁ、僕は別に君をからかいに来たわけじゃぁない。ただ、今回生き残ったことに賛辞を送りに来ただけさ」
「別にいらんが?」
「そういわずに素直に受け取りなよ。僕が人を褒めることなんて最近は少なくなってしまったから、結構レアだよ?」
なぜかどことなく自慢げな様子の古都主にとうとう愛想を尽かし、海人はそっぽを向いた。会話の意欲すらなくしてしまったということだろう。暫しの沈黙が訪れる。
「…」
その沈黙から幾何かして、古都主は口を開いた。
「まぁ、今回君は晴れて権限を行使したわけだ。当面この世界で生きていくためのツールは手に入ったことになるね」
「…それがどうした」
「どうしたと聞かれると困るけど、そうだね…うん」
心底興味なさそうな海人を横目に、古都主は暫し思案する。そして――
「チュートリアルはここまで、ってことかな。ここから先は、まぁ好きにやってくれたまえ。僕はその辺から見守っていることにするよ」
それじゃぁ、と古都主は手を振った。
白い部屋が歪み、崩れていく。海人たちは、再びこの空間から追い出される。
――さすがに三回目だと慣れてくるな。
そんな悠長なことを考えながら、海人は床の割れ目から下に落ちて、落ちて、落ちて――
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後頭部にやわらかい感触。そして、丁度いい暖かさ、いい匂い。
なんともいえない心地よさ。まるで、ゆりかごに揺られているような、そんな安息。さきほどまでいた空間とは天と地ほどの差だ。もちろん、あっちが地、こっちが天。
――天…天国か。俺、死んだのか…?
そんな感慨を抱きながら、おもむろに目を開く。そこには、黒髪の美少女の姿があって――
「お目覚めですか?」
銀鈴のような、透き通った声。なるほど、そういうことか。
「天使…やっぱり俺死ん」
「は?」
その黒髪ロング天使は、割とガチトーンで困惑の声を上げ、何か痛い人でも見るような目でこちらを見てくる。というか、明らかにこれは憐みの目だな。いや、そんな目で見なくても…俺にその手の趣味は――
「って、仁王丸か。ん――…!?」
今更になってようやく状況に気づいた。後頭部のやわらかい感触、人肌のような温かさ――これは、
――膝枕!?
バッ、と飛び起き、自分でもなぜかわからないが正座になって座りなおす。一方の仁王丸は「何をそんなに慌てて」と怪訝な顔をしてこちらを見つめる。まさかコイツ、無自覚か…!
「こ、これはどういう…なんで膝枕!?」
「宰相殿がそうすれば早くお目覚めになるとおっしゃいましたので」
仁王丸は平然とそう答えた。いや、そんなはずはないだろと突っ込みたくなる謎理論だが、俺としては役得感がある。ここは素直に師忠さんに感謝すべきか。
それはさておき、目が覚めて暫らく経ってようやく頭が回り始める。そうして始まるのはこれまでの状況整理だ。
――えっと、確かあれだよな…宇治での戦況が変化して、「彩天」が術式展開して、満仲が現れてごちゃごちゃしてたらなんかすごいのが飛んできた。で、それを多分俺が防いだと…すげえ濃い午前中だな…
と、そこまで整理しておいて海人はふと周りを見渡した。そして、いつの間にか師忠邸の自室に帰っていることに気づく。
――ってことは、あの後気を失って運ばれたのか…
自分が権限を行使した後のことについて状況について理解がちょっとずつ追いついてくる。が、外を見て声を失った。
――は?あれ…朝?
「仁王丸、俺って丸一日気絶してたの?」
「いえ、5日ほどお眠りになっておられました」
「へぇ、5日も」
――ん?
「ええ、5日です」
仁王丸はまたしても平然と答える。が、今回に関しては、俺の方が平然とはしていられない。いや、だって――
「5日ぁ!?」
思わず声を荒げてしまった。いや、ビックリするだろ!ていうかマジか!言霊の種火とやら、あの一回で代償デカすぎない!?大技一回防げても5日間行動不能とか利用価値ゼロだろ!!!
――どうしようもなくハズレに近い能力じゃんコレ…
衝撃の事実に肩をおろす。あれだけ死にそうな体験をしておいて、得られたものがこれじゃあなんか損した気分だ。
「マジかぁ…」
でも、クヨクヨしていてもどうしようもない。このクソザコ能力の使い方は後々考えるとして、取りあえず、この5日間のこととか確認しておかないと…
「俺が寝てた5日間って、何かあった?」
「そうですね…いくつか」
「ほう」
いくつかあったんだ…まあそりゃそうか。普通に考えて結構な大事件だしな。その間ずっと寝てたっていうのはちょっと申し訳ない気もするけど…
そんなことを考えていると、仁王丸はおもむろに話し始めた。
「まず、神子様がお倒れになった後すぐ、南都軍は転移術式で撤退しました。それと「影」も、その混乱に乗じて逃げたようです。まあ、私はその場にいなかったので全て宰相殿からの伝聞ですが」
「そういえば、仁王丸たちはあの時どこにいたんだ?別れた後一切見かけなかったけど」
「そんなに遠くにはいませんでしたよ。私は御所の東、犬麻呂は北を警護していました。宰相殿は「本命」が御所内に現れると踏んでいましたので、それを見越しての配置だったようです。ですので、「まさか平安京の境界から一撃を加えてくるとは」と悔しがっておいででした」
淡々と語る仁王丸。だが、冷静に考えてみてほしい。
――平安京の境界…!?え、方角的に南からの攻撃だったけど、それはつまり十条、羅城門のあたりからの攻撃だったってことか?は?御所まで5、6キロはあるぞ!?
「なんだそのマップ兵器…てか、結局敵の「本命」って何だったの?」
――これだけの範囲攻撃なら、さすがに個人じゃないな…なら陽成院派の作った対平安京決戦兵器的な何か――
「蒼天の神子、だそうです」
「ソウテンノミコン?」
――対平安京決戦兵器ソウテンノミコン?なにそれ強そう。
あんまり内容が頭に入ってこない。腑の抜けたような顔をしていると、仁王丸はあきれ顔でため息をついて、
「『蒼天』の神子ですよ。皇国の六神子の序列二位。『神裔』に次ぐ格を持つ現人神。ながらく所在不明でしたが、やはり陽成院派の人間だったとは…」
物憂しげな様子でそう語る。が、俺の理解はまだちょっと追いついてない。
――えっと…要するに、陽成院は「蒼天の神子」とかいうブッ壊れ性能の一個人を本命に…?4千の兵も、満仲も、全部その「蒼天の神子」とかいうやつの前座だったってことか…?いや、そうなると――
「あの攻撃、その『蒼天』がやったのか?」
そう考えるしかなくなる。いや、神子がすごいってのは聞いてたけど流石にそこまではちょっと…百歩譲って何人かの合わせ技とか…
と少しでも現実的な結論を探るが、
「ええ、神子様が防いだのは彼一人の一撃です」
返ってきた非現実的な回答。どうやら現実は俺の想定をはるかに超えてくるらしい。
「必殺技で町吹っ飛ばせるとか、もう存在が災害じゃんそれ…」
「必殺技…?いえ、宰相殿が「まだ彼は実力の2割も出していない。おそらくあれは素戔嗚尊の術式の中では下から2番目くらいのもの。正直肝が冷えました」なんておっしゃっていました」
「ああ、そう…」
もう一周回って驚かなくもなってきた。規格外すぎてなんといって良いのかわからない。というか、俺はそんな奴と戦うことになるのか?普通に無理ゲーじゃね?
呆然とする俺をなんともいえない表情で仁王丸は見つめる。そして、再びはあ、とため息をついた。
「え、何のため息?」
「…さて、その後のことですが」
彼女は俺の質問を華麗にスルーする。俺嫌われてんのかな…
「後処理がひと段落ついた後、論功行賞および責任追及が行われました。責任に関しては今回宰相殿と「彩天」に矛先が向きましたが、左大臣殿が「なれば、誰ならもっと上手くやれたのか」とおっしゃり結局誰にも処分は下りませんでした」
そんなもんでいいのか?って気もしないでもないけど、確かに左大臣…あの爺さんのいうことも一理ある。あと、この状況で公卿の処分とかやってる場合じゃなさそうだし。
にしても、時々入る仁王丸の微妙に似てない声真似はなんだ?
「それから論功行賞についてですが、時兼殿が戦死し、空席となった左近衛中将の席に蔵人頭殿がおつきになりました。そして、神子様についても宰相殿が叙位をお申し入れになり、摂政殿下がその場でお認めになりました」
「お?」
――叙位の推薦?これはもしや…
「おめでとうございます。従五位下の直叙、晴れて大夫の身分ですね。藤原の嫡流並みの待遇ですよ?」
「おぉ!!」
興奮のあまり声が出た。さっきは仁王丸に無視されていささか気分が落ち込んだが、もはやそんなことはどうでもいい。だって、
――ついに俺も官位持ち!貴族の仲間入りじゃんやったね!
歴史オタとしては現実味がないくらいの好待遇。転移してきて八日で貴族になれるなんて、もしかして案外イージーモードだったり?
急に余裕が出てくる。そうだ、別に俺一人であんな化け物相手にしなくても、貴族の身分を使って人を動かして上手くやれば…
そんな甘いことを考えていたが――
「それと同時に、例幣副使に任命されました」
――ん?レーヘーフクシ?
聞きなれない役職。なんとなく響きから想像がつかないこともないが、
「なんぞそれ?」
「帝の目代として、伊勢に幣帛を奉るため遣わされる祭使、その副使です。戦乱の影響でここ何年も絶えていたそうですが、なぜか今回急遽派遣されることになったようで…」
ああー!例幣使ね!やっぱ聞いたことあるわ。でもあれ?待てよ…
「伊勢?」
「ええ」
「伊勢って今どこの勢力圏?」
「伊勢自体はほぼ中立ですが…」
なんというか、いやな予感しかしない。だって、伊勢って今の三重でしょ?奈良の隣じゃん。てことは、
「実質陽成院派の勢力圏ですね」
「ですよねー」
やっぱりそうだ。人生そんなに甘くない!ようするに、俺は近々敵の勢力圏、それも多分かなりの重要地点に否応なく行かされるわけだ。これ死んだんじゃね?
「はぁ…」
絶望というか、あきらめというか、そんな何とも言えない声が漏れる。
いや、これは許して?さすがにこんな連続で戦地に送り込まれたら持たないよ俺?だって俺ついこの間まで高校生だよ?さすがに…ちょっと仁王丸さん?そんな失望したような目で見ないで…
仁王丸の俺に対する元の期待値が高すぎるせいか、弱気な態度をとるとすぐにポイントが下がっていく気がする。これ、ほっといたらマイナスになるんじゃね。ていうか多分比較対象があの金髪とか「蒼天」さんなんだろうな。俺も一応神子扱いだし…でも、さすがにあのレベルの奴と比べられると困るよ…
「ともあれ、出立は五日後、かなり急ですが準備をしなくてはなりませんね」
「急すぎない?」
まあ、決められちゃった以上は行くしかないのだろう。
こうして、俺の人生初の伊勢旅行はこんな最悪の形で幕をあけることとなった。それまで五日間、しばしの休息とすることにしよう。
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