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第3章 白亜の大神殿
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剣は微かに振動のような音を立てている。それに羊皮紙に包まれているというのに、淡く光を発している。こんな金属は見たことがない。
「……触っても?」
「はい」と彼女は頷いた。
この小柄な少女が軽々と操る様を見ていると、見た目ほど重くないのではないかと思ってしまう。試しに手を伸ばし、柄を片手で持ってみる。が、びくともしない。両手で思いっきり力を入れても、剣は動く気配を見せなかった。
「う、うう、これは重い」と思わず漏らしてしまった。重いどころか全く持ち上がらないし、引き摺ることさえできないのだ。
「体の大きな冒険者でも持ち上げることができませんでした。そして魔女の魔法の火の玉も無効にしてしまいました」
彼女の言葉に大神官は目を瞬いた。その様は少し子供のようにも見えた。
「えぇ? 魔法の無効化? どんな原理だ? 逆の力場の証明さえままならないというのに、そんなもの、えぇ…… まさか、アーティファクト?」
魔法を無効化する武器とは。稀に聞くことはあっても、噂半分だと思っていた。その原理を想像し始めると、どうにもじっとしていられなくなってしまう。
黙り込んでしまった大神官に、
「あ、あの……」と遠慮がちにティナが声をかける。
「面白そうだ、持ってみて!」と彼はつい好奇心に負けてしまった。
ティナは面食らったが、先ほどは自分も不躾をしてしまった、大神官の好奇心に付き合ってみよう。
「こうですか?」とティナは立ち上がって剣を取り、構える。
「火球よ、我が敵を撃て!」
「へ? いや、待って!」ティナが慌てて遮ろうとしたが、時すでに遅し。キースが放った火球はまっすぐにティナに向かって飛んできた…… はずだったが、まるで剣に吸い込まれるかのように消えてしまった。
「すごいぞ! これはアーティファクトに違いない! おおお、長生きはするものだなあ!」
「あ、あのぉ……」
「どのくらいまで耐えられる? さすがにメテオ・ストライクはきついか…… エクスプロージョン系魔法はどのレベルまで大丈夫だろう? レベル3程度は弾き返してくれそうだな! よし、裏山で早速実験だ!」
「あ、あの、大神官様……!」
「はっ!」
どうやら正気に戻ったらしい。彼はそそくさと座り直した。
「い、いやあ、つい興奮してしまったな、ははははは…… 私もちょっと前まで冒険者をやっていたが、こんなのは初めてだ!」と少々白々しく言い訳をする。
ティナは目を瞬いた。
「冒険者?」
彼女の夢に出てきた大神官そっくりのエルフは冒険者風だった。もしやかつてこの剣の持ち主と共に旅をしていたのではないかと思ったのだ。
「ああ。大神官に収まったのは五十年ほど前だよ」
興奮で血流が増したのか、大神官の威厳と緊張もどこかに流れ去っていた。心なしか、椅子に座る姿勢も大神官というよりは、ただの若者のようにも見える。
「噂に聞いたのは、確か三百年前の魔王討伐隊のある人物の剣だ。勇者と呼ばれた人物だな!」
さすがに長寿のエルフだけのことはある。年数がおかしい。そしてそんなエルフにとっても勇者の話は興奮するものらしい。
「地下深くの迷宮の底の底、邪神を祀る神殿のトラップをくぐり抜け、勇者は邪神の復活を阻止したのさ!」
「あ、あの…… 勇者様のお友達……ですよね?」
ティナは夢のことを思い出し、思わず断定するように尋ねてしまった。そこで彼は目を瞬き、
「いいや」と答えた。「三百年前だぞ? 私の生まれる前だ」
「へ?」
ティナはその剣のかつての持ち主が夢の中で話していた相手が、目の前の人物ではないかと疑っていたのだが。大神官にあまりに似すぎている。
しかし隠し立てする必要などあるのだろうか? 勇者と共に戦ったのであれば、むしろ誇らしい経歴だろう。
あるいは彼女が見たものは単なる夢だったのか……
大神官はちらりと視線をそらした。
「コホン、うむむ、頃合だな」とわざとらしく咳払いして口にする。「ふっふっふ、今までのは君の緊張を解すための、私の迫真の演技だ!」
「……はぁ?」
彼は姿勢を崩し、きょとんとするティナに向かって少し不機嫌に言った。
「……俺のことをソリスと呼んだだろう?」
どうやら彼の中で何かのフラグでも立ったらしい。その表情は大神官というよりも不貞腐れた若者になった。
「え、あ、聞こえていたんですか?」
「耳はいいんだ」と尖った耳をつまんで見せた。「ソリスは俺の…… なんというか、父?の名だ。彼はかつて、勇者と呼ばれた男と共に邪神殿の最下層まで同行した」
「……」
語尾が上がって疑問形のようになっているが、まあ、その辺りはあまり気にしない方がよさそうだ。
「実際に会ったことはないけどね?」と彼は付け足した。「どうして君がそれを知っている?」
本当に演技で彼女の緊張を解したのかどうか、よくわからなくなっていた。しかし話しやすくなったのは確かだろう。
彼女は意を決して口を開いた。
「変なことを言うと思われるかもしれないけど…… 夢で見たんです」とティナ。
大神官は困ったようにため息を漏らすと、
「夢、ね」と応じた。「君が見たその夢とやらは、おそらくはその剣が見せたものだろう。古い文献にアーティファクトクラスの装身具が、死んだ持ち主の最期の瞬間を、延々と新しい持ち主に見せ続けた、とあった。とうとうその持ち主は耐え切れずに死んでしまったらしい」
「うわぁ……」
彼は剣を見つめた。
「この剣は君にしか持ち上げることが出来ないと言ったな? 君はこの剣とどうやら同調したようだ。だからかつての持ち主との記憶が君に流れ込んだのだろう」
「つまりこれは……勇者の剣だったと?」
大神官は頷いて見せた。
「おそらくは」
ティナは茫然と剣を見やった。大神官は軽く手を叩いて人を呼んだ。すぐに扉が開かれ、緊張した面持ちの秘書官が現れた。
「何かやらかしましたか?」
「人聞きの悪いことを。お客人に茶を出してくれ。あと、先日いただいた菓子があっただろう?」
秘書官は困った顔をする。
「あのお菓子はもらったその日のうちに、全部あなたが食べてしまいましたよ。まあ、うっかりあなたの机に置き去りにしてしまった私の過失ですが」
「やっぱり君のせいじゃないか。責任を取って、何かおいしいお菓子をこのお嬢さんにごちそうしてくれよ」
秘書官は小さくため息を漏らして、
「すぐお持ちします」と返した。
「……触っても?」
「はい」と彼女は頷いた。
この小柄な少女が軽々と操る様を見ていると、見た目ほど重くないのではないかと思ってしまう。試しに手を伸ばし、柄を片手で持ってみる。が、びくともしない。両手で思いっきり力を入れても、剣は動く気配を見せなかった。
「う、うう、これは重い」と思わず漏らしてしまった。重いどころか全く持ち上がらないし、引き摺ることさえできないのだ。
「体の大きな冒険者でも持ち上げることができませんでした。そして魔女の魔法の火の玉も無効にしてしまいました」
彼女の言葉に大神官は目を瞬いた。その様は少し子供のようにも見えた。
「えぇ? 魔法の無効化? どんな原理だ? 逆の力場の証明さえままならないというのに、そんなもの、えぇ…… まさか、アーティファクト?」
魔法を無効化する武器とは。稀に聞くことはあっても、噂半分だと思っていた。その原理を想像し始めると、どうにもじっとしていられなくなってしまう。
黙り込んでしまった大神官に、
「あ、あの……」と遠慮がちにティナが声をかける。
「面白そうだ、持ってみて!」と彼はつい好奇心に負けてしまった。
ティナは面食らったが、先ほどは自分も不躾をしてしまった、大神官の好奇心に付き合ってみよう。
「こうですか?」とティナは立ち上がって剣を取り、構える。
「火球よ、我が敵を撃て!」
「へ? いや、待って!」ティナが慌てて遮ろうとしたが、時すでに遅し。キースが放った火球はまっすぐにティナに向かって飛んできた…… はずだったが、まるで剣に吸い込まれるかのように消えてしまった。
「すごいぞ! これはアーティファクトに違いない! おおお、長生きはするものだなあ!」
「あ、あのぉ……」
「どのくらいまで耐えられる? さすがにメテオ・ストライクはきついか…… エクスプロージョン系魔法はどのレベルまで大丈夫だろう? レベル3程度は弾き返してくれそうだな! よし、裏山で早速実験だ!」
「あ、あの、大神官様……!」
「はっ!」
どうやら正気に戻ったらしい。彼はそそくさと座り直した。
「い、いやあ、つい興奮してしまったな、ははははは…… 私もちょっと前まで冒険者をやっていたが、こんなのは初めてだ!」と少々白々しく言い訳をする。
ティナは目を瞬いた。
「冒険者?」
彼女の夢に出てきた大神官そっくりのエルフは冒険者風だった。もしやかつてこの剣の持ち主と共に旅をしていたのではないかと思ったのだ。
「ああ。大神官に収まったのは五十年ほど前だよ」
興奮で血流が増したのか、大神官の威厳と緊張もどこかに流れ去っていた。心なしか、椅子に座る姿勢も大神官というよりは、ただの若者のようにも見える。
「噂に聞いたのは、確か三百年前の魔王討伐隊のある人物の剣だ。勇者と呼ばれた人物だな!」
さすがに長寿のエルフだけのことはある。年数がおかしい。そしてそんなエルフにとっても勇者の話は興奮するものらしい。
「地下深くの迷宮の底の底、邪神を祀る神殿のトラップをくぐり抜け、勇者は邪神の復活を阻止したのさ!」
「あ、あの…… 勇者様のお友達……ですよね?」
ティナは夢のことを思い出し、思わず断定するように尋ねてしまった。そこで彼は目を瞬き、
「いいや」と答えた。「三百年前だぞ? 私の生まれる前だ」
「へ?」
ティナはその剣のかつての持ち主が夢の中で話していた相手が、目の前の人物ではないかと疑っていたのだが。大神官にあまりに似すぎている。
しかし隠し立てする必要などあるのだろうか? 勇者と共に戦ったのであれば、むしろ誇らしい経歴だろう。
あるいは彼女が見たものは単なる夢だったのか……
大神官はちらりと視線をそらした。
「コホン、うむむ、頃合だな」とわざとらしく咳払いして口にする。「ふっふっふ、今までのは君の緊張を解すための、私の迫真の演技だ!」
「……はぁ?」
彼は姿勢を崩し、きょとんとするティナに向かって少し不機嫌に言った。
「……俺のことをソリスと呼んだだろう?」
どうやら彼の中で何かのフラグでも立ったらしい。その表情は大神官というよりも不貞腐れた若者になった。
「え、あ、聞こえていたんですか?」
「耳はいいんだ」と尖った耳をつまんで見せた。「ソリスは俺の…… なんというか、父?の名だ。彼はかつて、勇者と呼ばれた男と共に邪神殿の最下層まで同行した」
「……」
語尾が上がって疑問形のようになっているが、まあ、その辺りはあまり気にしない方がよさそうだ。
「実際に会ったことはないけどね?」と彼は付け足した。「どうして君がそれを知っている?」
本当に演技で彼女の緊張を解したのかどうか、よくわからなくなっていた。しかし話しやすくなったのは確かだろう。
彼女は意を決して口を開いた。
「変なことを言うと思われるかもしれないけど…… 夢で見たんです」とティナ。
大神官は困ったようにため息を漏らすと、
「夢、ね」と応じた。「君が見たその夢とやらは、おそらくはその剣が見せたものだろう。古い文献にアーティファクトクラスの装身具が、死んだ持ち主の最期の瞬間を、延々と新しい持ち主に見せ続けた、とあった。とうとうその持ち主は耐え切れずに死んでしまったらしい」
「うわぁ……」
彼は剣を見つめた。
「この剣は君にしか持ち上げることが出来ないと言ったな? 君はこの剣とどうやら同調したようだ。だからかつての持ち主との記憶が君に流れ込んだのだろう」
「つまりこれは……勇者の剣だったと?」
大神官は頷いて見せた。
「おそらくは」
ティナは茫然と剣を見やった。大神官は軽く手を叩いて人を呼んだ。すぐに扉が開かれ、緊張した面持ちの秘書官が現れた。
「何かやらかしましたか?」
「人聞きの悪いことを。お客人に茶を出してくれ。あと、先日いただいた菓子があっただろう?」
秘書官は困った顔をする。
「あのお菓子はもらったその日のうちに、全部あなたが食べてしまいましたよ。まあ、うっかりあなたの机に置き去りにしてしまった私の過失ですが」
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