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第一章
33.移動手段
「ま、『霊(たま)』については、今は放置で。あのさ、バーミリアに攻め込む時、移動手段は馬?」
「ああ、そうだ。もしかしてスイは乗れないのか?」
「え、あ、いや、乗れるけど、時間がかかるな~~と。あの転移魔法石を使って、近くまで飛べないか?」
俺は進軍中にバーミリアに攻撃でもされたら、こちらの消耗が激しくなることを懸念してなるべく一気に、相手の戦闘準備が整わないうちに攻め込みたかったのだ。
「転移魔法石は、転移する場所に同じ石がなければならないのだ。だから、一番近くだと、『精霊の住まう森』までだな」
「そっか。・・・・・・・なあ、俺が『精霊の住まう森』から走ってバーミリア近くまでその石を運んでもいいか?俺ならあの距離を3時間ほどで辿り着く」
「っ!!!時間も驚きだが、それより!スイに危険な真似をさせたくない!」
ギューーーと苦しいまでに俺を抱きしめるジオルド。
「殿下、大丈夫だって。気付かれないように行動する。俺の力量知ってんだろう?」
「わかってはいる!わかってはいるが!!」
「こちらに被害を出さないためには、これが最適なことだと思うんだけど?」
「・・・・・なら、ついていく」
「俺が殿下を担ぐの?」
「・・・・・・・・・。心配なんだよ、スイが」
「ジオルド殿下って、無条件で俺を大事にしてくれるね。大丈夫だって!殿下を悲しませるようなことにはなんないから」
心配してひっついている者を無碍に払うわけにもいかず、俺は身動きを制限されたまま考えを巡らせる。
『おい、スイ。私が普通の鳥になってバーミリアまでその魔法石を運んでやってもいいぞ?』
「んあ、朱雀!?」
帰ったはずの朱雀の声がどこからか聞こえる。
声のする方へ顔を向けると、窓辺で赤い鳥が日光浴をしているではないか。
「帰ってなかったのか?」
『うむ、飛び込み損ねた』
「・・・・・・・・・あ、そう。朱雀でもそんなヘマするんだ・・・」
『いや~こちらの世界の空が広くて、ついつい眺めていたら帰り損ねたのだ』
確かにこの世界にはビルや飛行機など、鳥が空を悠々と飛ぶのに邪魔な物はない。
大きな羽を限界まで広げて、満足できるまで飛べるのだ。
「そっか・・・・・・。じゃ、朱雀、頼んで良いか?どうせ、今日は門の開閉ももうできないし」
『ああ、構わない。飯まで空を飛んでても良いか?』
「ああ、いいけど。他の鳥たちと喧嘩しないでよ?」
『我をなんだと思っているんだ、お前は』
俺の言葉に不快感を示しながらも、空が恋しいらしく、さっさと飛び立ってしまった。
俺はすぐに興味を失って、
「じゃ、問題解決だな。さて、俺は休暇に入るか!殿下たちはしっかり仕事してきてくださいね」
容赦なく殿下たちに仕事をきちんと熟すよう苦言じみた口調で諭してやった。
「ああ、そうだ。もしかしてスイは乗れないのか?」
「え、あ、いや、乗れるけど、時間がかかるな~~と。あの転移魔法石を使って、近くまで飛べないか?」
俺は進軍中にバーミリアに攻撃でもされたら、こちらの消耗が激しくなることを懸念してなるべく一気に、相手の戦闘準備が整わないうちに攻め込みたかったのだ。
「転移魔法石は、転移する場所に同じ石がなければならないのだ。だから、一番近くだと、『精霊の住まう森』までだな」
「そっか。・・・・・・・なあ、俺が『精霊の住まう森』から走ってバーミリア近くまでその石を運んでもいいか?俺ならあの距離を3時間ほどで辿り着く」
「っ!!!時間も驚きだが、それより!スイに危険な真似をさせたくない!」
ギューーーと苦しいまでに俺を抱きしめるジオルド。
「殿下、大丈夫だって。気付かれないように行動する。俺の力量知ってんだろう?」
「わかってはいる!わかってはいるが!!」
「こちらに被害を出さないためには、これが最適なことだと思うんだけど?」
「・・・・・なら、ついていく」
「俺が殿下を担ぐの?」
「・・・・・・・・・。心配なんだよ、スイが」
「ジオルド殿下って、無条件で俺を大事にしてくれるね。大丈夫だって!殿下を悲しませるようなことにはなんないから」
心配してひっついている者を無碍に払うわけにもいかず、俺は身動きを制限されたまま考えを巡らせる。
『おい、スイ。私が普通の鳥になってバーミリアまでその魔法石を運んでやってもいいぞ?』
「んあ、朱雀!?」
帰ったはずの朱雀の声がどこからか聞こえる。
声のする方へ顔を向けると、窓辺で赤い鳥が日光浴をしているではないか。
「帰ってなかったのか?」
『うむ、飛び込み損ねた』
「・・・・・・・・・あ、そう。朱雀でもそんなヘマするんだ・・・」
『いや~こちらの世界の空が広くて、ついつい眺めていたら帰り損ねたのだ』
確かにこの世界にはビルや飛行機など、鳥が空を悠々と飛ぶのに邪魔な物はない。
大きな羽を限界まで広げて、満足できるまで飛べるのだ。
「そっか・・・・・・。じゃ、朱雀、頼んで良いか?どうせ、今日は門の開閉ももうできないし」
『ああ、構わない。飯まで空を飛んでても良いか?』
「ああ、いいけど。他の鳥たちと喧嘩しないでよ?」
『我をなんだと思っているんだ、お前は』
俺の言葉に不快感を示しながらも、空が恋しいらしく、さっさと飛び立ってしまった。
俺はすぐに興味を失って、
「じゃ、問題解決だな。さて、俺は休暇に入るか!殿下たちはしっかり仕事してきてくださいね」
容赦なく殿下たちに仕事をきちんと熟すよう苦言じみた口調で諭してやった。
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