97 / 247
第二章
43.ホルシオの行方
「スイっ!!」
ここに来て三週間目に漸くジオルドたちが迎えに来てくれた。
「遅いっ!!!」
「「すまん!!」」
とりあえず、城の応接室に二人を通すと、アシュレイ兄弟たちと同じ反応を返す。
「床に座るなんて・・・・・・」
「斬新だっ!!!」
だって!!
何かすんごい感動されちゃって、結構嬉しい!!!
じゃなくてっ!
「ホルシオはどうなった?」
「それが・・・・・・・・・」
棺に入れられた前領主のミイラが、海の底から浮き上がってきたそうだ。
表情は『苦悶』。
どういう経緯でその表情なのかは判明しないそうだが、あまり気持ちの良い亡骸ではなかったそうだ。
現領主および教会の司祭は逮捕され、帝都の貴族牢ではなく、一般牢入れられたとのこと。
領主の屋敷を調べると、通された客間は質素で格の落ちる品ばかりを置いているのに対し、他の部屋は豪華絢爛だったそうだ。
執事やメイドへの仕打ちは酷いもので、安月給はまだいいところ。未払いもあったそうだ。
人の良さそうな好青年を演じた彼は、役者に向いていたのかもしれない。
一方、民はホルシオを治める領主の交代を喜んだ。
理由は、『税率が下がった』からだ。
今まではどの都市も驚く税率だったそうで、場に居合わせた官僚などは「よくこれだけの税を払えていたものだ」とある意味で感心していたのだとか。
この男の処分は『重労働』。
犯罪者専用の炭鉱で、一生涯勤めることが決定し、すでに移送したとのこと。
もちろん被害に遭った近隣の村々への保証も行った。
若手を失い、今後の生活に行き止まりを感じる人たちが多く、その中でも性格面や金銭的に大丈夫だろうと思える人たちには孤児を紹介したそうだ。
喜んで養子縁組する人たちが多く、役人として子供の将来を考えると本当に安心したのだとか。
しかも、縁組の際に要する書類や費用は全て国が請け負った。
次に、司祭だが、これもまた蓄えに蓄えていたそうだ。
その金で男の子を買い、犯し、嬲り、それで愉悦を感じていたらしい。
男の部屋にはありとあらゆる『性』に使われる拷問器具と言って良い快楽への道具があったそうだ。
あまりに悍ましい部屋で、それを見たジオルドたちは顔を青ざめさせたとか。
被害に遭った子供たちの行方は判らずじまい。
だから、この世にいないと思われると判断された。
数日後、教会裏手の墓地から、子供の骨と判る物が、数多く見つかったそうだ。
比較的新しい遺体には、痛々しいほどの性の拷問痕が残されていたとのこと。
司祭は即刻処刑が決まり、俺たちが戻り次第執り行う予定となった。
「ま~~よくもこれだけのことをやらかしてくれたもんだな、ホルシオは・・・・・・」
「ああ、官僚たちが嘆いていたよ。自分たちの非力さをね」
「で、焔はどうなるんだ?」
「ああ、それはバーミリアと違い、こちらには上に立つ者がいないため、帝都と焔を繋げるルートを確立することになったんだ」
「大きめの宝石に王族の力を取り込んで、転移用魔法石を作ることになったんだ」
そんなことができるのか。
バーミリアには第二王女がいるから、それが必要ないらしい。
「ま、それなら俺もこちらに来やすくなるのか」
「ああ、ある意味でスイの故郷だろう?」
「いつでも来たらいいさ」
「うん」
「さてと、そろそろ帝都に帰ろう、スイ」
「だな。ここは第一に任せて、俺たちは司祭の処刑に立ち会わないと」
「騎士団長が全て揃わないと、執行できないからな」
「そうなん?知らんかったわ~~~じゃ、レオンも戻るんだな」
「ああ、一旦ね。ということで、転移用魔法石、どこに設置しようか?」
持ってきてたんかい!!!
「何個あんの?」
「全部で5個だ」
「じゃあさ、五箇所の門に埋め込んだらいんじゃね?」
「名案だな!そうしよう!!!」
ということで、全ての門に埋め終わり、俺たちは一旦帝都に戻ることにしたのだ。
ここに来て三週間目に漸くジオルドたちが迎えに来てくれた。
「遅いっ!!!」
「「すまん!!」」
とりあえず、城の応接室に二人を通すと、アシュレイ兄弟たちと同じ反応を返す。
「床に座るなんて・・・・・・」
「斬新だっ!!!」
だって!!
何かすんごい感動されちゃって、結構嬉しい!!!
じゃなくてっ!
「ホルシオはどうなった?」
「それが・・・・・・・・・」
棺に入れられた前領主のミイラが、海の底から浮き上がってきたそうだ。
表情は『苦悶』。
どういう経緯でその表情なのかは判明しないそうだが、あまり気持ちの良い亡骸ではなかったそうだ。
現領主および教会の司祭は逮捕され、帝都の貴族牢ではなく、一般牢入れられたとのこと。
領主の屋敷を調べると、通された客間は質素で格の落ちる品ばかりを置いているのに対し、他の部屋は豪華絢爛だったそうだ。
執事やメイドへの仕打ちは酷いもので、安月給はまだいいところ。未払いもあったそうだ。
人の良さそうな好青年を演じた彼は、役者に向いていたのかもしれない。
一方、民はホルシオを治める領主の交代を喜んだ。
理由は、『税率が下がった』からだ。
今まではどの都市も驚く税率だったそうで、場に居合わせた官僚などは「よくこれだけの税を払えていたものだ」とある意味で感心していたのだとか。
この男の処分は『重労働』。
犯罪者専用の炭鉱で、一生涯勤めることが決定し、すでに移送したとのこと。
もちろん被害に遭った近隣の村々への保証も行った。
若手を失い、今後の生活に行き止まりを感じる人たちが多く、その中でも性格面や金銭的に大丈夫だろうと思える人たちには孤児を紹介したそうだ。
喜んで養子縁組する人たちが多く、役人として子供の将来を考えると本当に安心したのだとか。
しかも、縁組の際に要する書類や費用は全て国が請け負った。
次に、司祭だが、これもまた蓄えに蓄えていたそうだ。
その金で男の子を買い、犯し、嬲り、それで愉悦を感じていたらしい。
男の部屋にはありとあらゆる『性』に使われる拷問器具と言って良い快楽への道具があったそうだ。
あまりに悍ましい部屋で、それを見たジオルドたちは顔を青ざめさせたとか。
被害に遭った子供たちの行方は判らずじまい。
だから、この世にいないと思われると判断された。
数日後、教会裏手の墓地から、子供の骨と判る物が、数多く見つかったそうだ。
比較的新しい遺体には、痛々しいほどの性の拷問痕が残されていたとのこと。
司祭は即刻処刑が決まり、俺たちが戻り次第執り行う予定となった。
「ま~~よくもこれだけのことをやらかしてくれたもんだな、ホルシオは・・・・・・」
「ああ、官僚たちが嘆いていたよ。自分たちの非力さをね」
「で、焔はどうなるんだ?」
「ああ、それはバーミリアと違い、こちらには上に立つ者がいないため、帝都と焔を繋げるルートを確立することになったんだ」
「大きめの宝石に王族の力を取り込んで、転移用魔法石を作ることになったんだ」
そんなことができるのか。
バーミリアには第二王女がいるから、それが必要ないらしい。
「ま、それなら俺もこちらに来やすくなるのか」
「ああ、ある意味でスイの故郷だろう?」
「いつでも来たらいいさ」
「うん」
「さてと、そろそろ帝都に帰ろう、スイ」
「だな。ここは第一に任せて、俺たちは司祭の処刑に立ち会わないと」
「騎士団長が全て揃わないと、執行できないからな」
「そうなん?知らんかったわ~~~じゃ、レオンも戻るんだな」
「ああ、一旦ね。ということで、転移用魔法石、どこに設置しようか?」
持ってきてたんかい!!!
「何個あんの?」
「全部で5個だ」
「じゃあさ、五箇所の門に埋め込んだらいんじゃね?」
「名案だな!そうしよう!!!」
ということで、全ての門に埋め終わり、俺たちは一旦帝都に戻ることにしたのだ。
あなたにおすすめの小説
処刑される悪役令息に転生したらなぜか推しの騎士団長がグイグイ近づいてくる
猫に小判
BL
交通事故で死んだはずの会社員・田中悠人は、気がつくとBL小説『恋と陰謀~はじまりは夜に~』の世界に転生していた。
しかも転生先は、原作で処刑される悪役令息エリオット。
当然そんな未来は回避したい。
原作知識を頼りに慎重に立ち回るつもりだったのに、気づけば王宮を揺るがす事件に巻き込まれていき――。
さらに困ったことに、原作で一番の推しだった騎士団長ガイウスがやたらと距離を詰めてきて……?
平穏に生きたい元悪役令息と、過保護な騎士団長がじれじれ距離を縮める話。
ガイウス(騎士団長)×エリオット(元悪役令息)
【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件
白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。
最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。
いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。
腐男子♥異世界転生
よしの こひな
BL
ある日、腐男子で新卒サラリーマン・伊丹トキヤの自室にトラックが突っ込む。
目覚めたトキヤがそこで目にしたのは、彼が長年追い続けていたBL小説の世界――。しかも、なんとトキヤは彼が最推しするスパダリ攻め『黒の騎士』ことアルチュール・ド・シルエットの文武のライバルであり、恋のライバルでもあるサブキャラの「当て馬」セレスタン・ギレヌ・コルベールに転生してしまっていた。
トキヤは、「すぐそばで推しの2人を愛でられる!」と思っていたのに、次々と原作とは異なる展開が……。 ※なろうさん、Caitaさん、PIXIVさんでも掲載しています。
52歳のおっさん、異世界転移したら下水道に捨てられた――下水の汚物は宝の山だった
よっしぃ
ファンタジー
【祝!3/22~25 ホットランキング第1位獲得!】
皆様の熱い応援、本当にありがとうございます!
ファンタジー部門6位獲得しました!感謝です!
【書籍化作家の本気作。まず1話、読んでください】
電車でマナー違反を注意したら、逆ギレされて殴られた。
気がついたら異世界召喚。
だが能力鑑定は「なし」。魔力適性も「なし」。
52歳のおっさんに、異世界は容赦ない。
結論――王都の地下下水道に「廃棄」。
玄湊康太郎。職業、設備管理。趣味、健康管理。
血管年齢は実年齢マイナス20歳。
そんな自慢も、汚物まみれの下水道じゃ何の役にも立たない。
だが、転んだ拍子に起きた「偶然の浄化」が、すべてを変えた。
下水には、地上の連中が気づかない「資源」が眠っている。
捨てられた魔道具。
長年魔素を吸い続けた高純度魔石。
そして、同じく捨てられた元聖女、セシリア。
チート能力なし。異能なし。魔法も使えない。
あるのは、52年分の知識と経験、そして設備屋としてのプロ意識だけ。
汚物を「資源」に変え、捨てられた者たちと共に成り上がる。
スラムから始まる、おっさんの本気の逆転劇。
この作品には、現代の「病気」と「健康」に対する、作者の本気のメッセージが込められています。
魔力は毒である。代謝こそが命である。
軽い気持ちで読み飛ばせる作品ではありません。
でも、だからこそ――まず1話、読んでください。
【最新情報&著者プロフィール】
代表作『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』(オリコンライトノベル部門18位記録)の著者が贈る最新作!
◆ 2月に待望の【第2巻】刊行!
◆ 現在、怒涛の展開となる【第3巻】を鋭意執筆中!
◆ 【コミカライズ企画進行中】!
すでにキャラデザが完成し、3巻発売と同時に連載スタート予定です。絶対的な勢いで駆け上がる本作に、ぜひご期待ください!
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~
よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】
多くの応援、本当にありがとうございます!
職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。
持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。
偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。
「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。
草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。
頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男――
年齢なんて関係ない。
五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!
最弱白魔導士(♂)ですが最強魔王の奥様になりました。
はやしかわともえ
BL
のんびり書いていきます。
2023.04.03
閲覧、お気に入り、栞、ありがとうございます。m(_ _)m
お待たせしています。
お待ちくださると幸いです。
2023.04.15
閲覧、栞、お気に入りありがとうございます。
m(_ _)m
更新頻度が遅く、申し訳ないです。
今月中には完結できたらと思っています。
2023.04.17
完結しました。
閲覧、栞、お気に入りありがとうございます!
すずり様にてこの物語の短編を0円配信しています。よろしければご覧下さい。