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第三章

閑話3 暗11(終)

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それから幾日か過ぎ、義弟の現在と義母の末路を知った。
義弟は従順な犬に成り下がり、自ら後肛を挿しだし主に媚びを売り始めたそうだ。だが、そんな行動を望んでいなかった主は違う者に貸し出し始めているとか。
義母は狂い、自ら地獄の深淵に乗り込んでいったそうだ。
また、そんな二人を崇め、敬っていた元部下達も似たような現状だそうだ。
「これで、『風磨一族』いや、『風磨衆』の方が本来は正しいのか?綺麗に粛正されたな」
「ああ、これで母さんと婆ちゃんの最後の願いは叶った。長かった~~~~」
「本当な!よしっ!じゃ~~俺様の手料理食わせてやる!翠蓮手伝え!」
「うぇええええええええええええっ!俺が!?」
「あったり前だろうがっ!テメーがさっさと事を起こしておけば『竜胆』も拗れることなかったんだよっ!」
現在翠蓮の部屋にいるのは俺と翠蓮だけ。
菖蒲姐さんは俺たちの為の『新薬』を開発するとかで、すんげーウキウキして研究室に閉じこもっているし、竜胆と葵はあの後二人で旅行に出かけている。
北海道で美味い海鮮食べまくるんだとよ。
土産を空輸で頼んだわ!ウニ、イクラ、アワビに蟹!
それで翠蓮に旨いもん食わせてやる。
俺だけに判る翠蓮のこと。
竜胆も菖蒲姐さんも葵兄さんも判らない、翠蓮の疲れ。
こいつはこの世界に戻ってきて、心が、身体がかなり疲弊していた。
理由は判らなかったが、竜胆がこいつを襲ったことで知った。
こいつは忍びで有りながら『裏切り』を『是』としない。
優しすぎる『忍び』なのだ。
俺たちの元に戻ってきても、様々な『片付事』があって疲労は取れていない。
俺にだけ判る翠蓮の『中』の見た目。
俺だけに見せる『疲れ』。
だから、こいつの為だけに今日は飯を作る。
う~~~んと美味い飯をだ!!



その飯を食わせて数日後、若干回復した翠蓮の元に異世界のキンキラキンに煌めく奴らがこちらにやってきた。




途端、翠蓮の心に『色』が戻った・・・・・・・・。







それがとてつもなく『屈辱』だった。
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