不運が招く人間兵器の異世界生活

紫苑

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第三章

46 使命

民はいつも、いつまでも幸せでなければない
頂点に近い位置で君臨する者が疎かにしてはいけない、目を背けてはいけない
民を護るのは当たり前、民がいるからこそ国があり、自分たちが生きていられるのだと
人種や種別が違おうとそれは変わらない

スイレンがそう言ったのだ

魔族を嫌う俺たちに・・・・・・・・・。

理不尽な差別だと

魔族だって『俺たちが憎い』のだと

お互い嫌いあって何が平和、だと

実際、レギウスは悪い奴ではなかった。
スイのあの姿を見ても襲わず我慢して、血が出るほど唇を噛みしめながら堪えていたのだ。
理性を全て奪われかけていたというのに。
俺たちの元に送り届けたのだ。
義理堅い奴だと思った。
逆に俺たちが『小さき者だ』と証明された。
ならば、同じ王族として民を大切に思うのは同じ。

手を貸そう
差し伸べよう
そして、お互い和平を結んで、これから末永く付き合っていこう

お互いの誤解を解きながら

俺たちは王族だ
力が、権力があるのだ

それを今使わず、どこに使う?

平和のために

俺はレインを捜して、範囲が狭くてもいい、小さくてもいい
スイが消滅させた後に出来た小さな『瘴気』を祓っていく
スイが再びこの地に戻ってくるまでに、『瘴気』を少しでも減らしておくために
スイの負担を軽くするために


皆が力を合わせて、魔国に綺麗な『光』を射し込んでいく


水が清らかに流れ始め

風が穏やかに人々の身体を労り

土が息吹を吹き返し

緑が緑々と彩り

火が冷え切った心を温め


人々の、魔族の『命の灯火』が膨れ、笑い声がどこからか聞こえてくるようになった
感想 6

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