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第四章

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「で、エリアス話って何だ?」
「あ~~~~言いたくないんだがな、今キュリアス殿下がすごく焦っていてな」
「今日の間でもそれは感じた。何でだ?」
陛下たちとの食事の際に感じたキュリアス殿下の前と違った雰囲気。
「自身がおっしゃられていたとおり「焦り」だよ、ジオルド、ジルフォード両殿下に対するな」
「あ~~俺がどうたらこうたら言うてたアレね?でも俺関係なくね?」
「関係なくはないが・・・・・・ただ、両殿下の成してきた実績によって今、王族に対する評価が変わってきているんだ」
「ふ~~~ん???ん???ちょっと待て!この国の『王太子』は決定しているんだよな?」
「そこからだったか・・・・・・・レイン、説明していなかったのか?」
エリアスはレインに話を振るが、彼も少し驚いており、
「いえ、私と団長が出会ったときには既に両殿下やレイフォード、アルバートと親密になっていたのでもう話をされているとばかりに・・・・・・」
「??????え、違うのか????」
俺は当然の様に第一のオーガストが王太子で第二のキュリアスが補佐だとばかり思っていた。だから、ジオルドもジルフォードも今後の身の振り方を考えて積極的に行動していると思っていたのだが。
「確かに現在『王太子』としてオーガスト殿下の名がありますが、陛下は『実力によって交代もあり得る』と公言していまして」
「はっ???いやいやいやいやいやいや!もう三十も手前のおじ、ごほんごほんお兄さんだぞ?今更感あるだろう!!」
「確かにそうなのですが、陛下はどの殿下も平等に可愛がっておられ、『一人』と決定できずにいるのです」
「あのたぬきおや、ごほんごほん!陛下が、か?」
「団長、ちょいちょい本心を漏らすの堪えましょうよ」
「うっせ~~よっ!」
自分でもそう思ってんだからよ!!
「話を戻しますが、スイレン団長のおかげで他の騎士たちのポテンシャルも上げられ、さらにバーミリア、ホルシオ、焔、そして魔国の功績も挙げられた。その功績を手助けしたスイレン団長を妻とした両殿下が『王太子』となってもおかしくない状況なのです」
「ちょっと待て!お前の言い分だと『俺の成果』だ」
「その通りですよ、全く間違ったことを言っていません」
「いやっ!俺は!あいつらが、元々ジオルドが俺を・・・・・・・ぁ、必要と」
「えっ?聞こえませんよ???ジオルド殿下が『何です』??」
レインは聞こえているのに、あからさまにこんな質問なんて意地悪だ!!
「ジオルドが俺を・・・・・・・必要と、愛してくれたから!だから俺は力になっただけで!!」
「うんうん、その回答が正解ですよ、団長。ですが、団長の気持ちなんて二の次、三の次なんですよ、国ってのはね」
レインは冷たい声で吐き出した。
「国はスイレン団長が思うほど『綺麗』ではありません。汚れきっています。実の兄弟すら『敵』です、現状はね」
「レイン、そのくらいにしておけ。オーガスト、キュリアス両殿下でもその思いが『嫌』なのだが、それでもどうしても弟たちを『敵』と見做してしまうんだ」
「ですがっ!!それではっ!!」
簡単に言うと、

「兄弟げんかね」

「「「「それだっ!!!!」」」」

異世界人が思う答えが単純にこれでした。
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