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心通わす姉妹
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アリア大王国の結婚式から半年程してラダン大王国でも結婚式が執り行われる事になった。
アリア大王国とは異なり盛大に執り行われるのはお国柄とでも言うべきか。
様々な国が参列する王宮では猫の手も借りたい程多忙を極めていた。
そんな中式よりも3日も早くに到着する国があるという。なんと迷惑な国か‥エマニュエルが怪訝そうに書類を確認すると‥
アリア大王国。
‥まぢか。
姉の国となればエマニュエルも仕方なく準備に加わりアリア大王国の到着を待っていた。馬車の到着を待つエイドリアンとエマニュエルの前に馬車が止まるとまるで初めて訪問する国かのように目を輝かせ降りてくるのは姉、イザベラ。
そんな2人を眺めてエイドリアンとエマニュエルを瞬きを繰り返す。
‥えっと?
戸惑う2人にイザベラは
『お招きありがとうございます。』
美しいカーテシーをする。
‥3日も前に招いてないけどね?
エマニュエルは何とか笑顔で
『こちらこそありがとうございます』
イザベラは屈託ない笑顔で
『エマニュエルったらそんな他人行儀でどうしたの?』
‥どうしたの?ってあなたこそどうしたの?よ。
エマニュエルは引き攣りながらも2人を部屋に案内すると
『何か私にできる事があれば遠慮なく言ってね』
‥なわけにはいかないわよ。忙しいけどね?
エマニュエルの心の声を聞いたように
『なわけにはいかないって思ってるのね?大丈夫だから。私たちは身内なんだからね。堅苦しい事は無しでね。』
‥どうしてしまった?
声にならないエマニュエルにかわりエイドリアンが
『ありがとうございます。ではお言葉に甘えさせて頂きますね。』
安定の王子スマイルは健在であった。
いよいよ明日に迫る結婚式。エマニュエルは王女としての最後の晩餐をイザベラ達と共にした。
晩餐の後には部屋を変えてお茶を楽しんでいた。
そこへラダン大王国ではあまり見かけないロールケーキが出されていた。
スイーツに目がないエマニュエルは懐かしそうに声を上げた。
『まぁ、これは懐かしいわ!』
リントン王国ではよく見かけ、エマニュエルの大好物でもあるロールケーキ。
イザベラは嬉しそうに微笑む。
『エマニュエル、貴女これには目がないものね。私が作りましたのよ?さあ、召し上がれ』
‥え?お姉様が?貴女他所の国で何してらしたの?
困惑するエマニュエルにアレクセイは
『まあ、食べてくれ。私はもう毎日毎日試食をさせられ当分は甘い物を控えねばならんからな。』
これまた嬉しそうに語るアレクセイ。
‥あら、貴方表情とやらを持ち合わせていたの?
エマニュエルが一口食べるとエマニュエルは満面の笑みを浮かべる。
‥これ!これだわ。懐かしい
声にならぬ感動をエイドリアンが代弁する
『この表情は満足しております。』
‥執事か、お前は!
和やかな空気にイザベラが静かに話す
『エマニュエル、あなたのおかげで私は幸せです。エマニュエルもどうか幸せになってね。』
淑女が語るとそれだけで説得力が増す。
『人それぞれ幸せは異なりますが‥お姉様はなんと言いますかお幸せそうで何よりですわ』
エマニュエルがアレクセイとイザベラを見つめると
イザベラは恥ずかしそうに言う。
『ここには辛い思い出が多すぎますわ。』
ラダン大王国へ初めて訪問した時を思い出し己の失態を小さく笑うイザベラ。
『殿下とエマニュエルがダンスをしているのを見てまた盗られると怯えたものよ?それを必死に隠してエイドリアン殿下とダンスをしましたわね。』
エイドリアンは懐かしそうに
『ありましたね。ついこの間の事ですよ?』
アレクセイは
『私は別に、このじゃじゃ‥』
固まるアレクセイにエマニュエルは
『あ!今じゃじゃ馬、じゃじゃ馬って言おうとしたわ!ね?聞いたわよね?』
周りに同意を求めるエマニュエルにエイドリアンはそれを制し笑いながら抗議する。
『アレク殿!それは私が名付け親ですから!勝手なご使用は控えて頂きますよ!』
‥お前か!名付け親は。
エマニュエルはエイドリアンを睨み付ける。
そんな楽しい時間が永久に続く事をリントン王国王女2人は切望していたのである。
アリア大王国とは異なり盛大に執り行われるのはお国柄とでも言うべきか。
様々な国が参列する王宮では猫の手も借りたい程多忙を極めていた。
そんな中式よりも3日も早くに到着する国があるという。なんと迷惑な国か‥エマニュエルが怪訝そうに書類を確認すると‥
アリア大王国。
‥まぢか。
姉の国となればエマニュエルも仕方なく準備に加わりアリア大王国の到着を待っていた。馬車の到着を待つエイドリアンとエマニュエルの前に馬車が止まるとまるで初めて訪問する国かのように目を輝かせ降りてくるのは姉、イザベラ。
そんな2人を眺めてエイドリアンとエマニュエルを瞬きを繰り返す。
‥えっと?
戸惑う2人にイザベラは
『お招きありがとうございます。』
美しいカーテシーをする。
‥3日も前に招いてないけどね?
エマニュエルは何とか笑顔で
『こちらこそありがとうございます』
イザベラは屈託ない笑顔で
『エマニュエルったらそんな他人行儀でどうしたの?』
‥どうしたの?ってあなたこそどうしたの?よ。
エマニュエルは引き攣りながらも2人を部屋に案内すると
『何か私にできる事があれば遠慮なく言ってね』
‥なわけにはいかないわよ。忙しいけどね?
エマニュエルの心の声を聞いたように
『なわけにはいかないって思ってるのね?大丈夫だから。私たちは身内なんだからね。堅苦しい事は無しでね。』
‥どうしてしまった?
声にならないエマニュエルにかわりエイドリアンが
『ありがとうございます。ではお言葉に甘えさせて頂きますね。』
安定の王子スマイルは健在であった。
いよいよ明日に迫る結婚式。エマニュエルは王女としての最後の晩餐をイザベラ達と共にした。
晩餐の後には部屋を変えてお茶を楽しんでいた。
そこへラダン大王国ではあまり見かけないロールケーキが出されていた。
スイーツに目がないエマニュエルは懐かしそうに声を上げた。
『まぁ、これは懐かしいわ!』
リントン王国ではよく見かけ、エマニュエルの大好物でもあるロールケーキ。
イザベラは嬉しそうに微笑む。
『エマニュエル、貴女これには目がないものね。私が作りましたのよ?さあ、召し上がれ』
‥え?お姉様が?貴女他所の国で何してらしたの?
困惑するエマニュエルにアレクセイは
『まあ、食べてくれ。私はもう毎日毎日試食をさせられ当分は甘い物を控えねばならんからな。』
これまた嬉しそうに語るアレクセイ。
‥あら、貴方表情とやらを持ち合わせていたの?
エマニュエルが一口食べるとエマニュエルは満面の笑みを浮かべる。
‥これ!これだわ。懐かしい
声にならぬ感動をエイドリアンが代弁する
『この表情は満足しております。』
‥執事か、お前は!
和やかな空気にイザベラが静かに話す
『エマニュエル、あなたのおかげで私は幸せです。エマニュエルもどうか幸せになってね。』
淑女が語るとそれだけで説得力が増す。
『人それぞれ幸せは異なりますが‥お姉様はなんと言いますかお幸せそうで何よりですわ』
エマニュエルがアレクセイとイザベラを見つめると
イザベラは恥ずかしそうに言う。
『ここには辛い思い出が多すぎますわ。』
ラダン大王国へ初めて訪問した時を思い出し己の失態を小さく笑うイザベラ。
『殿下とエマニュエルがダンスをしているのを見てまた盗られると怯えたものよ?それを必死に隠してエイドリアン殿下とダンスをしましたわね。』
エイドリアンは懐かしそうに
『ありましたね。ついこの間の事ですよ?』
アレクセイは
『私は別に、このじゃじゃ‥』
固まるアレクセイにエマニュエルは
『あ!今じゃじゃ馬、じゃじゃ馬って言おうとしたわ!ね?聞いたわよね?』
周りに同意を求めるエマニュエルにエイドリアンはそれを制し笑いながら抗議する。
『アレク殿!それは私が名付け親ですから!勝手なご使用は控えて頂きますよ!』
‥お前か!名付け親は。
エマニュエルはエイドリアンを睨み付ける。
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